お知らせ

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、第11回科学技術予測調査結果を踏まえ、科学技術イノベーション政策関連のシンクタンクと連携して研究開発領域の抽出を行いました。
具体的には、NISTEP、科学技術振興機構研究開発戦略センター(JST/CRDS)、新エネルギー・産業技術総合開発機構技術戦略研究センター(NEDO/TSC)の3機関がそれぞれの調査研究結果を持ち寄り、共通して重要と考える領域とその社会実装に向けた課題についてワークショップ形式で検討しました。

その結果、今後推進すべき重要科学技術領域として以下の4領域が抽出されました。
・持続的な経済と人間を守る、全脳AIを搭載した人間調和型ロボット
・日本のものづくりをリードする、先進的計測とシミュレーション
・個別医療・先制医療を浸透させる先進技術とプラットフォーム
・災害への備えから復興までを支える観測・予測と材料科学技術

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ:科学技術イノベーション政策関連シンクタンクの専門家ワークショップによる研究開発領域抽出[調査資料-299]

科学技術・学術政策研究所では、博士人材の活躍状況を把握するため、博士人材データベース(JGRAD)を構築・運営しています。2020年5月、博士人材データベースの登録者に対して新型コロナウイルス流行による研究活動への影響等に関するウェブアンケート調査を行いました。調査結果の速報は2020年6月26日に公表しましたが、その確報としての調査資料を公表いたします。

[結果概要]

  • 調査時点において、新型コロナウイルスの流行により研究活動に「現時点で既に影響が出ている」と回答した割合は、博士課程在籍者で85%、博士課程修了者等で79%となっていた。
  • どのような面で影響が出ているかについては、「(影響が出ていることに)該当し、研究活動に大きな支障が出ている」と回答した割合が最も高かったのは「研究活動に利用している建物・研究室、設備(実験機器)等の利用停止」であった。
  • 博士課程在籍者に新型コロナウイルス流行による博士号取得遅延の見込みを尋ねた結果、「博士の取得がすでに遅れる予定だ(あるいはすでに遅れた)」と回答した割合は6%、「博士の取得が遅れる可能性がある」と回答した割合は30%であった。
  • 求められる支援策を尋ねた自由記述の回答には、経済支援や学位課程の柔軟化等があげられた。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ:新型コロナウイルス流行の研究活動への影響等に関する調査-博士人材データベース(JGRAD)におけるウェブアンケート調査- [調査資料-298]

本調査研究では、筆者らが2020年1月に実施した「研究開発マネジメントに関する実態調査」に基づいて日本企業の研究開発マネジメントとイノベーションの現状を分析しています。具体的には、研究開発活動のインプット(研究開発費、研究開発者)、研究開発活動のアウトプット(イノベーション実現状況)、そしてインプットとアウトプットを結びつける研究開発マネジメント(研究開発組織の位置づけや権限,研究開発プロジェクトの管理方法、研究開発者の人事評価・インセンティブ制度・キャリア形成、リスク選好・時間割引率・企業文化)の概要について要約統計量に基づいて記述的に分析しています。なお、本稿は単純集計に基づく基礎的情報を提供しているにすぎず、示唆は可能性のある解釈に留まります。今後、より精緻な分析を行い、研究開発マネジメントがイノベーションに及ぼす影響について調査していきます。

詳細については以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:日本企業の研究開発マネジメントとイノベーションの現状 —「研究開発マネジメントに関する実態調査」結果概要—[DISCUSSION PAPER No.189]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、STI Horizon誌2020秋号(Vol.6 No.3)を公開しました。
津田塾大学教授/次世代基盤政策研究所(NFI)代表理事 森田 朗 氏の特別インタビュー、ナイスステップな研究者の株式会社aba 代表取締役 宇井 吉美 氏、北海道大学 工学研究院 機械・宇宙航空工学部門 機械材料システム分野 佐藤 太裕 教授のインタビュー、第11 回科学技術予測調査デルファイ調査における分野別分科会の座長インタビュー連載など、科学技術・イノベーション政策に資する情報を幅広く掲載しています。

詳細については、以下のリンクより御覧ください。
STIHorizonLogoTop

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、若手研究者を取り巻く課題を分析し、今後の研究人材の育成や支援に関する施策の検討に資することを目的として、我が国の大・公的研究機関を対象に2018 年度におけるポストドクター等の雇用及び進路に関する調査を実施しました。今回の調査では、日本国内の大学・公的研究機関 1,176 機関において研究に従事しているポストドクター等の総数、性別、年齢構成、国籍、分野、雇用財源、任期の状況、進路状況等について明らかにしました。

詳細は以下のリンクを御覧ください。

「ポストドクター等の雇用・進路に関する調査(2018 年度実績)(速報版)」

注)

ポストドクター等:博士の学位を取得した者又は所定の単位を修得の上博士課程を退学した者(いわゆる「満期退学者」)のうち、任期付で採用されている者で、①大学や大学共同利用機関で研究業務に従事している者であって、教授・准教授・助教・助手等の学校教育法第92 条に基づく教育・研究に従事する職にない者、又は、②研究開発法人等の公的研究機関(国立試験研究機関、公設試験研究機関を含む。)において研究業務に従事している者のうち、所属する研究グループのリーダー・主任研究員等の管理的な職にない者をいう。

※人数等の数値は精査中のため、確報版までに変わる可能性があります。確報値の公表は今年度末頃を予定しています。

NISTEP企業名辞書(以下、企業名辞書)及び企業名辞書の関連ファイルであるIIPパテントデータベースとの接続テーブルのデータ改訂を行いました。改訂の概要は以下の通りです。

■NISTEP企業名辞書(ver.2020_2)
(一財)知的財団研究教育財団知的財産研究所よりIIPパテントデータベース2020年版が公開されたことにより、企業名辞書掲載基準に基づく見直しを行い基準を満たした新規企業の追加掲載を行った。
企業名辞書の前版(ver.2020_1)に比して、新規企業210社、それら企業の沿革を含めると1,158レコードの情報追加を行っています。

■IIPパテントデータベースとの接続テーブル(ver.2020_2)
企業名辞書(ver.2020_2)とIIPパテントデータベース(2020年版)との接続を行うテーブルの改訂を行いました。接続テーブルは11,488,214件の接続情報を保有し、前版(ver.2020_1)に比して531,835件の接続情報が追加されています。

企業名辞書その他関連ファイルのダウンロードは、以下のURLからお願いいたします。
http://www.nistep.go.jp/research/scisip/rd-and-innovation-on-industry

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、「新型コロナウイルス感染症等による科学技術の未来像への影響」に関するアンケートを開始しました。

当研究所では、2019年に「第11回科学技術予測調査 デルファイ調査」を実施し、2050年までの科学技術発展の方向性について専門家の意見を収集してきました。

コロナ禍において、いくつかの科学技術トピック(実現が期待される研究開発課題)は様々な影響を受ける可能性が考えられます。そこで、これらの影響について把握するため、追加調査することといたしました。

御多忙とは存じますが、御協力のほど何卒よろしくお願いいたします。

■アンケートサイトについて
本調査専用のアンケートサイトを設けています。
対象者には、御協力のお願いのメールを差し上げますので、御登録の上、回答をお願いいたします。

■回答期限
2020年10月5日(月)までに御回答ください。

■お問合せ
科学技術予測センター
担当:横尾、黒木
E-mail: yosoku11q[at]instep.go.jp ([at]を@に変更してください)

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、日本の大学の研究開発費及び研究者数について、研究専従換算した数値を用いて詳細な分析を行いました。
 大学等の研究開発費の総額の推移を研究専従換算した値(FTE値)で見ると、2001年度から2017年度にかけて-1.5%と減少しており、研究専従換算していない値(HC値)の動き(同期間で12.6%の増加率)とは大きく異なります。費目別で見ると、FTE値での研究開発費に占める人件費は減少しており、それは論文数シェアの低い大学グループの方が顕著です。
 FTE値での研究者数における教員の割合は減少し、大学院博士課程の在籍者の占める割合が増加しています。論文数シェアで分類された上位大学群の第1~第3グループまで、大学院博士課程の在籍者の割合が教員より大きくなっています。ただし、大学院博士課程の在籍者の数が増えているのは保健分野であり、理工農学分野では増えていません。
 報告書では、国公私立大学別、論文数シェアを用いた大学グループ別、研究開発費の費目別、負担源別、研究者の業務区分別等の詳細なデータを示しています。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ:研究専従換算係数を考慮した日本の大学の研究開発費及び研究者数の詳細分析[調査資料-297]

 政府方針としてEBPM(客観的根拠(エビデンス)に基づく政策の企画立案)の推進に向けた取組が進められている中、政府の予算で実施される事業から生み出される成果の可視化・分析は重要な課題の一つとなっています。
 研究開発関連の事業から生み出される成果の一つである論文には、研究に寄与した研究資源が謝辞情報として記載されることが多く、この謝辞情報は、事業から生み出された成果の可視化・分析を行う際の有力な手段となり得ます。
 競争的研究費に関する関係府省連絡会(事務局:内閣府)において、競争的研究費の各事業と論文を適切に紐づけて研究成果・研究動向等との関係を明らかにし、エビデンスベースの各事業/各機関の評価や政策立案等の参考の一つとして活用するため、研究費ごとに「体系的番号」の付与を進めています。関係府省は、研究実施者に対して、論文の謝辞や論文投稿時において体系的番号を記載するよう、周知徹底を図ることとし、また、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、研究費ごとに紐付けられた体系的番号のリストを公開することとされております。(※)
※内閣府「論文謝辞等における研究費に係る体系的番号の記載について」(令和2年1月14日)

 このたび、令和2年度の体系的番号がとりまとめられましたのでお知らせいたします。

【体系的番号一覧(令和2年9月7日更新)】
    お問い合わせ先
    科学技術・学術政策研究所 企画課
    e-mail: kikaku[at]nistep.go.jp
    tel:03-3581-2466

※各研究費制度の内容に関するお問合せは、各制度のホームページ等で御確認ください。

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2005年より毎年、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる方々を「ナイスステップな研究者」として選定しています。
 過去に選定された方の中には、その後ノーベル賞を受賞された山中伸弥教授(京都大学、平成18年)及び天野浩教授(名城大学、平成21年)も含まれています。(※所属等はいずれも当時)

 2019年12月に選定した「ナイスステップな研究者2019」では、今後活躍が期待される30 代~40 代の若手研究者(平均年齢37 歳)を中心に、衛星データの農業への利用や宇宙と医学、AIとライフサイエンスの融合といった分野横断的な研究、新材料や新薬の開発に繋がる基礎的な研究、大学発ベンチャーの創業といった多岐にわたる分野において、研究活動のみならず様々な形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定しています。

 10月28日の講演会では、「ナイスステップな研究者2019」のうち3名から、優れた研究活動や、特色のある取組などについて御紹介いただきます。全3回のシリーズで開催する予定です。今回の開催は、事前に登録された方への限定公開という形でYouTubeでライブ配信を行う予定です。皆様の御参加をお待ちしております。

開催概要
  • 視聴方法:YouTubeでライブ配信
  • 言語:日本語(3番目の講演は日本語字幕が加わる予定)
  • 定員:なし
  • 登録方法:以下のフォームから御登録ください。登録締切り10/26(月)17時
  • ナイスステップな研究者2019パネル(全体)
講演会スケジュール(1講演は質疑含め45分程度)
●第3回:10月28日(水)
14:00- 開会挨拶 所長
14:05- 太田 禎生 東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
画像を作らずに画像情報を区別する「イメージング」セルソーターの開発
15:00- 坂本 利弘 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
農業環境変動研究センター 上級研究員
変わりゆく世界の農業環境を見える化:地球観測衛星から考える食料安全保障
15:55- Stephen Lyth 九州大学 エネルギー研究教育機構 准教授
Fuel Cells: Powered by Hydrogen, Inspired by Nature
 (水素燃料電池 -自然から着想を得た新規材料の開発-)
16:40頃 閉会挨拶 総務研究官
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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、第11回科学技術予測調査(2019年11月公表)において、バックキャストとフォーキャストにより将来の科学技術と社会について検討を行いました。そこで、この方向性の異なる検討によって将来展望にどのような広がりが見られたかについて比較分析を実施しました。

その結果、人口減・高齢化や災害などの社会課題に関連する社会像及び科学技術、並びに、AIなどマスコミ等で多く取り上げられる科学技術が、共通して挙げられたことがわかりました。社会像の差異を見ると、バックキャストからは精神的充足が挙げられ、フォーキャストからは科学技術による新しい価値の創造が描かれました。また、社会実装イメージを描きにくい基盤的技術はバックキャストからは抽出されにくい傾向が見られました。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:第11回科学技術予測調査におけるバックキャストとフォーキャストの比較分析[DISCUSSION PAPER No. 188]

 科学技術・学術政策研究所では、日本国内の革新的技術・イノベーションに対する社会受容性を調査するために、意識調査(インターネット調査)により18 の技術に関する受容性について調査を行いました。
 その結果、技術の受容の度合いはその技術によって異なり、また、性別、年齢、専攻の違い、子供の有無に加え、科学技術政策に関する意識などとの関係があることが明らかになりました。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:科学技術に関する国民意識調査-新技術の社会受容性-[調査資料-296]

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、我が国の研究活動を牽引する主要な研究大学として、学術研究懇談会(RU11)を構成する11大学及び国立大学法人運営費交付金の重点支援③にあたる16大学の何れかに該当する18大学において教育研究活動に従事する常勤の教員を対象に、平成25年度と令和元年度における雇用状況について調査を実施しました。今回の調査では、18大学の無期雇用(任期無し)と有期雇用(任期付き)の状況、教員の年齢構成、任期付き教員の任期の状況、特任教員の給料月額の状況等について明らかにしました。

詳細は以下のリンクを御覧ください。
「研究大学における教員の雇用状況に関する調査(速報版)」

注)
18大学:北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、東京大学、東京農工大学、東京工業大学、一橋大学、金沢大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学、広島大学、九州大学
※人数等の数値は精査中のため、確報版までに変わる可能性があります。確報版の公表は今年度末頃を予定しています。