概 要

 「科学技術指標」は、我が国の科学技術活動を客観的・定量的データに基づき、体系的に把握するための基礎資料であり、科学技術活動を「研究開発費」、「研究開発人材」、「高等教育と科学技術人材」、「研究開発のアウトプット」、「科学技術とイノベーション」の5つのカテゴリーに分類し、約160の指標で日本及び主要国の状況を表している。
 本概要では「科学技術指標2021」において、注目すべき指標を紹介する。

1.主要な指標における日本の動向

 主要な指標における日本の動向は、以下の通りである。おおむね科学技術指標2020と同様の順位であるが、Top10%補正論文数については順位を下げ10位となった。日本は多くの指標で、米国や中国に続く3位に位置するが、以降で述べるように伸びという点では他の主要国と比べて小さいものが多い。

【概要図表1】 主要な指標における日本の動向

注:
1)日本の順位の変化は、昨年との比較である。数値は最新年の値である。
2)論文数とTop10%補正論文数以外は、日本、米国、ドイツ、フランス、英国、中国、韓国の主要国における順位である。
3)研究者数について、米国の公的機関は2003年以降、大学は2000年以降、研究者数が発表されていないため除いている。なお、米国の全体の研究者数はOECDによる見積り値である。