NISTEP講演会「OECDにおける戦略的フォーサイトの取り組み」(3月3日開催)の資料を公開いたしました。
急速に変化し、複雑化・不確実性の高まる現代社会において、中長期的な政策形成はますます困難になっています。こうした状況の中、各国政府や国際機関では、未来の幅広い可能性やリスクに対応するために、戦略的フォーサイトへのニーズが高まっています。
戦略的フォーサイトは、長期的な視点で未来を展望し、起こりうる様々な未来の可能性を検討し、現在の想定や政策が未来において有効か検証するなど、柔軟かつ強靭(レジリエント)な政策を目指したアプローチです。
3月3日に開催した講演会では、政府における戦略的フォーサイトの活用促進を目的とした国際的なネットワーク「ガバメント・フォーサイト・コミュニティ(GFC)」を形成し、この分野で世界をリードする経済協力開発機構(OECD)より、
川口尚子氏をお迎えし、
・OECDにおける戦略的フォーサイトの取組
・GFCの活動と各国におけるベストプラクティス
・「強靭な公共政策のための戦略的フォーサイトツールキット(Strategic Foresight Toolkit for Resilient Public Policy)」の概要
等について御紹介いただきました。
なお、今年1月に公開された「強靭な公共政策のための戦略的フォーサイトツールキット」は、環境・社会・技術・経済・グリーンテック・地政学の6つの領域における未来の25の重要テーマにおける変化の兆候や崩壊(Disruption)リスクを分析し、それに対応する政策の方向性を提示しています。