科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が発行する「STI Horizon(エスティーアイ ホライズン)」誌は、科学技術・イノベーション政策に資する情報をお届けして参ります。
スペシャルレビュー(アンケート)を実施しております。当誌に関するご意見をお寄せください。
目次:2025 冬号 (Vol.11 No.4)
はじめに
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STI Horizon 2025冬号発行に当たって
- STI Horizon 誌編集長 林 和弘(科学技術・学術政策研究所 上席フェロー)
特別インタビュー
- READYFOR株式会社 代表取締役CEO 米良 はるか 氏インタビュー
-伴走者として資金を届け、科学技術を支援する社会インフラをめざして-
日本のクラウドファンディングの草創期から活動を続け、業界をリードする存在となったREADYFOR株式会社を率いる米良はるか氏にお話を伺った。CEOとしての目標と個人としての想いの両面から、これまでの取組と、これからのビジョンについてお話を伺った。
ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
- ナイスステップな研究者2024の御紹介(2)
2024年12月17日(火)に選定した10名の「ナイスステップな研究者 2024」選定者のうち、本稿では加藤 淳氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所 人間情報インタラクション研究部門 主任研究員)、高本 聡氏(株式会社 Preferred Networks マテリアル&創薬 研究担当 General Manager)、久富 隆史氏(信州大学アクア・リジェネレーション機構 卓越教授/岡山大学異分野基礎科学研究所 教授(特任))、及び藤代 有絵子氏(理化学研究所創発物性科学研究センター(兼)開拓研究所/極限量子固体物性理研ECL研究ユニット・理研ECL研究ユニットリーダー)の研究活動等を御紹介する。
ほらいずん
- 研究の場、教育の場としての研究室
-研究室パネル調査による類型化と日本型研究室モデルへの示唆-- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター長 伊神 正貫
研究室パネル調査に基づき、学部・修士課程学生、博士課程学生、ポスドクの所属状況で研究室を分類した。日本の研究室は学部・修士課程学生の参画が大きな特徴で、86%に学部・修士課程学生が所属する。他方で、博士やポスドクを含む研究室は44%であり、大型資金獲得や国際ネットワーク形成に強みを示した。
- フードテックが拓く未来の食
-料理の未来を設計する:科学技術と標準化が導く新しい食の産業基盤(前編)-- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 客員研究官 古川 英光、特別研究員 蒲生 秀典
料理と科学技術の歴史を相互に俯瞰しながら、調理という創造行為を形式知として設計可能にする試みを紹介する。本稿では前編として、フードテックの歴史的背景、近年の技術的転換点、そして社会課題への対応事例を中心に論じていく。
- 地域に根差すプロジェクトマネジメント
-岩手地域での新産業創出事業の分析-- 第2研究グループ 主任研究官 西川 洋行
第2調査研究グループ 上席研究官 松本 泰彦
地域の産学官連携事業はどのようにして始まり、様々な関係者が関わって実施され、研究開発の成果が実用化され地域社会に還元されているのか。その実態を調査し、事業の発案・立ち上げのプロセスや事業マネジメントの要点を明らかにした。
- 第2研究グループ 主任研究官 西川 洋行
- 研究力を育む土壌としての「研究文化」
-ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)の理念と実践から-- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 客員研究官 冨田 英美、センター長 伊神 正貫
科学技術予測・政策基盤調査研究センター/データ解析政策研究室 主任研究官 酒井 朋子
研究力強化には、論文数等の定量的指標の追求だけでなく、研究者の主体性・創造性・協働を育む「研究文化」の醸成が不可欠である。本稿は、35年間で31名のノーベル賞受賞者を輩出したHFSPの理念と実践を分析し、日本の研究エコシステム発展への示唆を探る。
- 科学技術予測・政策基盤調査研究センター 客員研究官 冨田 英美、センター長 伊神 正貫
レポート
- 偽情報・誤情報の認知や判断
-科学技術に関する国民意識調査から-- 第1調査研究グループ 上席研究官 伊藤 伸、総括上席研究官 橋本 俊幸
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が7月に実施した国民意識調査ではSNS、テレビ等のメディアを通じた偽情報と誤情報を取り上げた。科学技術への関心度が高いと、偽情報・誤情報に関して、基礎的な用語の理解が深く、接触頻度も高く、真偽を確かめようとした割合も高いという関係が確認された。
- 地域イノベーションの現状と課題
-九州沖縄地域でのヒアリング調査から見えてきたもの(2)-- 第2調査研究グループ 総括上席研究官 藤田 健一、上席研究官 松本 泰彦
大学・自治体等へのヒアリング調査によれば、大学発ベンチャーやスタートアップの創出はされるものの、それらの事業継続は必ずしも容易ではなく、対策が求められる。また、特許や知財については、各大学において限られた予算の中で出願・維持がなされており、厳しい状況に置かれている。
- 人工知能分野における国・地域別の発表概況(2025)
-国際会議及びOpenAlexに基づく分析-- データ解析政策研究室 主任研究官 小柴 等
人工知能等に関する国際会議を対象に、2015年から10年間の国・地域の発表数推移等を分析した。また研究成果データベースを用いて共著関係も分析した。結果、多くの会議において発表数自体が増加しており、中国の寄与が大きいこと等が明らかになった。


