科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が発行する「STI Horizon(エスティーアイ ホライズン)」誌は、科学技術・イノベーション政策に資する情報をお届けして参ります。
スペシャルレビュー(アンケート)を実施しております。当誌に関するご意見をお寄せください。
目次:2025 夏号 (Vol.11 No.2)
はじめに
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STI Horizon 誌編集長就任の御挨拶と2025夏号発行に当たって
- STI Horizon 誌編集長 林 和弘
(科学技術・学術政策研究所 上席フェロー)
- STI Horizon 誌編集長 林 和弘
特別インタビュー
- 早稲田大学商学学術院 清水 洋 教授インタビュー
-イノベーションへの処方箋:リスキリング、基礎研究、数値化の罠-
国際シュンペーター学会「シュンペーター賞」を受賞した経営学者の清水洋氏(早稲田大学商学学術院教授)に、イノベーション、リスキリング、スタートアップ政策、企業の基礎研究力、自身の研究キャリアなどについて幅広くお話を伺った。
ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
- 科学技術への顕著な貢献 2024(ナイスステップな研究者)の選定
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2024年12月、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる10名の方々を「ナイスステップな研究者2024」として選定した。
ほらいずん
- 注目科学技術等の可視化・分析システム
-科学技術の変化の兆しを捉えるツールとして-- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 上席研究官 黒木 優太郎
過去3回分の「専門家が注目する科学技術に関するアンケート調査」のデータと3年分の科研費データを用いて、それらを可視化したマップを作成した。また、今後のホライズン・スキャニングへの活用を念頭に、注目科学技術等の可視化・分析システムを整備した。
- 「バルセロナ宣言」とは何か
-研究情報のオープン化に向けて-- データ解析政策研究室 リサーチアシスタント 沼尻 保奈美
- INGENIO(CSIC-UPV, Universitat Politècnica de València)& CWTS, Leiden University
Ismael Rafols - CWTS, Leiden University & CAPES, Brasil André Brasil
- 第2研究グループ 客員研究官 林 隆之
- データ解析政策研究室長 林 和弘
科学の発展には知識の公開・共有が不可欠である。2024年に研究情報専門家グループによって策定された「バルセロナ宣言」は、研究情報の包括的なオープン化を目指す新たな枠組みを提示している。本稿では、従来の科学計量学指標の限界を踏まえ、オープン研究情報システムが研究評価の未来をどのように変革する可能性があるかを論じる。
レポート
- 何が博士人材を輝かせるのか?
-生き生きと活躍する環境を作り出すためのエビデンス-- 第1調査研究グループ 客員研究官 吉岡(小林)徹、客員研究官 片岡 純也、客員研究官 横田 一貴、
客員研究官 柴山 創太郎、上席研究官 川村 真理
本研究では博士人材がキャリア初期の職務内容に満足する要因を分析した。その結果、少なくとも研究に関する知識・技術が生きる職であることの重要性が確認できた。これは、分野横断的・産学融合的な大学院教育の意義、そして、産業界を対象とするイノベーション政策との連動の重要性を示唆する。
- 第1調査研究グループ 客員研究官 吉岡(小林)徹、客員研究官 片岡 純也、客員研究官 横田 一貴、
- 英国における研究動向の調査研究
-UKRIを事例とした共起ネットワーク分析から見る研究動向-- 第2調査研究グループ 上席研究官 荒木 寛幸
- 文部科学省 科学技術・学術政策局 研究開発戦略課 戦略研究推進室 上席調査員 半谷 政毅、
技術参与 磯部 敏宏
EBPMを推進するためのデータサイエンスによる研究動向の調査手法を模索した研究を行った。今回、ARAKIシステムを用いたデータ抽出を行い、テキストマイニングによる手法でUKRIの採択課題から研究動向を調査したものである。