科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が発行する「STI Horizon(エスティーアイ ホライズン)」誌は、科学技術・イノベーション政策に資する情報をお届けして参ります。
スペシャルレビュー(アンケート)を実施しております。当誌に関するご意見をお寄せください。
目次:2023 冬号 (Vol.9 No.4)
はじめに
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STI Horizon 2023冬号発行に当たって
- STI Horizon 誌編集長 赤池 伸一
(科学技術・学術政策研究所 上席フェロー)
- STI Horizon 誌編集長 赤池 伸一
特別インタビュー
- 東北大学総長 大野 英男 氏インタビュー
-戦略性をもって日本の存在感を高める-
大学での先導的取組や日本の科学技術や高等教育に関する議論をリードしている大野英男東北大学総長に、東北大学のビジョン、日本における大学の役割、及びオープンサイエンスと日本の存在感についてお考えを伺った。
ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
- Nature Architects 株式会社 代表取締役CEO 大嶋 泰介 氏インタビュー
-ユーザーが求める機能要件から必要な幾何形状を逆算して導き出す
設計技術(DFM)の開発と事業化- - 東北大学 未踏スケールデータアナリティクスセンター 教授
Tokyo Artisan Intelligence 株式会社(大学発ベンチャー)代表取締役社長
中原 啓貴 氏インタビュー
-深層学習(ディープラーニング)高速処理専用大規模集積回路(LSI)の研究開発- - 株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 東京リサーチ リサーチディレクター
一般社団法人 NeuroPiano 代表理事 古屋 晋一 氏インタビュー
-文化が持続可能に発展する社会を目指して-
大嶋泰介氏は、自身で起業した会社でメタマテリアルを活用した独自の設計技術を開発し、様々な製造業企業における新たな製品や部材の設計を支援している。本インタビューでは、これらの技術や製造業の現状、起業の経緯や今後の目標等について伺った。
「ナイスステップな研究者2022」に選出された中原啓貴氏は、高速化した深層学習が可能なFPGAによる半導体を開発し、大学発ベンチャー企業として「Tokyo Artisan Intelligence」を起業した。研究成果までの道のり、ベンチャー企業の立ち上げと運営について伺った。
古屋晋一氏は、「文化が持続可能に発展する社会」の実現を目指して、音楽家のための研究領域(ダイナフォーミックス)を世界に先駆けて立上げた。インタビューでは、研究概要や経緯、今後の展望等を伺った。
ほらいずん
- 第12回科学技術予測調査 ビジョニング
-個々人の多様な価値観に基づく「ありたい」未来像の共創-- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 主任研究官 岡村 麻子
第12回科学技術予測調査の一部として、個人・社会の価値観を考慮して、「ありたい」と想う多様な未来像を共創的に描くビジョニングを行った。ワークショップ、市民アンケート調査、ビジョナリー調査などにより若者世代の声を多く反映した。
- 大学と民間企業による研究開発育成を含めた研究開発推進の実態事例
-現場の現実に立ち位置を置いた工学系領域の研究開発分野別分析-- 第2研究グループ 客員研究官 塩谷 景一
大学と民間企業による研究開発推進に関して、種々の研究開発分野のデータが混在する包括的な統計調査結果からは導けない分野固有の実態事例を示す。分野として化学分野と機械分野を取り上げ、分析事例として博士レベルの人材育成を取り上げる。
レポート
- 科学技術に関する国民意識調査
-人的国際交流について-- 第1調査研究グループ
上席研究官 細坪 護挙、客員研究官 加納 圭、総括上席研究官 渡邊 英一郎
当所が継続的に行っている「科学技術に関する国民意識調査」において、15歳から69歳までの男女合計6,600人に対し、我が国の科学技術分野における人的国際交流はどの程度行われているかについて質問したところ、性別に関係なく、比較的否定的な見解の方が強いように思われる(「(あまり)十分には行われていない」:男性53%・女性51%)。
- 第1調査研究グループ
- 「全国イノベーション調査 2022年調査統計報告」からの所見
-COVID-19対応と環境便益創出のイノベーション実現状況に焦点を置いて-- 第1研究グループ 客員総括主任研究官 伊地知 寛博
「全国イノベーション調査 2022年調査統計報告」からの主な所見について、新たなかたちで今回初めて測定した2つの事項に焦点を置き紹介する。社会的状況の変化による企業行動変容の誘発や、経済活動(産業)等により差異のあるイノベーション実現状況を示す。