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- DOI: https://doi.org/10.15108/stih.c202201
- 公開日: 2022.03.22
- 著者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)
- 雑誌情報: STI Horizon, Vol.8, No.1
- 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)
目次:2022 春号 (Vol.8 No.1)
はじめに
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STI Horizon 2022春号発行に当たって
- STI Horizon 誌編集長 赤池 伸一
(科学技術・学術政策研究所 上席フェロー)
- STI Horizon 誌編集長 赤池 伸一
特別インタビュー
- 株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 代表取締役社長、所長 北野 宏明 氏インタビュー
-「新AI戦略検討会議」座長に聞く-
内閣府新AI戦略検討会議において、2021年、座長に就任された株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所長北野宏明氏に、「新AI戦略」と科学技術政策に関するお考えや、システムバイオロジー、COVID-19から見る科学技術政策等について伺った。
ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
- 京都大学大学院薬学研究科 准教授 樋口 ゆり子 氏インタビュー
細胞膜修飾による細胞機能の制御
-細胞を用いた新しいドラッグデリバリーシステムの開発- - 慶應義塾大学 理工学部化学科 准教授 畑中 美穂 氏インタビュー
-逆転の発想による近似計算方法の開発に至る経緯と応用-
樋口ゆり子氏は、細胞膜修飾により細胞機能を制御し、新しいドラッグデリバリーシステムとしての細胞治療法を開発した。インタビューでは、京都大学での研究生活、薬学研究を医療へ実用化するための課題、今後の研究の展望などについて伺った。
畑中美穂氏は、レアアース化合物の発光特性を決める 4f 軌道の性質に着目することで近似計算方法「エネルギーシフト法」を開発、さらに、発光機能発現のメカニズムを明らかにし新材料の設計に成功した。研究成果までの道のりや今後の展開などについて伺った。
ほらいずん
- 理化学研究所(関西文化学術研究都市)見学インタビュー
ガーディアンロボット試作機第1号「ぶつくさ君」の開発
-人がこころを感じるロボットの実現を目指して-- 総務研究官 岡谷 重雄
科学技術予測・政策基盤調査研究センター 研究員 鎌田 久美
人とAI・ロボットが柔軟に共存する未来社会に向け、次世代(「脳×AI」)ロボットの社会実装に向けた研究開発「ガーディアンロボットプロジェクト」について、理化学研究所プロジェクトリーダーの美濃導彦氏及び研究開発者にインタビューを行った。
- 総務研究官 岡谷 重雄
- 研究力と国際化について
-国際頭脳循環から脱落しないために-- 総務研究官 岡谷 重雄
近年、我が国の研究力は低下しているが、OECDスコアボードの論文分析によれば、研究力と国際頭脳循環とに相関関係があることから、国際頭脳循環に日本がしっかり組み込まれていくことが重要。そのためにもこれまでの現場での様々な経験を踏まえて我が国の研究環境の国際化を進めることが肝要。
- 科学技術・イノベーション分野における男女共同参画・ダイバーシティ推進政策の歴史と多様性向上の意義
- 上席フェロー 塩満 典子
2006年度に初めて女性研究者関連施策が予算化された。本稿では、科学技術・イノベーション分野の男女共同参画について、EBPMのプロセスと基本計画・施策の歴史を振り返り、今後を展望する。また、「総合知」とジェンダード・イノベーションを概観する。
- やわらかものづくりが拓く2050年の未来社会
-山形ワークショップ開催報告-- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 特別研究員 蒲生 秀典、専門職 横尾 淑子、
フェロー 浦島 邦子
山形大学が中心となるやわらか3D共創コンソーシアムの協力を得て、地域ワークショップを開催した。「やわらかものづくり×地域産業」をテーマに、ものづくりに関する今後の展望と、重要となる科学技術や社会システムについて議論した。
- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 特別研究員 蒲生 秀典、専門職 横尾 淑子、
- セクターを越えた「共創」の具体化に向けて
-未来社会デザイン・オープンプラットフォーム(CHANCE)構想の取組から見る
社会課題解決型研究推進の展望-- 国立研究開発法人科学技術振興機構「科学と社会」推進部 部長 荒川 敦史、調査役 古屋 美和
JSTで2018年から賛同機関等とともに推進してきた、未来社会デザイン・オープンプラットフォーム(CHANCE)構想について、発足以来約3年間の取組を振り返り、ファンディング機関がこのような機能を持つ意義と課題、社会課題解決を志向する研究推進の在り方を展望する。
- 日本の研究機関における研究データ管理(RDM)の実践状況
-オープンサイエンスの実現に向けた課題と展望-- データ解析政策研究室 客員研究官 池内 有為、室長 林 和弘
オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)と大学ICT推進協議会(AXIES)が行った、研究データ管理(RDM)の取組状況に関するオンライン調査に関して、結果データの提供を受けて二次分析を実施した。データポリシーを策定・検討している機関などについて報告する。
レポート
- 米国における研究動向の調査研究
-NSFを事例とした共起ネットワーク分析から見る研究動向-- 第2調査研究グループ 上席研究官 荒木 寛幸
EBPMを推進するためのデータサイエンスによる研究動向の調査手法を模索した研究を行った。今回、ARAKIシステムを用いたデータ抽出を行い、テキストマイニングによる手法でNSFの採択課題から研究動向を調査したものである。
- 「全国イノベーション調査2020年調査統計報告」からの所見
-ディジタリゼーション利用とCOVID-19への対応に焦点を置いて-- 第1研究グループ 客員総括主任研究官 伊地知 寛博
政府統計「全国イノベーション調査」の最新調査による結果から主な所見を紹介する。今回調査に含めたディジタリゼーション利用とCOVID-19への対応に関することとともに、イノベーション・システムの観点からは中規模企業に特異的傾向が窺われることなども示す。