お知らせ

大学の研究活動を理解する上で、研究開発費の動向を把握することは不可欠です。2000年代に入ってからの大学の研究開発費を巡る大きな動きとして、2000年代中頃から2010年代初頭にかけての運営費交付金の削減、研究開発費における「選択と集中」が挙げられます。

本調査研究では、「科学技術研究調査」を用いた2種類の推計により、①特に国立大学において運営費交付金の減少に伴って、定常的に措置される教員あたりの研究開発費が減少していること、②競争的研究費等の外部受入研究費が増加しており、教員あたりの外部受入研究費の額の差が2001年度~2000年代後半にかけて拡大したことを確認しました。

利用できるデータが限定される中、過去に遡って「選択と集中」の状況を把握することは容易ではありませんが、エビデンスに基づく科学技術・イノベーション政策の形成には、過去を検証する地道な取組も必要です。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ http://doi.org/10.15108/dp230

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2005年より毎年、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる方々を「ナイスステップな研究者」として選定しています。
過去に選定された方の中には、その後ノーベル賞を受賞された山中伸弥教授(京都大学、平成18年)及び天野浩教授(名城大学、平成21年)も含まれています。(※所属等はいずれも当時)

2023年12月に選定した「ナイスステップな研究者2023」では、今後活躍が期待される若手研究者を中心に、AI、宇宙、生物など多岐にわたる分野における、様々な社会的課題に関わる研究のほか、研究活動のみならず様々な形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定しています。

7月4日の講演会では、全3回シリーズの第2回として「ナイスステップな研究者2023」のうち4名から、優れた研究活動や、特色のある取組などについて御紹介いただきます。今回は、事前にご登録いただいた方への限定公開という形でZoomウェビナー配信を行う予定です。皆様の御参加をお待ちしております。
(第3回:7月23日(火)午前を予定)

開催概要
  • 日時:2024年7月4日(木)14:00-17:00(オンライン開催)
  • 視聴方法:Zoomウェビナー配信
  • 言語:日本語
  • 定員:500名
  • 登録方法:以下のフォームからご登録ください。(登録期限:7/3(水)14:00まで)
    ご登録日と開催日前日の2回、メールでURL等を御案内いたします。
    https://zoom.us/webinar/register/WN_5AlygGD1T6u3Kmr-9XBhuw
講演会スケジュール(1講演は質疑含め35分程度)
第2回:2024年7月4日(木)
14:00- 粉川 美踏 ・筑波大学 生命環境系 准教授
「食べずに測る食品の美味しさ」
講演資料
14:40- 杉村 薫 ・東京大学 理学系研究科 准教授
「多細胞集団の秩序形成を物理学と統計学の視点から理解する」
講演資料
15:15-15:45                     休憩
15:45- 吉岡 信行 ・東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 助教
「量子物理と情報科学のあいだ」
講演資料
16:25- 浅川 純 ・株式会社Pale Blue 共同創業者 兼 代表取締役
「水を推進剤として用いた小型衛星用推進機(エンジン)の開発と社会実装」
講演資料
17:00- 閉会 

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon 2024夏号(Vol.10 No.2)の一部をweb先行公開(5月27日)しました。今回は以下の記事を掲載しています。

ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
・科学技術への顕著な貢献 2023(ナイスステップな研究者)の選定

ほらいずん
・研究データのオープンアクセスに関する利用実態把握の試み

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
STIHorizonLogoTop

 科学技術・学術政策研究所では、第6期科学技術・イノベーション基本計画期間中の科学技術やイノベーション創出の状況を把握するため、第一線で研究開発に取り組む研究者や有識者約2,200名を対象とした5年間の継続的な意識調査(第4期NISTEP定点調査)を実施しています。3回目調査の結果がまとまりましたので公表します。

 3回目調査の主な結果は次の通りです。(1)研究時間、学術研究・基礎研究等に対する回答者の厳しい認識は、過去の調査から継続しました。(2)大学教員の約8割が研究時間の不足を認識する状況が示され、その背景にある構造的な問題と解決策案が整理されました。(3)新たな傾向として、新型コロナウイルス感染症を契機としたリモート化について進展と後退の両方の認識が示され、研究インテグリティの取組については進展とそれに伴う課題等が見られました。(4)科学技術を基にした地域創生については、その課題と先進的な好事例が示されました。(5)「論文のオープンアクセス義務化」の政策方針に対する認知度が把握され、その方針に関する政策的支援への期待が明らかにされました。

■NISTEP定点調査専用ページはこちら

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2005年より毎年、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる方々を「ナイスステップな研究者」として選定しています。
過去に選定された方の中には、その後ノーベル賞を受賞された山中伸弥教授(京都大学、平成18年)及び天野浩教授(名城大学、平成21年)も含まれています。(※所属等はいずれも当時)

2023年12月に選定した「ナイスステップな研究者2023」では、今後活躍が期待される若手研究者を中心に、AI、宇宙、生物など多岐にわたる分野における、様々な社会的課題に関わる研究のほか、研究活動のみならず様々な形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定しています。

5月21日の講演会では、全3回シリーズの第1回として「ナイスステップな研究者2023」のうち3名から、優れた研究活動や、特色のある取組などについて御紹介いただきます。今回は、事前にご登録いただいた方への限定公開という形でZoomウェビナー配信を行う予定です。皆様の御参加をお待ちしております。
(第2回:7月4日(木)午後、第3回:7月23日(火)午前を予定)

開催概要
  • 日時:2024年5月21日(火)10:00-12:00(オンライン開催)
  • 視聴方法:Zoomウェビナー配信
  • 言語:日本語
  • 定員:500名
  • 登録方法:以下のフォームからご登録ください。(登録期限:5/20(月)10:00まで)
     開催日の前日にメールでURL等を御案内いたします。
    https://zoom.us/webinar/register/WN_wmRRUmJgTN6qK1QKyJPYHg
講演会スケジュール(1講演は質疑含め35分程度)
第1回:2024年5月21日(火)
10:00- 開会挨拶 所長 大山 真未
10:05- 照井 慧 ・ノースカロライナ大学グリーンズボロ校
  アシスタントプロフェッサー
「生態学の基礎理論と応用:孵化放流事業の効果について再考する」
(講演資料)
10:45- 天野 達也 ・クイーンズランド大学環境学部 上級講師
・クイーンズランド大学生物多様性・保全科学センター 副所長
「生物多様性保全における言葉の壁:その重要性と解決策」
(講演資料)
11:25- 深野 祐也 ・千葉大学大学院 園芸学研究院 准教授

「分け入っても分け入ってもダーウィン:進化理論の多方面への応用」
(講演資料)
12:00- 閉会 
「近未来への招待状~ナイスステップな研究者2023からのメッセージ~」第1回講演会は終了いたしました。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、SciREX事業の一環としてデータ・情報基盤の整備に取り組んでいます。このたび、科学論文のデータベース、Web of Science Core Collection (WoSCC)の論文IDとNISTEP大学・公的機関名辞書の機関ID(NID)の対応テーブルを更新しました。
本対応テーブルは、1996-2022年の期間にWoSCCに採録された論文のうち、日本の機関に所属する著者を含む論文のデータ(約213万件)を対象に、国内機関の機関名称の名寄せを行った結果です。これにより、WoSCCデータベース中の日本の機関名表記の揺れを吸収した検索、分析が可能です。
詳細については、以下のリンクより御覧ください。
 

  • WoSCC-NISTEP大学・公的機関名辞書対応テーブルはこちらからダウンロードできます。
  • 大学・公的機関における研究開発に関するデータはこちらをご覧ください。

本研究では基幹統計調査「賃金構造基本統計調査」の調査票情報を用いて、我が国において非正規雇用と賃金の関係性が産業の知識集積性によってどのように異なるかを分析しました。

分析の結果、知識集積性の高い産業ほど、非正規労働者と正規労働者との賃金ギャップが大きくなることを明らかにしました。非正規労働者は、流動的な雇用であるため組織内の知識集積に寄与しづらく、このような特徴が賃金ギャップにも反映されたと考えられます。

詳細については、以下を御覧ください。

ライブラリ:労働の柔軟性,イノベーション・レジーム, 及び日本モデルの後退: 『賃金構造基本統計調査』を用いた実証分析[DISCUSSION PAPER No.229]

本報告書では、地域における科学技術の資源と活動の現状を把握するため、①企業、②非営利団体・公的機関、③大学、④自治体(科学技術関連予算)、⑤科学研究費助成事業(科研費)、⑥産学連携、⑦特許、⑧論文の8つの項目に着目し分析しました。その結果、地域の状況は、人口や企業が集積している大都市圏において科学技術に関連する項目の数値が高く、地域イノベーションのポテンシャルが高いと言えること、研究開発費や人材の資源配分において地域間格差が拡大しているとは言いきれないが、企業や大学などが集積している東京圏をはじめとした3大都市圏において資源配分は集中・固定しているという状況が確認されました。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ:地域科学技術指標2021[調査資料No.339]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、これまで実施してきた科学技術予測の調査手法を基に、我が国が目指す2050年カーボンニュートラル実現のために注力すべき基盤的な科学技術トピックと関連する社会トピックを抽出し、専門家へのアンケートとヒアリングによって将来を展望する予測調査を実施しました。

その結果、蓄電池・燃料電池、光触媒・炭素再資源化、マテリアルフローなどの科学技術トピック群は、重要度、国際競争力が共に高いと評価され、いずれも2035年以降の社会的実現が見込まれました。そしてその社会実装においては、中長期にわたる持続的な研究開発と、研究開発段階から社会実装を指向したシステム開発、関連する社会・経済システムの構築、国際展開を見据えた戦略的推進が効果的であるとされました。また、サービス工学とサービスデザインの寄与、政府には省庁間ならびに民間との連携、市民の行動変容の可能性を把握する必要性などが指摘されました。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ:2050年カーボンニュートラルに資する基盤的科学技術に関する予測調査[調査資料-338]

博士号取得者のキャリア形成はイノベーション・システムにとって大きな課題となっており、博士号取得者の活躍の場を広げる取り組みが各国で進められています。フランスでは、近年高等教育機関が博士課程の学生を実業界に参入させるための取り組みや仕組みを「専門職化」-professionalization-として推進してきました。本稿では、こうしたフランスにおける様々な取組について概観的に紹介しています。

詳細については以下のリンクより御覧ください。

要旨

概要

報告書全文

博士課程、博士号、博士号取得者の専門職化とは何を意味するのか?フランスにおけるイニシアチブ、改革、スキーム
 

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、若手研究者を取り巻く課題を分析し、今後の研究人材の育成や支援に関する施策の検討に資することを目的として、我が国の大学・公的研究機関を対象に2021年度におけるポストドクター等※の雇用及び進路に関する調査を実施しました。今回の調査では、日本国内の大学・公的研究機関 1,187機関において研究に従事しているポストドクター等の総数、性別、年齢構成、国籍、分野、雇用財源、月額給与水準、任期の状況、進路状況等について明らかにしました。

詳細につきましては、以下のリンクよりご覧ください。

要旨

要旨英訳(Abstract in English)

概要

報告書全文

報道発表資料

ポストドクター等の雇用・進路に関する調査 (2021年度実績)

※博士の学位を取得した者又は所定の単位を修得の上博士課程を退学した者(いわゆる「満期退学者」)のうち、任期付で採用されている者で、①大学や大学共同利用機関で研究業務に従事している者であって、教授・准教授・助教・助手等の学校教育法第92条に基づく教育・研究に従事する職にない者、又は、②研究開発法人等の公的研究機関(国立試験研究機関、公設試験研究機関を含む。)において研究業務に従事している者のうち、所属する研究グループのリーダー・主任研究員等の管理的な職にない者をいう。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon 2024春号(Vol.10 No.1)を公表しました。
株式会社みずほフィナンシャルグループ 特別顧問 佐藤 康博 氏の時別インタビュー、国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学大学院人文学研究科 人文学専攻 歴史文化(考古学)准教授 中川 朋美 氏インタビュー、芝浦工業大学 工学部 機械機能工学科 准教授 吉田 慎哉 氏インタビューなど、科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
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開催概要

  • 日 時:2024年3月22日(金)14:30~ 16:00 オンライン開催(Zoomウェビナー)
  • テーマ:「日本とフランスにおける博士人材の雇用市場との関係」
  • 講師:

    ジュリアン・カルマン(Julien Calmand)
    文部科学省科学技術・学術政策研究所 国際客員研究官、国際コンサルタント

    吉岡(小林)徹
    文部科学省科学技術・学術政策研究所 客員研究官、一橋大学イノベーション研究センター 講師

  • 言語:日本語/英語(逐次通訳あり)

講演趣旨

現在日本では、博士人材の社会における活躍を促進するための取り組みや、博士課程学生に対するキャリア開発に関する議論が活発に行われていますが、同時に大学におけるキャリア支援や社会の雇用慣行、政策等をめぐっては様々な課題が明らかになってきています。今回は、現在の高等教育政策において喫緊の課題である博士人材の雇用市場への参加について、NISTEPの国際客員研究官であるジュリアン・カルマン博士と一橋大学の吉岡(小林)徹講師にフランスの最新事情や日本の現状についてお話いただきます。参加を希望される方は、御所属、御氏名、メールアドレスを、3月20日(水)までに下記の参加申込み先まで御連絡ください。

○題目

1「博士人材の雇用市場への参加に向けた取り組み: フランスにおける近年の博士課程トレーニングの変化
(Better integrating PhDs into the job market: recent changes in doctoral training in France)」
/ジュリアン・カルマン

2「日本の博士人材の産業界におけるキャリア-収入と引き換えに職務満足度は犠牲にされているのか?
(PhD Graduates’ Industry Career in Japan: Do they  sacrifice job satisfactions in exchange for income?)」
/吉岡(小林)徹

セミナーの参加申し込み

下記URLからご登録ください。参加申し込み締め切りは3月20日(水)です。

https://zoom.us/webinar/register/WN_mDvsTxEeTyWtDBfu7TFbOA

セミナーの内容についてのお問い合わせ

科学技術・学術政策研究所 第1調査研究グループ(川村)

TEL:03-3581-2395 E-mail:seminar-1pg[at]nistep.go.jp([at] を”@”に変更してください)