今回調査は、「望ましい社会の未来像」と「科学技術発展の中長期的展望」を検討し、それらを統合して、「科学技術発展による社会の未来像」として、基本シナリオ「人間性の再興・再考による柔軟な社会」を提示するとともに、AI関連技術と専門家の検討に基づき8個の「クローズアップ科学技術領域」(分野横断・融合のポテンシャルの高い領域)を抽出しました。
第11回科学技術予測調査は、「望ましい社会の未来像【社会の未来像】」と「科学技術発展の中長期展望【科学技術の未来像】」を統合して、2040年をターゲットイヤーとした「科学技術発展による社会の未来像」を描くものです。
① まず、「望ましい社会の未来像」を描くため、世界の未来(14カ国・機関、約60名参加)、地域の未来(全国6カ所、延べ約340人参加)、日本社会(約100名参加)の未来について多様な参加者による議論を行う各ワークショップを開催し、日本社会の50の未来像を抽出しました。
② また、「科学技術発展の中長期展望」のため、専門家の検討に基づき7分野の702の科学技術トピック(研究開発課題)を設定し、各科学技術トピックについて、重要度、国際競争力、科学技術的及び社会的な実現予測時期(現在~2050年)、実現に向けた政策手段等を質問事項とする2回の繰り返しアンケート(回答者:1回目6697名、2回目5352名)を行いました(デルファイ調査)。
③ これらの結果を専門家の意見等を踏まえて統合し、「科学技術発展による社会の未来像(基本シナリオ)」として「人間性の再興・再考による柔軟な社会」を示しました。
④ 702の科学技術トピックをAI関連技術を活用してクラスタリングし、専門家の検討を加え、8個の「クローズアップ科学技術領域」(分野横断・融合のポテンシャルの高い領域)を抽出しました。
⑤ 今後、11月6日(水)に「NISTEPフォーサイトシンポジウム~第6期科学技術基本計画に向けて日本の未来像を展望する~」を開催するなど、成果の発信を行う予定です。また、今年度中を目処にテーマ毎に深掘りしたシナリオを検討する予定です。
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