報道発表

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2014年から「博士人材追跡調査」を実施し、博士(後期)課程修了者を対象に様々な分野における活動状況を継続的に調査してきました。他方、博士課程への進学の躊躇が指摘されていることを踏まえ、2020年11月~12月に、博士課程の前段階である修士課程(6年制学科を含む)の修了(卒業)者及び修了(卒業)予定者を対象とした調査を、初めて行いました。

具体的には、対象者の経済的支援状況、進路状況、博士課程へ進学しない理由、在籍者の視点から博士課程への進学率を向上させるために重要な政策等について、アンケート調査を行いました。その結果、博士課程での給与支給や博士取得者への処遇改善の重要性が明らかとなりました。

調査に多大なご協力をいただいた皆さまへの感謝を込め、本報告を「第6期科学技術・イノベーション基本計画 」(2021年3月閣議決定)が掲げる「人生を賭けるに値するとして、誇りを持ち博士後期課程に進学し、挑戦に踏み出す」社会の実現に向けて活用、貢献していきます。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。

要旨
概要
報告書全文
報道発表資料

以下の当研究所のライブラリは、システム更新のため7/6-9/16までの間は情報が更新されません。この間に公開したレポート等は当研究所のウェブサイトで公開します。
Library: https://nistep.repo.nii.ac.jp/

 NISTEPでは、「民間企業の研究活動に関する調査」の2020年度調査結果を取りまとめました。2019年度において、新型コロナウイルス感染症の流行への対応として、実施中の社内の研究開発活動を縮小した企業の割合が9.1%である一方で、新たな研究開発プロジェクトを立ち上げた企業の割合は9.9%であり、新たな研究開発活動につながるような影響もあったことが明らかとなりました。研究開発者の採用では、2019年度に新卒採用、中途採用を行った企業の割合はともに前年度より減少した一方で、採用者数の1社当たりの平均値では、新卒採用者は増加、中途採用は横ばいでした。中期的には、採用者数の平均値は漸増傾向と考えられます。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:「民間企業の研究活動に関する調査報告2020」[NISTEP REPORT No.191]

 文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、第5期科学技術基本計画(2016年1月閣議決定)期間中の日本の科学技術やイノベーション創出の状況変化を把握するための継続的な意識調査(NISTEP定点調査)を2016年度より実施しています。この度、5回目となるNISTEP定点調査2020の結果がまとまりました。

 過去5回のNISTEP定点調査から、第5期基本計画期間中に、大学や公的研究機関における若手研究者や女性研究者の活躍できる環境整備では改善に向けた動きが見られる一方で、基礎研究の状況については厳しい認識が高まっていること、研究環境(基盤的経費・研究時間・研究支援人材)についても厳しい認識が継続していることが示されました。

 今年度調査では、「新型コロナウイルス感染症による研究活動への影響」、「探索型研究の支援の在り方」、「論文のオープンアクセス化」等について深掘調査を実施しました。深掘調査からは、新型コロナウイルス感染症は研究活動の様々な局面にマイナスの影響を与えていることや、感染症の影響下の研究活動において一部のデジタルツールの導入が進んだことが明らかになりました。自由記述や評価の変更理由等では、約1.5万件(文字数約79万字)の研究者や有識者の生の声が寄せられました。

 報告書の詳細については、以下のライブラリより御覧ください。

 

NISTEP定点調査専用ページはこちら[データ集の自由記述部分を質問パートごとに分割したファイルを掲載しています]

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、我が国の研究活動を牽引する主要な研究大学として、学術研究懇談会(RU11)を構成する11大学[1]及びび国立大学法人運営費交付金の重点支援③にあたる16大学[2]の何れかに該当する18大学において教育研究活動に従事する常勤の教員を対象に、平成25年度と令和元年度における雇用状況について調査を実施しました。今回の調査では、18大学の無期雇用(任期無し)と有期雇用(任期付き)の状況、教員の年齢構成、任期付き教員の任期の状況、特任教員の給料月額の状況等について明らかにしました。

* 令和2年8月28日に速報版を公表済であり、その一部の数値について確定値に更新しています。

詳細につきましては、以下のリンクよりご覧ください。
ライブラリ:研究大学における教員の雇用状況に関する調査[調査資料-305]

[1]北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学、早稲田大学、慶応義塾大学
[2]北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、東京大学、東京農工大学、東京工業大学、一橋大学、金沢大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学、広島大学、九州大学

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、若手研究者を取り巻く課題を分析し、今後の研究人材の育成や支援に関する施策の検討に資することを目的として、我が国の大学・公的研究機関を対象に2018年度におけるポストドクター等の雇用及び進路に関する調査を実施しました。今回の調査では、日本国内の大学・公的研究機関 1,176機関において研究に従事しているポストドクター等の総数、性別、年齢構成、国籍、分野、雇用財源、任期の状況、進路状況等について明らかにしました。

* 令和2年9月25日に速報版を公表済であり、その一部の数値について確定値に更新しています。

詳細につきましては、以下のリンクよりご覧ください。
ライブラリ:ポストドクター等の雇用・進路に関する調査(2018年度実績)[調査資料-304]

博士の学位を取得した者又は所定の単位を修得の上博士課程を退学した者(いわゆる「満期退学者」)のうち、任期付で採用されている者で、①大学や大学共同利用機関で研究業務に従事している者であって、教授・准教授・助教・助手等の学校教育法第92条に基づく教育・研究に従事する職にない者、又は、②研究開発法人等の公的研究機関(国立試験研究機関、公設試験研究機関を含む。)において研究業務に従事している者のうち、所属する研究グループのリーダー・主任研究員等の管理的な職にない者をいう。

 文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP, 所長 菱山豊)では、民間企業の研究開発活動に関する基礎データを収集し、科学技術イノベーション政策の立案・推進に資することを目的として、「民間企業の研究活動に関する調査」を実施しております。このたび、2020年度調査を行いましたので、結果の速報をお知らせいたします。

 本調査は、1968年度より実施しており、2020年度調査(2019会計年度の活動調査)は、研究開発を行っている資本金1億円以上の企業3,820社(暫定値)を対象に2020年8月に調査票を送付しました。集計された企業は1,996社で回収率52.6%(共に暫定値)でした。

 本速報では、新たな調査項目の調査結果や顕著な変化があった調査結果のうち主なものについて示します。なお、本発表は速報であり、暫定的な集計値を掲載しています。

 今後、確報の公表については2021年6月頃を予定しています。確報が発表された後は、確報を御利用ください。
 本調査の実施に際し、多大な御協力を頂いた企業の皆様をはじめとする関係者の方々に心から感謝申し上げます。

 速報の内容については、こちら(PDF)より御覧ください。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP、所長 菱山 豊)では、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる10 名の方々を「ナイスステップな研究者」として選定しました。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる方々を「ナイスステップな研究者」として選定しています。平成17年より選定を始め、過去にナイスステップな研究者に選定された方の中には、その後ノーベル賞を受賞された山中 伸弥 教授や天野 浩 教授も含まれています。

令和2年の選定においては、NISTEPの日頃の調査研究活動で得られる情報や、専門家ネットワーク(約2,000人)への調査で得た情報により、最近の活躍が注目される研究者約540名の候補者を特定しました。選定においては、研究実績に加えて、新興・融合領域を含めた最先端・画期的な研究内容、産学連携・イノベーション、国際的な研究活動の展開等の観点から、所内審査会の議論を経て最終的に10名を選定しました。

今年の「ナイスステップな研究者2020」には、今後活躍が期待される30代~40代の若手研究者(平均年齢41.3歳)を中心に、AI技術やデータサイエンスを駆使した医療・材料科学・化学などへの応用研究、自然科学と人文社会科学の融合研究、認知症の新たな診断法やSDGsに資する技術開発といった現代社会の課題に密接に関わる研究など多岐にわたる分野において、研究活動のみならず様々な形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定しています。

これらの方々の活躍は科学技術に対する夢を国民に与えてくれるとともに、我が国の科学技術イノベーションの向上に貢献するものであることから、ここに広くお知らせいたします。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。

報道発表資料

なお、2021年以降に、ナイスステップな研究者2020の方からの一般講演会の開催も予定しております。詳細は後日、当ホームページでお知らせいたします。

画像をクリックすると印刷用PDFが開きます
※写真の使用については、本人へ御確認ください。

ナイスステップな研究者のページ
YouTubeへのリンク(ナイスステップな研究者2019講演会等の映像)

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、大学院博士課程修了後の就業や研究状況等を把握することを目的に、「博士人材追跡調査」を継続的に実施しております。今回は継続コホートである、2012年度博士課程修了者の修了6.5年後及び2015年博士課程修了者の修了3.5年後の調査を実施しました。

 その結果、以下のようなことが分かりました。

  • 2012年コホート6.5年後及び2015年コホート3.5年後では、博士課程で得られたことが、現在の仕事などで役に立っている項目について質問した。両コホートとも、「論理性や批判的思考力」との回答が最も多く、次いで「自ら課題を発見し設定する力」、「データ処理、活用能力」であった。
  • 2012年コホート及び2015年コホートは、雇用先機関を大学等と回答した者の割合が最も多く、その割合が微増した。また、正社員・正職員の雇用割合も調査を重ねるごとに増加し、雇用の安定化がみられた。
  • 2012年コホート及び2015年コホートとも、大学等及び公的研究機関における任期なし(終身在職権あり)の割合が増加し、雇用の安定化がみられた。
  • 大学等及び公的研究機関における職階は、2012年コホート及び2015年コホートともポストドクターの割合が減少し、助教、講師の割合が増加した。2012年コホート6.5年後は、上位職の准教授・教授の割合が大きく増加した。
  • 所得に関しては、調査を重ねる度に所得が増加傾向にある。2012年コホート1.5年後は400万-500万円未満が16.2%、3.5年後は500万-600万円未満が15.7%、6.5年後は600万‐700万円未満が14.4%と多くなっていた。
  • 社会人経験のあった者の博士課程進学前、修了後のセクター間の移動は、進学前は民間企業の割合が最も多く、博士課程修了後は、大学等の割合が増加した。
  • 外国人博士課程修了者が日本に引き続いて居住し、研究を実施している割合は2012年コホート1.5年後で44.3%、6.5年後には24.1%、2015年コホート0.5年後では38.9%、3.5年後では28.1%であった。日本国籍で博士課程を修了した者が海外に居住し、研究を実施している割合は2015年コホート0.5年後では4.0%、3.5年後では5.3%、2012年コホートにおいては、1.5年後5.2%、6.5年後には2.5%であった。
  • 女性PI(Principal Investigator)は、2015年コホートで、0.5年後0.4%、3.5年後1.7%となり、3年間で1.3ポイント増加となった。また、2012年コホートで、3.5年後1.7%、6.5年後6.8%となり、3年間で5.1ポイントの増加となった。2012年コホートにおける女性PIは、男性PIに比して大きく増加した。
  • 2015年コホート、2012年コホートとも、査読付き論文は0本と複数本の分散化がみられた。

詳細は以下のリンクを御覧ください。
ライブラリ:『博士人材追跡調査』第3次報告書[NISTEP REPORT No.188]

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、論文データベース分析により、国際的に注目を集めている研究領域を俯瞰したサイエンスマップを作成し、世界の研究動向と日本の活動状況の分析を実施しています。このたび、最新版となる「サイエンスマップ2018」(2013~18年の論文を対象)の結果がまとまりましたので、お知らせします。

サイエンスマップ2018では902の国際的に注目を集めている研究領域が見いだされました。日本の参画領域数はサイエンスマップ2016の299領域から25領域減少し、参画領域割合は30%となりました(サイエンスマップ2016から3ポイント減少)。一方、中国の先導により形成される研究領域数が拡大していますが、現状では中国内での引用が多い状況です。

今回のサイエンスマップでは、人工知能が関係している研究領域の動向、社会科学等が関係している研究領域の動向の分析も行いました。また、インタラクティブにサイエンスマップの表示が可能なウェブ版も併せて公開します。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

サイエンスマップ専用ページはこちら

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、若手研究者を取り巻く課題を分析し、今後の研究人材の育成や支援に関する施策の検討に資することを目的として、我が国の大・公的研究機関を対象に2018 年度におけるポストドクター等の雇用及び進路に関する調査を実施しました。今回の調査では、日本国内の大学・公的研究機関 1,176 機関において研究に従事しているポストドクター等の総数、性別、年齢構成、国籍、分野、雇用財源、任期の状況、進路状況等について明らかにしました。

詳細は以下のリンクを御覧ください。

「ポストドクター等の雇用・進路に関する調査(2018 年度実績)(速報版)」

注)

ポストドクター等:博士の学位を取得した者又は所定の単位を修得の上博士課程を退学した者(いわゆる「満期退学者」)のうち、任期付で採用されている者で、①大学や大学共同利用機関で研究業務に従事している者であって、教授・准教授・助教・助手等の学校教育法第92 条に基づく教育・研究に従事する職にない者、又は、②研究開発法人等の公的研究機関(国立試験研究機関、公設試験研究機関を含む。)において研究業務に従事している者のうち、所属する研究グループのリーダー・主任研究員等の管理的な職にない者をいう。

※人数等の数値は精査中のため、確報版までに変わる可能性があります。確報値の公表は今年度末頃を予定しています。

文部科学省科学技術・学術政策局人材政策課及び科学技術・学術政策研究所は、我が国の研究活動を牽引する主要な研究大学として、学術研究懇談会(RU11)を構成する11大学及び国立大学法人運営費交付金の重点支援③にあたる16大学の何れかに該当する18大学において教育研究活動に従事する常勤の教員を対象に、平成25年度と令和元年度における雇用状況について調査を実施しました。今回の調査では、18大学の無期雇用(任期無し)と有期雇用(任期付き)の状況、教員の年齢構成、任期付き教員の任期の状況、特任教員の給料月額の状況等について明らかにしました。

詳細は以下のリンクを御覧ください。
「研究大学における教員の雇用状況に関する調査(速報版)」

注)
18大学:北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、東京大学、東京農工大学、東京工業大学、一橋大学、金沢大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学、広島大学、九州大学
※人数等の数値は精査中のため、確報版までに変わる可能性があります。確報版の公表は今年度末頃を予定しています。

当所が、令和2年3月26日に公表した「研究論文に着目した日英独の大学ベンチマーキング2019」[調査資料-288]において、一部データに集計の誤りがあることが判明しましたので、おわびしてお知らせいたします。

研究論文に着目した日英独の大学ベンチマーキング2019参考資料2及び参考資料3では、分野・サブジェクトカテゴリ別に大学・研究機関ごとの被引用数を集計し、世界の中での順位を分析しています。

この度、参考資料に掲載しているデータにおいて、大学・研究機関ごとの被引用数を重複して集計していることが判明しました。集計に利用したプログラムに誤りがあったのが原因であったため、当該プログラムの見直し及び修正を行い、再分析を行いました。

再分析の結果、本報告書の論旨に大きな変更はありませんが、本文の訂正及び図表の差し替えが生じました。本訂正について改めておわび申し上げるとともに、訂正の経緯及び今後の対応並びに修正箇所についてまとめましたので、御報告いたします。

今後、集計プログラムを利用する際には、複数の担当者が当該プログラム等を確認することを徹底し、分析結果の信頼性の一層の向上に努めてまいります。

訂正の経緯と今後の対応並びに修正箇所 は、こちらを御覧ください。
訂正した報告書は 、こちらからダウンロードできます。

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、「科学技術指標2020」を取りまとめました。科学技術指標は、科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に把握するための基礎資料であり、約170の指標で日本及び主要国の状況を表しています。

 「科学技術指標2020」における主要な指標を見ると、日本については研究開発費、研究者数は共に主要国(日米独仏英中韓の7か国)中第3位、論文数(分数カウント法)は世界第4位、注目度の高い論文数(分数カウント)では世界第9位、パテントファミリー(2か国以上への特許出願)数では世界第1位です。これらは昨年、一昨年と引き続き同じ順位です。

 論文数(分数カウント法)では、中国が初めて米国を上回り、世界第1位となりました。注目度の高い論文数では、米国が第1位を保っています。今版では、「新型コロナウイルス感染症」にかかわる4つのコラムも掲載しています。

 詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

■科学技術指標専用ページはこちら