4.2.4パテントファミリーにおける国際共同状況

 パテントファミリーにおける国際共同の状況をみると(図表4-2-7(A))、国際共同(共同国数が2か国と3か国以上)によるパテントファミリーの占める割合は、1980年代において5%に満たなかった。1990年代以降、徐々に増加し、2000年半ばには13%にまで達しており、パテントファミリーにおける国際協力関係が強まっていることが伺えた。しかし、その後、国際共同によるパテントファミリーの占める割合は、減少傾向に転じている。2019年には10.2%となっている。
 国際共同国数の内訳をみると(図表4-2-7(B))、2か国での国際共同の方が3か国以上での国際共同より多い。2019年時点における、2か国での国際共同の割合は8.4%、3か国以上での国際共同の割合は1.9%となっている。
 次に、主要国を対象に、近年のパテントファミリーにおける国際共同の状況をみるため、2010-2019年のパテントファミリーにおける国際共同国数別割合を図表4-2-8に示す。主要国の中では、日本が国際共同しているパテントファミリーの割合が最も低く、3.6%となっている。特に、3か国以上での国際共同の割合は0.6%であり、他の主要国と比較して低い値となっている。国際共同しているパテントファミリーの割合が最も高いのは英国で39.7%(2か国:26.8%、3か国以上:12.9%)を占めている。これに続いて、米国が27.5%、フランスが24.7%となっている。


【図表4-2-7】 パテントファミリーにおける国際共同状況
(A)共同国数別パテントファミリー数

(B)共同国数別パテントファミリー数の割合

注:
1) パテントファミリーの分析方法については、テクニカルノートを参照。
2) 共同国数が2か国と3か国以上が、国際共同に対応。
資料:
欧州特許庁のPATSTAT(2023年秋バージョン)を基に、科学技術・学術政策研究所が集計。

参照:表4-2-7


【図表4-2-8】 主要国のパテントファミリーにおける国際共同国数別割合
(2010-2019年)

注:
1) パテントファミリーの分析方法については、テクニカルノートを参照。
2) 共同国数が2か国と3か国以上が、国際共同に対応。
資料:
欧州特許庁のPATSTAT(2023年秋バージョン)を基に、科学技術政策研究所が集計。

参照:表4-2-8