調査研究成果公表

本研究では、「令和4年度 博士(後期)課程1年次における進路意識と経済的支援に関する調査」の調査結果に基づき、令和4年度における博士(後期)課程1年次学生の進路意識と経済的支援の状況を明らかにしました。

本研究では標記調査の回答データを[非社留:社会人学生でも留学生でもない学生][社学生:社会人留学生を除く社会人学生][留学生:社会人留学生を含む留学生]に区分し、集計しました。進路意識に関しては、3種のいずれの区分でも人文、社会、教育分野において博士課程修了後に希望する就職先・専門職として「大学・教育機関」の割合が最も高くなっていました。一方で工学分野の[非社留][社学生]においては、修了後に希望する就職先として「民間企業」が「大学・教育機関」を上回り、最大の割合を占めていました。また、総じて[留学生]では、教育研究職を志向する割合が、[非社留][社学生]に比べて高くなっていました。

標記調査においては、経済状況および経済的支援の状況に関して「TA収入」「RA収入」「アルバイト・副業収入」「授業料の減免額」「給付型の経済的支援」「貸与型の経済的支援」および「(在職している社会人学生の場合の)雇用先からの収入」を尋ねました。その回答データに基づき各種の収入や授業料減免を含む経済的支援の該当割合、該当した場合の年間受給額の中央値を掛け合わせることで期待値相当額を算出しました。この期待値相当額を[非社留][社学生][留学生]の区分別に見ると、顕著な違いを確認できました。

博士(後期)課程1年次学生の中でも[非社留][社学生][留学生]の3つの区分によって、進路意識や経済的支援の状況は大きく異なっています。本研究から、各区分に適した政策や支援が求められることを改めて確認できました。

 

詳細については、以下のリンクよりご覧ください。

要旨

概要

報告書全文

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博士(後期)課程1年次における進路意識と経済的支援状況に関する調査-令和4年度(2022年12月~2023年1月)実施調査-

 

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon 2023秋号(Vol.9 No.3)を公開しました。
東京大学大学院理学系研究科 教授 菅 裕明 氏インタビュー、国立研究開発法人 防災科学技術研究所 主任研究員 久保田 達矢 氏インタビュー、東京農工大学 グローバルイノベーション研究院テニュアトラック 准教授 津川 裕司 氏インタビューを幅広く掲載しています。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
STIHorizonLogoTop

科学技術・学術政策研究所では、2055年までを展望する第12回科学技術予測調査を現在実施しています。第12回科学技術予測調査は、ホライズンスキャニング、ビジョニング、デルファイ調査、シナリオ分析により構成され、最終報告書は2025年に刊行予定となります。今回、2022年度に行ったビジョニングの調査結果を取りまとめ、公表いたします。

ビジョニングでは、ワークショップ、市民アンケート調査、ビジョナリー調査などにより、個々人及び社会の価値観を考慮しながら、「ありたい」「望ましい」と想う多様な未来像を共創的・ボトムアップに描きました。特に、20~30年後に30~50歳代となり、社会で主要な役割を果たすことが期待される若者世代の声をできるだけ多く反映するようにいたしました。得られたビジョンを暫定的に24のビジョンにまとめ、さらに6つのビジョンに統合しました。内面の豊かさなど精神性を重視するビジョンが多く、大まかには、個々人の生き方・暮らし方(固定的な属性からの解放、自分らしさの追求、生活の余白・余裕等)、他者とのつながり・関係性(利他主義、深いやさしさ・共感に溢れる等)、社会のかたち・ありかた(多様性・包摂性、地域性・自律性・分散性、資本主義的価値観からの脱却等)、科学技術との向き合い方(人に寄り添い人を幸せにする、身体性・感性・人間性を活かす等)等に関連するビジョンが多く描かれました。また、地域の文化・歴史観・自然観の継承を重視するビジョンも多くありました。

今回の結果は、第12回科学技術予測調査の他の調査結果とも併せて総合的に分析し、未来像に向けた方策を描いていく予定です。

詳細につきましては、以下のリンクよりご覧ください。
http://hdl.handle.net/11035/0002000020

参考:科学技術予測について
science-and-technology-foresight-and-science-and-technology-trends

NISTEP企業名辞書(以下、企業名辞書)及び企業名辞書と特許情報を統合し利用可能とする接続テーブルの更新をいたしました。

■NISTEP企業名辞書(ver.2023_1);
特許出願の累積件数、株式上場、大学由来のベンチャーなどの辞書登録基準に基づき、新たな企業の追加登録及び掲載企業情報の最新化を行った。
これにより、企業名辞書(ver.2023_1)の総登録企業数は、29,271社(+1,457、前版比)となっている。

■特許情報との接続テーブル(ver.2023_1);
上記企業名辞書と特許情報(IIPパテントデータベース)との接続を行うテーブルの改訂を行った。この接続テーブルには名寄せ処理により生成した企業名辞書登録企業と特許出願企業とを接続する情報12,114,663件(+119,224)が含まれ、企業の全特許出願件数の9割以上を網羅している。

企業名辞書その他関連ファイルのダウンロードは、こちらからお願いいたします。

 本研究では、当研究所が実施した研究室パネル調査で得られた研究プロジェクトのモチベーションを元に日本の大学の研究プロジェクトを分類し、分類ごとのプロジェクトの特徴とそこから生まれる成果物の傾向の違いを明らかにしました。

 分析の結果、日本の大学の研究プロジェクトのモチベーションは大きく5グループ13タイプに分類され、タイプに応じて成果物やプロジェクトの属性の傾向が大きく異なることが明らかになりました。モチベーションの種類によって成果の種類は異なりますが、各モチベーションはそれぞれ特定の成果物と正の相関があり、高いモチベーションを持って研究を実施できる環境の構築が必要であると言えます。

 詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ http://doi.org/10.15108/dp225

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、NISTEP大学・公的機関名辞書に収録された機関と、それらを出願人とする特許出願データを統合し利用できる対応テーブルを作成致しました。
特許情報との連携に関しては、これまでNISTEP企業名辞書に収録する企業を対象とした対応テーブルを公開しておりましたが、この度、大学及び公的機関についても出願人の名寄せを行い、NISTEP大学・公的機関名辞書との対応テーブルを構築致しました。
これにより、既に公開されている科学論文等の対応テーブルとともに利用することにより、企業 、大学及び公的機関を問わず幅広く情報連携することが可能になり、分析に即したさまざまな情報を取得できる情報基盤の構築ができます。
NISTEP大学・公的機関名辞書と特許出願情報との対応テーブルその他関連ファイルのダウンロードは、以下のURLからお願いいたします。

http://www.nistep.go.jp/research/scisip/rd-and-innovation-on-industry

科学技術・学術政策研究所では、約5年毎に、今後30年間という科学技術の中長期発展を展望する「科学技術予測調査 デルファイ調査」を実施しており、2019年には第11回調査を公表しました。
この度、調査実施から20年程度が経過した第7回調査(2001年)及び第6回調査(1997年)を主な対象として、調査で取り上げたトピック(実現が期待される研究開発課題)の実現状況を評価しました。
その結果、トピックの約7割が実現しており、情報・通信分野及び環境分野の実現割合が高く、保健・医療分野及び宇宙分野の割合が低いことがわかりました。
また、当時予測された実現年が遅くなるにつれ実現割合が低下する傾向が見えたことや、実現済理由としてニーズ主導が大半を占めたことなど、ニーズが実現に大きく関わったことが分かりました。

これらにより、第7回調査及び第6回調査では、中長期的な科学技術発展を一定程度見通したトピック設定がなされたと評価され、また、実現予測年は実現可能性の指標となり得ることが分かりました。ただし、社会に大きな影響を与えたものの調査では取り上げなかった科学技術も存在することには留意が必要です。将来ニーズを見極め、分野による科学技術発展の特徴を踏まえた調査設計を引続きの課題としています。

詳細につきましては、以下のリンクよりご覧ください。
https://nistep.repo.nii.ac.jp/records/2000010

参考:科学技術予測について
science-and-technology-foresight-and-science-and-technology-trends

15歳から69歳までの男女合計6,600人に対し、科学技術の進歩が健康状態、身の周りの安全、経済成長、脱炭素等の22のウェルビーイング分野の増進に繋がっているか国民の意識を調べたところ、「(どちらかというと)そう思う」が50%を超えるのは、健康状態、経済成長の2分野であった。科学技術の進歩が健康状態、経済成長の増進に繋がっているとする回答と幸福度が高いとする回答について両者の相関を調べたところ相関関係があった。

要旨
概要
報告書全文

科学技術に関する国民意識調査-科学技術とウェルビーイングとの関係-

 

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、「科学技術指標2023」と「科学研究のベンチマーキング2023」を取りまとめました。

科学技術指標2023

 科学技術指標は、科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に把握するための基礎資料であり、約170の指標で日本及び主要国の状況を表しています。
 主要な指標を見ると、日本の産学官を合わせた研究開発費、研究者数は主要国(日米独仏英中韓の7か国)中第3位です。日本のパテントファミリー(2か国以上への特許出願)数では世界第1位、ミディアムハイテクノロジー産業貿易収支比においても、日本は主要国の中で第1位です。日本の大学と民間企業との共同研究実施件数及び研究費受入額は長期的に増加しています。

 詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

■科学技術指標専用ページはこちら

科学研究のベンチマーキング2023

 科学研究のベンチマーキングでは、日本及び主要国を対象に詳細な論文分析を行っています。今回は新たに、オープンアクセス(OA)論文や被引用数構造に着目した分析も行っています。
 日本の注目度の高い論文数は、論文生産への関与度を見る整数カウント法では継続して増加しています。論文生産への貢献度を見る分数カウント法では2000年代から減少していましたが、近年は下げ止まりの兆しが見られます。最新年では、中国がカウント法によらず全ての論文種別で第1位です。ただし、中国の動向については自国からの被引用の影響も大きいことを確認しました。論文の注目度についても多様な観点で見ることの必要性が増していると言えます。

 詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

■科学研究のベンチマーキング専用ページはこちら

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、研究開発を実施している我が国機関の基本的情報を収録する「NISTEP大学・公的機関名辞書」の作成、維持、公開に取り組んでいます。このたび、最新バージョンであるNISTEP大学・公的機関名辞書(Version 2023.1)を公表します。
機関名辞書には、大学及び公的研究機関を中心に、研究活動を行っている我が国の約2万1千の機関(約1万6千の代表機関と約5千の主な下部組織)の情報を掲載しています。
NISTEP大学・公的機関名辞書(Ver. 2023.1)では、掲載機関数がver.2022.2に比べて262機関(代表機関5、下部組織257)増加しました。また、全機関21,205のうち19,849機関(93.6%)に英語名が付けられています。

 

  • NISTEP大学・公的機関名辞書はこちらからダウンロードできます。
  • 大学・公的機関における研究開発に関するデータはこちらをご覧ください。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon 2023夏号(Vol.9 No.2)を公開しました。
東京農工大学 学長 千葉一裕 氏インタビュー、東北大学 流体科学研究所 准教授 鈴木杏奈 氏インタビュー、東京大学 生産技術研究所 講師 杉原加織 氏インタビューなど幅広く掲載しています。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP, 所長 大山真未)は、「民間企業の研究活動に関する調査」の2022年度調査結果を取りまとめました。

2021年度に研究開発者(新卒)を採用した企業の割合は前年度よりわずかに減少しましたが、2011年以降では3番目に高い値でした。社会人大学院生としての大学院通学や、論文博士による博士号取得をサポートしている企業の割合は、博士課程修了者を採用した企業の割合より高いことが明らかとなりました。企業の合併・買収(M&A)の実施状況について初めて調査し、既存事業の拡大を目的とした場合が多く、スタートアップの合併・買収(M&A)の実施割合は大きくないことが明らかとなりました。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行やロシアによるウクライナ軍事侵攻等が、企業の研究開発に及ぼした影響は大きくなかったと考えられます。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。

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民間企業の研究活動に関する調査報告2022

本研究では、文部科学省が2002年から2009年までに実施した知的クラスター創成事業に焦点を当て、大学・公的研究機関と企業の科学技術成果に対するクラスター政策の効果を分析しました。

分析の結果、知的クラスター創成事業への参加が、大学・公的研究機関の(学術論文でなく)特許出願を増やす一方で、企業の(特許出願でなく)学術論文を増やすことで地域におけるイノベーションを促進していることが分かりました。また、大学・公的研究機関による特許出願や企業による学術論文について、それらの数だけでなく被引用件数も増えたことから、科学技術成果の質の向上も示唆されています。

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学術的知識創造と地域イノベーションへのクラスター政策の影響: 日本における産学連携の地理