文部科学省科学技術・学術政策研究所創立30周年のお知らせ

2018年7月1日(日)

 文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、2018年7月1日をもちまして創立30周年を迎えました。

林文部科学大臣からのメッセージ
坪井所長からの御挨拶
創立30周年記念国際シンポジウム開催案内
科学技術・学術政策研究所の変遷

林文部科学大臣からのメッセージ

科学技術・学術政策研究所 創立30周年に寄せて

 このたび、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が創立30 周年を迎えたことをうれしく思います。

 経済、社会が大きく変化する中で、新たな未来を切り拓き、国内外の諸課題を解決していくことを目指して科学技術・学術を強力に推進していくことは、我が国の重要な政策課題です。政府全体で客観的根拠に基づく政策立案(EBPM)がクローズアップされ取組が強化されているところですが、NISTEPは、1988年の発足以来、様々な調査研究を通じて、我が国の科学技術・学術の現状と課題を客観的データにより明らかにし、文部科学省の政策立案に大きく貢献してきました。

 NISTEPにおかれては、これまでの30年間で培われた豊富な知見を生かし、政策形成に資する調査研究を適時的確に実施していくことにより、今後とも引き続き、科学技術・学術政策を支え、我が国の発展に貢献することを希望し、今後のますますの活躍を期待します。

平成30年7月1日
文部科学大臣
林 芳正

坪井所長からの御挨拶

科学技術・学術政策研究所創立30周年を迎えて

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、本日7月1日をもって、創立30周年を迎えました。創立以来長きにわたり、多くの皆様からNISTEPに対して様々な御指導・御支援を賜りましたことに心から感謝を申し上げます。

 NISTEPは、科学技術政策立案の基礎となる調査研究を行う組織が必要との議論を踏まえ、1988年に科学技術庁科学技術政策研究所として発足しました。2001年には、中央省庁再編に伴い文部科学省の研究所となり、また、2013年には、学術振興に関する政策の調査研究が業務に追加され、名称を科学技術・学術政策研究所と改めて現在に至っております。

 我が国では、1995年の科学技術基本法の制定、これに基づく5年毎の科学技術基本計画の策定、そして、その下で様々な科学技術関係の施策が次々に展開されてまいりましたが、最近では、客観的根拠に基づく政策立案(EBPM)の重要性が政府全体で認識されるようになっています。NISTEPは、科学技術イノベーション政策における様々な客観的根拠の提供を行ってきた機関であるともいえ、NISTEPの調査研究の成果は、文部科学省をはじめとした国内外の多くの関係機関で幅広く活用され、様々な政策議論の場での論拠や基礎データに使われてきていると自負しております。NISTEPが国内外の様々な関係機関等との連携を進めながら、我が国の科学技術に関して、研究開発力、科学技術イノベーション人材、科学技術予測、科学技術システム、研究開発マネジメントなどの幅広いテーマで調査研究を実施し、様々な視点に基づくデータや指標を整備してきたことが、多くの成果に実を結んできていると実感しております。

 NISTEPは、これまで構築されてきた信頼を、今後もしっかりと維持し、引き続き、データに基づく調査分析を行うという姿勢を堅持し、また、新しい指標の開発にも積極的に取り組みながら、科学技術イノベーションを巡る現状をより的確に把握し、科学技術イノベーション実現のメカニズムを分析するとともに、科学技術と社会のあるべき将来像の提示を目指してまいります。また、調査研究の成果を広く発信することで、政策形成のプロセスにおいても更なる役割を果たしてまいりたいと考えております。

 来たる11月1日には、創立30周年を記念する国際シンポジウムを開催し、世界の有識者をお招きして、NISTEP30年の歩みを振り返りつつ、科学技術イノベーション政策の形成と共に進化する政策研究の課題と将来について討論する予定としております。

30周年を機に、さらに飛躍を目指すNISTEPに対して、一層の御支援・御協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成30年7月1日
科学技術・学術政策研究所
所長  坪井 裕

創立30周年記念国際シンポジウム開催案内

NISTEP創立30周年記念国際シンポジウム
-科学技術イノベーション政策の形成と共に進化する政策研究を目指して-

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、本年、創立30周年を迎えました。これを記念して国際シンポジウムを開催し、NISTEP30年の歩みを振り返りつつ、科学技術イノベーション政策の形成と共に進化する政策研究の課題と将来について、世界の有識者を招き議論を行います。

○日時: 2018年11月1日(木) 10:00~18:00
○場所: 文部科学省3F第1講堂
○言語: 日本語・英語による発表・討議(同時通訳入り)

【プログラム】
10:00-10:40 主催者・来賓挨拶
 開会挨拶 / 来賓挨拶 / NISTEP30年の歩み

10:40-12:20 基調講演
 「今日の科学技術イノベーション政策の主要課題~エビデンスベースの政策形成に向けて」
 ・国内外の有識者3名による講演

13:20-15:00 セッション1
 「研究開発活動のグローバル化とイノベーション・エコシスステムの進化~データ駆動型の政策形成と政策研究」
 ・海外研究者3名による講演

15:15-16:55 セッション2
 「科学技術イノベーションの将来と予測~戦略策定への貢献のために」
 ・海外研究者3名による講演

17:00-17:50 パネル討議

17:55 閉会挨拶

※ 参加登録について
参加登録期間は9月3 日(月)から10月25 日(木)です。9月3 日(月)にNISTEPのウェブサイトに参加登録フォームを掲載しますので、奮っての御参加をお待ちしています。

科学技術・学術政策研究所の変遷

1988年7月 科学技術庁に科学技術政策研究所を設置(資源調査所改組)(永田町合同庁舎(千代田区永田町))
2001年1月 文部科学省が発足(文部科学省の附属機関となる)
科学技術動向研究センター設置(第4調査研究グループ改組)
2002年7月 郵政事業庁庁舎(千代田区霞が関)に移転
2004年1月 文部科学省ビル(千代田区丸の内)に移転
2006年4月 科学技術基盤調査研究室設置(情報分析課改組)
2008年1月 中央合同庁舎第7号館東館(千代田区霞が関)に移転
2013年7月 科学技術・学術政策研究所へ改組
2016年4月 調査研究グループの再編(第3調査研究グループを第2調査研究グループへ)
科学技術予測センター設置(科学技術動向研究センター改組)
2018年7月 創立30周年