調査研究成果公表

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2020秋号(Vol.6 No.3)の一部をweb先行公開(6月25日)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

レポート
・システム思考の科学技術イノベーション(STI)政策(後編)
 システム思考の政策分析による論点整理の方法-第5期科学技術基本計画を素材として-

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2020夏号(Vol.6 No.2)を公開しました。
トヨタ自動車株式会社 代表取締役会長 内山田竹志氏や東京大学 先端科学技術研究センター 太田禎生 准教授のインタビューなど、
科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、日本が生み出す論文数が停滞している要因を明らかにするために、日本の大学を対象に1980年代からの論文数、研究者数、研究開発費の長期マクロデータを整備し、過去、日本の論文数が増加している時期も含めて重回帰分析及び要因分析を行った結果を2020年4月3日にDiscussion Paperとして公表しました。

今回、Discussion Paperの補遺として、論文数の停滞の主な要因と考えられる、研究専従換算係数を考慮した教員数や博士課程在籍者数、原材料費に注目し、主に停滞からの回復を念頭においた3つのシナリオについて推計を行った結果を公表します。

現状の変化が継続した場合、日本の理工農分野の大学の論文数は減少する可能性がありますが、総合科学技術・イノベーション会議による「研究力強化・若手研究者支援総合パッケージ」(令和2年1月23日)に掲げられている「学内事務等の割合を半減し、研究時間を確保」との目標を達成した場合、整数カウントの論文数が5~8千件増加する可能性が示唆されました。

なお、本補遺の結果は、さまざまな仮定や留意点の下で行った、資源配分のエビデンスや将来予測として用いる段階に至らない発展途上の結果です。分析に用いたデータも含めて公表することで、建設的な議論が進展することを期待しています。

報告書の詳細については、以下のリンクより御覧ください。本調査研究で用いたデータについても、参考資料として公表します。

ライブラリ:長期のインプット・アウトプットマクロデータを用いた日本の大学の論文生産の分析[DISCUSSION PAPER No.180]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、国連で示された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に資すると考えられる将来の科学技術の探索を目指し、2019年に実施した第11回科学技術予測調査の科学技術トピック(全702件)を対象に、自然言語処理を用いてSDGsとの関連付けを行い、関連度80%以上の科学技術トピック150件を抽出しました。

それらのうち、国連が掲げるSDGsの達成年の2030年までに日本社会で利用・普及し、かつ日本にとって重要度と国際競争力が高い科学技術は、モビリティ(高齢者等支援を含む)・サービスコンテンツの共用・平時から緊急時までの情報技術・情報セキュリティ・社会基盤施設モニタリング・新しい製造技術の超精密プロセス技術と考えられます。なお、NISTEPが2020年6月18日に公表した「民間企業の研究活動に関する調査2019」では、SGDsへの対応のための研究開発を実施した企業の割合は21.1%であり、このうち、製造業とサービス業は同程度の割合と示されています。このように、SDGsに資する科学技術は日本の強みとなる可能性があります。

さらに、新型コロナウイルス感染症対策である「新しい生活様式」に関連する科学技術をSDGsに関連度の高い科学技術から探索したところ、行動記録・電子決済・室内換気・オンライン会議・テレワークに関する科学技術が抽出されました。いずれも、2019年調査時点では、重要度、国際競争力は共に中程度、日本社会での実現は2030年前後と予想されていましたが、今後のニーズの高まりにより実現年は大幅に早まる可能性があります。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:
SDGsの達成に資すると考えられる将来の科学技術の試行的探索 [DISCUSSION PAPER No. 184]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、「第11回科学技術予測調査」を実施しました。本調査は、「社会の未来像(ワークショップ報告)」検討と「科学技術の未来像」の検討を基に、「科学技術発展による社会の未来像」を描く調査です。この度、「第11回科学技術予測調査 S&T Foresight 2019 総合報告書」(2019年11月公表)に続き、各論報告書を作成しました。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

第11回科学技術予測調査 2050年の未来につなぐクローズアップ科学技術領域-AI関連技術とエキスパートジャッジの組み合わせによる抽出・分析-[調査資料-290]
    702の科学技術トピックをAI関連技術によりクラスタリング、専門家の検討を経て、16のクローズアップ科学技術領域を抽出しました。デルファイ調査アンケート結果を基に領域概要を取りまとめました。
第11回科学技術予測調査 科学技術の発展による2040年の社会-基本シナリオの検討-[調査資料-291]
    社会の未来像(50の社会像)と科学技術の未来像(702の科学技術トピック)を基に科学技術の発展による社会の未来像を検討し、基本シナリオ「人間性の再興・再考による柔軟な社会」を取りまとめました。
第11回科学技術予測調査 デルファイ調査[調査資料-292]
    2050年までを見通して、7分野計702の科学技術トピック(実現が期待される研究開発課題)を設定しました。その重要度や実現見通しなどに関する専門家アンケートを実施し、結果を取りまとめました。
第11回科学技術予測調査 科学技術や社会のトレンド把握[Discussion Paper No. 183]
    検討に先立ち、科学技術や社会のトレンド情報を収集しました。

デルファイ調査の科学技術トピックの検索やデータのダウンロードはこちら

※1971年から2019年まで11回のデルファイ調査のトピック等が参照できます。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2020夏号(Vol.6 No.2)の一部をweb先行公開(6月8日分)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

レポート
・特許文書情報を対象としたコンテンツ分析の手法と出願人タイプ別特性比較

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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 近年、大学院博士課程への進学者数は減少傾向にあり、優秀な学生の進学を促す経済的支援が求められています。また、支援の効果に関する全体像の分析が重要となっています。
 本調査では、制度の異なる経済的支援(給付型、貸与型等)の効果を比較するため、科学技術・学術政策研究所が運用する博士人材データベース (Japan Graduates Database: JGRAD) の登録情報の分析を行いました。
 博士課程在籍年数、中退率、修了後の職業選択等を指標として、試行的分析を行ったところ、博士課程在籍期間については、分析した全ての経済的支援制度で、平均在籍期間の短縮が見られました。中退率については、学費の免除を受けていない者が特に高い数値を示しました。修了後のキャリアパスについては、博士課程教育リーディングプログラム参加者で特に多様化が見られました。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:博士人材データベース(JGRAD)の登録情報を用いた博士課程の経済的支援の効果に関する試行的分析[DISCUSSION PAPER No. 182]

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2018 年10 ⽉から11⽉にかけて科学技術専⾨家ネットワークを活⽤したウェブアンケート調査を実施しました。
 その結果、回答者1,516 名のうち51.8%がデータ公開、78.0%が論⽂のインターネット公開の経験がありました。2016 年調査の結果と⽐較すると、全体としてはデータの公開が進んでいませんが、分野による差が分かりました。
 また、助成機関等が要求しているデータマネジメントプラン(DMP)の作成経験を持つ回答者は18.7%にとどまりました。DMPの作成は、データの公開経験を持つ回答者によっては、研究上のインセンティブがあることが⽰されたものの、研究者のデータ公開に対する懸念は依然として強く、84.2%が引⽤せずに利⽤される可能性、75.9%がデータの所有権・契約、69.1%が先に論⽂を出版される可能性を「問題」または「やや問題」であると認識しています。
 また、データを公開しようとする場合の資源の不⾜感も強く、84.6%は⼈材、80.3%は時間、78.7%は資⾦が、それぞれ「不⾜」または「やや不⾜」していると認識しています。

報告書の詳細については、以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:研究データ公開と論⽂のオープンアクセスに関する実態調査2018[調査資料-289]

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、世界保健機関(WHO)で公開されている COVID-19 に関する文献リストである the WHO COVID-19 database 並びに プレプリントサーバ bioRxiv および medRxiv で公開されている COVID-19 SARS-CoV-2 関連の論文リストを対象として、COVID-19 / SARS-CoV-2 に関する研究の概況把握を行いました。

 COVID-19 / SARS-CoV-2 に関する論文数は 2002年の SARS など、過去の感染症事例に比べて立ち上がりや増加数がまったく異なることが観察されました。論文の内容(トピック)について、人工知能関連技術をもちいて分類し、その時系列や国・地域別の分布を調査したところ、トピックの分類および時系列推移は疫学調査のステップに合致するような傾向を示していることがわかりました。国・地域別でもトピックの分布には異なりが見られますが、これらはアウトブレークの時期の異なりによるものと推測できます。

 論文数を国・地域で比較すると、中国、米国の論文数が多く、イタリア、英国、フランス等が上位であることが確認されました。また、論文数と感染者数の間には相関がみられ、感染者数あたりの論文数では日本が米国、イタリア、英国、フランス等を上回っています。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:COVID-19 / SARS-CoV-2 に関する研究の概況 [DISCUSSION PAPER No. 181]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、日本が生み出す論文数が停滞している要因を明らかにするために、日本の大学を対象に1980年代からの論文数、研究者数、研究開発費の長期マクロデータを整備し、過去、日本の論文数が増加している時期も含めて重回帰分析及び要因分析を行いました。

その結果、2000年代半ばからの、日本の論文数の停滞は、1)教員の研究時間割合低下に伴う研究専従換算係数を考慮した教員数の減少(2000年代半ば~2010年頃)、2)博士課程在籍者数の減少(2010年頃以降)、3)原材料費のような直接的に研究の実施に関わる費用の減少(2010年頃以降)といった複合的な要因からなることを示しました。

報告書の詳細については、以下のリンクより御覧ください。本調査研究で用いたデータについても、参考資料として公表します。

ライブラリ:長期のインプット・アウトプットマクロデータを用いた日本の大学の論文生産の分析[DISCUSSION PAPER No.180]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2006年5月に発行した「忘れられた科学 – 数学 ~主要国の数学研究を取り巻く状況及び我が国の科学における数学の必要性~[POLICY STUDY №12]」を踏まえ、日本の数学の現況の客観的な把握を行い、数学の振興施策の基本情報とするため、論文データベース等を用いながら分析を行いました。

その結果、米国やドイツでは数学研究予算の増加などが示唆されており、数学研究の重要性は増してきています。数学論文数の国別順位を見ると日本、ドイツやフランスでは多少の論文数のシェア低下が見られます。
各学際分野の論文数の推移を見ると、日本における諸科学と数学との学際分野の論文数は増えていますが、世界は日本よりもさらに論文数が伸びていることがわかります。ただし、医学や芸術及び人文学との学際分野の論文数については世界の伸びより日本の伸びが大きいことなどが分かりました。

詳細は以下を御覧ください。
要旨
概要
報告書全文

ライブラリ:数学研究に関する国際比較-「忘れられた科学」から-[調査資料-287]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2020春号(Vol.6 No.1)を発行しました。国立研究開発法人物質・材料研究機構 理事長/総合科学技術・イノベーション会議 議員 橋本 和仁 氏のインタビュー等、科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2020春号(Vol.6 No.1)の一部をweb先行公開(2月分)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

特別インタビュー
・国立研究開発法人物質・材料研究機構 理事長/総合科学技術・イノベーション会議 議員 橋本 和仁 氏インタビュー
-マテリアルズ・インフォマティクスがリードする材料研究・開発、そしてNIMSの戦略-

ほらいずん
・NISTEPフォーサイトシンポジウム
-第6期科学技術基本計画に向けて日本の未来像を展望する-(開催報告)

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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