調査研究成果公表

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、データ公開を中心とした日本のオープンサイエンスの実態と課題を明らかにするために,科学技術専門家ネットワークを活用したアンケートシステムによる調査を実施しました。その結果,回答者1,398名(回答率70.5%)のうち,51.0%がデータの,70.9%が論文の公開経験を有していました。データを公開しようとする場合,資源の不足感が強く,79.2%は人材が,74.5%は資金が,74.1%は時間が,それぞれ「不足」又は「やや不足」していると認識していることなどが分かりました。
 公的資金による研究の成果である論文やデータを公開し,学術関係者のみならず,企業や市民による利活用を可能にするオープンサイエンス政策が世界的に推進されている中、データの公開については分野ごとの特性をふまえる必要があるなど、課題も数多く指摘されています。本調査では、研究成果の利活用推進のために必要な方策についての議論に資する基本的なデータを提供しています。

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ライブラリ:研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査[調査資料-268]

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術予測活動に多様なステークホルダーからの意見を取り込む手段の一つとして、Webメディアの双方向性機能を高めることを目的とし、国内外の公的研究機関を中心としてWebメディアの運用事例を調査しました。本調査結果を基に、科学技術予測活動へ寄与するWebメディアの積極的な活用の在り方を検討しました。
 調査の結果から、科学技術・イノベーション政策へのステークホルダーの参画に向けて、双方向型機能を持つ事例の成功要因や課題を更に分析すると同時に、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の動向も踏まえたWeb設計と運用を行っていくことが重要であることが分かりました。また、情報の電子化やデータ共有促進に代表される基盤整備のみではなく、議論のためのファシリテーターといった対話の専門家の育成も考慮することが必須であることが示唆されました。

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ライブラリ:科学技術予測のためのウェブ双方向性機能強化に関する調査[調査資料-267]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』」推進事業の一環として、「データ・情報基盤の構築」を進めています。政府の研究開発ファンディングに関するデータ・情報等の現状や課題を把握し、今後の方向性を示すことを目的として調査・検討し、ファンディング機関間での情報交換、課題・意識の共有のための会合を開き、議論してきました。

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「科学技術イノベーション政策の基礎となるデータ・情報基盤構築の進捗及び今後の方向性 ~ファンディング関連データを中心として~」[NISTEP NOTE(政策のための科学) No.23]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2017冬号(Vol.3 No.4)の一部をweb先行公開(10月分)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
・ウーロンゴン大学 山内 悠輔 教授インタビュー
-オーストラリアを拠点にナノ材料の創成で基礎から応用まで幅広い研究を展開-

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科学技術・学術政策研究所では、2017年6月29日に開催した講演会「博士人材のキャリアパスの多様化に向けたURAの可能性」の内容を講演録として取りまとめました。

本講演会では、大学の中で普及が進みつつあるURA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター)が、今後、博士人材の活躍の場として拡大する可能性について検討しました。会場には、100名を超える聴衆が集まり、2つの講演後の質疑・討議では、博士人材の優位性に関して肯定的な意見のほか、「博士人材はスキルセットとしてはURAに向いているが、自分がどのような仕事に向いていて、どのような未来を目指すのか、というマインドセットも重要である」等、様々な意見がありました。講演会終了後も会場では参加者間で自発的な意見・情報交換が続き、盛況を極めました。

講演録-307

ライブラリ:博士人材のキャリアパスの多様化に向けたURAの可能性[講演録-307]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2017秋号(Vol.3 No.3)を発行しました。末松 誠 日本医療研究開発機構(AMED)理事長のインタビュー等、科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

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米国では2015年よりミシガン大学科学・イノベーション研究所を中心に中西部の主要大学が協力し、人材データベースUMETRICSの構築・利用が進められています。本報告書は、2017年3月3日に文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)で行われた、オハイオ州立大学大学院経済学研究科教授Bruce Weinberg氏の講演会の内容を講演者の了承のもとに当研究所において取りまとめ、また、同氏との意見交換を通じて得られた情報をもとに、NISTEPが進める博士人材データベース(JGRAD)とUMETRICSの比較を行い、両者の類似性や相違点について考察を行ったものです。

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ライブラリ:博士人材政策から見た米国UMETRICS:UMETRICS と博士人材データベース(JGRAD)の国際比較研究[調査資料-263]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術に関する代表的な国民意識変量の平均値の時間的変化、2017年5月調査結果と2014年2月調査結果の比較、傾向スコア法による児童生徒期の影響の効果測定について分析しました。

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ライブラリ:科学技術に関する国民意識調査- 児童生徒期の影響-[調査資料-265]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、論文データベース(Web of Science、自然科学系)と科学研究費助成事業(科研費)の成果データベース(KAKEN)を論文単位で連結し、科研費を得て研究を行った研究者に主体を置いて、研究活動についての状況を分析しました。
本報告書では、日本の論文産出における科研費の関与状況の最新動向を示すと共に、KAKENを用いて研究課題における研究組織(研究チーム)の構成・構造や研究者と分科の関係について分析を行った結果を示しています。また、研究課題や分科と論文の関係についても分析を行っています。

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ライブラリ:科学研究費助成事業データベース(KAKEN)からみる研究活動の状況―研究者からみる論文産出と職階構造―[調査資料-264]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2017秋号(Vol.3 No.3)の一部をweb先行公開(8月分)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

ほらいずん
・持続可能な「高齢社会×低炭素社会」の実現に向けた取組(その4(最終回)総合検討)

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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、我が国の中長期的な未来を考えるに当たっての大きな課題である高齢化への対応と低炭素社会の共存、並びに地域の活性化をキーワードとして、2035年の理想とする暮らしの姿及びその実現に向けた戦略を検討する予測調査を実施しました。

調査は、全国の中から4地域(山形県上山市、岐阜県八百津町、福岡県北九州市、沖縄県久米島町)を対象として、多様なステークホルダーの参加による将来社会像の検討を行い、次いで3学会(日本学術振興会水の先進理工学183委員会、応用物理学会、日本機械学会)の協力を得て将来社会の実現に寄与する科学技術・システムの検討を行いました。最後に、これらの結果を基に関係者による総合検討を行いました。

その結果、未来型地域コミュニティ-地域コミュニティに支えられた社会、快適生活-質の高い生活を享受する社会、グローカル新産業-特徴を生かして地域が活性化した社会、といったことが共通する将来社会像として抽出されました。具体的な方向性としては、居住域のコンパクト化、モビリティマネジメント、エネルギーや食料等の地産地消などが挙げられました。また必要な科学技術として、次世代モビリティシステム、高度バーチャル技術、伝統・ノウハウの伝承などが挙げられました。

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ライブラリ:「「地域の特徴を生かした未来社会の姿~2035年の「高齢社会×低炭素社会」~」[調査資料-259]

科学技術・学術政策研究所では、「博士人材追跡調査(2012年コホート)」(Japan Doctoral Human Resource Profiling, JD-Pro2012)を用い、博士の入職経路の特徴を分析しました。博士の入職経路で最も多いのは「指導教員、先輩からの紹介」で、全体の約4割を占めます。「キャリアセンター等の活用」は3.9%と少なく、また「就職サイトや新聞メディア等」については、29歳以下や課程学生など若い世代で選択されている確率が高いことが分かりました。
次に、どの入職経路でマッチング効率が高いのかを明らかにするために、賃金率、及び仕事に関する意識(仕事満足度、処遇満足度、学位と仕事の関連度)をマッチング指標とした分析を行いました。「指導教員、先輩からの紹介」による入職では、すべての指標においてマッチング効率が高いが、「キャリアセンター等」では低いことが明らかになりました。

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ライブラリ:「博士の入職経路の特徴と賃金・仕事満足度で見たマッチング効率の検証 ―」[DISCUSSION PAPER No.148]

科学技術・学術政策研究所では、日本の大学院博士課程を修了した約5,000人のコホート調査である「博士人材追跡調査(2012年コホート)」(Japan Doctoral Human Resource Profiling, JD-Pro2012)の個票データを用い、これまで評価が困難であった博士課程における研究指導について、アーリーキャリアへのインパクトを総合的に評価することを試みた。結果は、1)博士課程修了者のキャリア選択について、指導教員の指導頻度が高いことが、学位取得率、研究と仕事の関連度を高める、2)所属大学のその他の教員の指導頻度が、論文や賃金のパフォーマンスを高める、3)所属大学以外の教員の指導が学位取得率やアカデミック・キャリアの選択率を高める、4)教員でない者(先輩・ポスドク等)の指導頻度がアカデミック以外のキャリア選択率を高める、等が明らかになった。

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ライブラリ:「博士課程での研究指導状況とインパクト ―「博士人材追跡調査」による総合的な分析―」[DISCUSSION PAPER No.150]