調査研究成果公表

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』」推進事業の一環として、「データ・情報基盤の構築」を進めています。構築したデータ・情報基盤を活用促進する取り組みとして、科学技術イノベーション政策に資するデータ・情報に関する課題や問題点を検討しており、本報告書は、2017年度と2018年度におけるそれらの検討結果を取りまとめたものです。また、我が国の科学技術政策において重要となっている、政府の研究開発投資の成果を示すことを目的として、政府の科学技術関係予算と研究開発資金配分に関する公開データを用いて、試行的な分析を行いました。この結果、これらの公開データを用いて、事業、プログラム、プロジェクトといった制度レベルで分析できる可能性を示しました。

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ライブラリ:「科学技術イノベーション政策の基礎となるデータ・情報基盤構築の進捗 ~政府の研究開発投資の分析に向けて~」[NISTEP NOTE(政策のための科学) No.24]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、ドイツの高等教育機関の教員について、統計調査を用いた多角的な分析、ドイツにおける博士人材のキャリアパス等についての文献調査、有識者への聞き取り調査を行い、ドイツは若手教員が多く、その数を維持できているのは何故かを、日本との比較を通して検証しました。

分析から得られた結果は以下の通りです。
ドイツの特徴として、①博士課程学生や日本で言うポスドクに該当する者が大学教員(期限付きの学術助手・芸術助手)として雇用され、教員としてカウントされていること、②ドイツ全体での博士号保持者の約7割が企業等に在籍しており、大学以外でのキャリアが開けていること、③教授になるには資格取得が必要であり、教授以外の大学教員はほぼ有期雇用であること。また、有期雇用の教員には一定期間の雇用期限があること、が明らかとなりました。
ドイツでは、上記の①から③が全て成り立つことで、若手教員数が多く、その数も維持できていると考えられます。報告書では、日本がドイツから学べることは何かについても考察を行っています。
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概要
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ライブラリ:ドイツの高等教育機関における教員:日本はドイツに学べるか[DISCUSSION PAPER No.168]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2019春号(Vol.5 No.1)を発行しました。東京大学 雨宮 慶幸 特任教授のインタビュー等、科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、理工系人材を取り巻く状況における博士人材の問題の重要性、理工系博士人材に対する産業界の期待及び博士課程への進学者の中で社会人経験者が増加している現状に鑑み、博士課程進学による就業等への影響について分析しました。分析対象は、2015年度の、理学・工学・農学の分野の博士課程修了者とし、調査時点で民間企業、公的研究機関、高等教育機関に就業していた博士人材の意識について、年齢と社会人経験の有無等を考慮しながら、分析しました。

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ライブラリ:若手理工農分野博士課程修了者の就業等状況の分析[DISCUSSION PAPER No.167]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術予測調査の一環として、脳科学研究の推進に向けた革新的計測技術の開発とAI等による解析に関する専門家ワークショップを開催し、今後の方向性を検討しました。
4つの主要研究開発領域を設定し、2018年時点で実現していない要素技術・システムの中から22の重要な科学技術トピック(研究開発課題)をまとめました。
さらに、この22の科学技術トピックの新規性を分析する目的で、NISTEPが2014~2015年に実施した科学技術予測調査で取り上げられた科学技術トピックと比較しました。
本調査結果は、第11回科学技術予測調査でのデルファイ調査において、科学技術トピックを設定する際に活用しました(デルファイ調査は、2019年2月20日より実施)。

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ライブラリ:脳科学研究の推進に向けた革新的計測技術の開発とAI等による解析の方向性―専門家ワークショップ検討結果―[調査資料-280]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2019春号(Vol.5 No.1)の一部をweb先行公開(2月分)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
・京都大学 白眉センター 榎戸 輝揚 特定准教授インタビュー
-市民と連携するオープンサイエンスが切り拓く新しい研究スタイル-

ほらいずん
・欧州議会科学技術選択評価委員会(STOA)が2014年から開始した科学技術予測活動

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 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、「科学技術と社会に関する世論調査」(平成29 年9 月調査)のミクロデータ分析を行いました。本稿では、設問に対して、重回帰分析による変数選択を経て絞り込まれた変数の組み合わせに対して、ベイジアンネットワークで変数間の因果関係を推定しました。結果、科学者の話の信頼度が高いほど社会の新たな問題は科学技術によって解決されると回答されていることなどが判明しました。
 また、傾向スコア法による因果推定として、施策項(treatment)として入手経路(情報源、認知経路)と小中学校の理数好きと設定すると、テレビを科学技術情報源の入手経路とする人はそうでない人より、科学技術関心度が約27%高いことなどが判明しました。

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ライブラリ:「科学技術と社会に関する世論調査」(平成29 年9 月調査)のミクロデータ分析 [DISCUSSION PAPER No.166]

文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP, 所長 坪井 裕)では、民間企業の研究開発活動に関する基礎データを収集し、科学技術イノベーション政策の立案・推進に資することを目的として、「民間企業の研究活動に関する調査」を実施しております。このたび、2018年度調査を行いましたので、結果の速報をお知らせいたします。

本調査は、1968年度より実施しており、2018年度調査(2017会計年度の活動調査)は、研究開発を行っている資本金1億円以上の企業3,691社を対象に2018年8月に調査票を送付しました。集計された企業は1,929社(回収率52.3%)でした。

今後、確報の公表については2019年5月頃を予定しています。
本調査の実施に際し、多大な御協力を頂いた企業の皆様をはじめとする関係者の方々に心から感謝申し上げます。

速報の内容については、こちらより御覧ください。

(注)本発表は「速報」です。「確報」が発表された後は、「確報」を御利用ください。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術に関する国民意識調査を行いました。2018年10月のインターネット調査の結果、科学技術関心度と科学者信頼度、科学技術肯定性は、長期的に増大傾向にあることが明らかとなりました。
 自然災害の防災・減災に関する科学技術への意識では、関心と期待に関しては有意な変化は認められませんでした。一方、大規模災害などの緊急時にとるべき対策に対する意識などでは、幾つかの項目で熊本地震直後の2016年5月時点よりも高まっています。加えて、災害対策の強化のために科学者や技術者はどのような研究に注力すべきかという質問への回答についても、2016年5月と同じ水準を維持しています。以上から、2018年10月における自然災害の防災・減災に向けた科学技術に対する意識は高い水準を維持しているものと考えられます。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。
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ライブラリ:科学技術に関する国民意識調査-2016年3月~2018年10月 科学技術の関心と信頼と自然災害-[調査資料-279]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、科学技術予測活動の新しい取組として、定常的かつ継続的なホライズン・スキャニング(兆しを探索する手法)である「KIDSASHI(きざし)(Knowledge Integration through Detecting Signals by Assessing/ Scanning the Horizon for Innovation)」の開発に2016年から着手しました。その手始めとして、情報収集や分析を行うシステム(国内の約300の大学や研究機関の科学技術に関するニュースリリースを自動収集・分類・検索するシステム)を構築しました。KIDSASHIを用いて、科学技術の新しい兆しを捉えた短報や収集したニュースリリースの月次変化の概説を作成し、専用ウェブサイトに掲載しています。
本報告書では、KIDSASHIの基本的な考え方及びシステムの概要を述べ、付録としてこれまでに専用ウェブサイトに発表した短報等を掲載しました。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。

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ライブラリ:兆しを捉えるための新手法~NISTEPのホライズン・スキャニング“KIDSASHI”~ [POLICY STUDY No.16]

KIDSASHIサイト
科学技術の新しい兆しを捉えた短報やニュースリリースの月次変化の概説を随時掲載しています。

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 本報告書では、地域イノベーションシステムに関する意識調査報告[調査資料 No.260]の回答データから地域における潜在的な因子を明らかにするため、成果認識及び連携認識のある回答機関の特徴を分析しました。また、「よくわからない」と回答した公設試験研究機関の特徴を分析するために機関の専門分野との関係を分析しました。その結果、“地域主導による科学技術イノベーションへの取り組みの状況認識”において「取組を実施している」又は「予定がある」と回答した機関は成果認識があるとの回答傾向が強く出ており、成果認識があると回答した機関は、連携認識があるとの回答傾向が強く出ていることが分かりました。また、公設試験研究機関の専門分野による回答傾向には特徴があることが分かりました。

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ライブラリ:地域イノベーションシステムに関する意識調査(2016)の要因分析[DISCUSSION PAPER No.165]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2018冬号(Vol.4 No.4)を発行しました。東京大学大学院情報学環/生産技術研究所 大島 まり教授のインタビュー等、科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

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科学技術・学術政策研究所 (NISTEP) では、総務省の『事業所・企業統計調査』と『経済センサス』を用いて、事業所・企業及びビジネスグループのパネルデータを構築する方法を検討して、日本のビジネスグループのプレゼンスとダイナミズムについて分析しました。また、特許出願データも接続して、特許出願におけるビジネスグループの果たす役割についても分析しました。

今回作成したデータから以下のような結論が得られました。日本経済においてビジネスグループに雇用されている従業員数は2006年に25%、2009年には32%のシェアを占めています。フランスやイタリアと比べて、日本のビジネスグループは大規模グループの雇用のシェアが大きく、小規模グループのシェアは小さい傾向がありました。特許出願においてはビジネスグループは2006年に76%、2009年に78%のシェアを占めており、また、インキュベーション(育成)効果は、従業員規模、特許出願の両面で認められました。

今回作成した2006年と2009年のデータでは内生性の問題への対処などに限界があるため、今後はパネルデータを拡張することなどにより、結果の頑健性を確認することが望ましいと考えています。

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ライブラリ:日本におけるビジネスグループの構造とパフォーマンス [DISCUSSION PAPER No.164]