STI Hz Vol.2, No.4, Part.5: STI Horizon 2016冬号発行に当たってSTI Horizon

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  • DOI: http://doi.org/10.15108/stih.00053
  • 公開日: 2016.12.20
  • 著者: 赤池 伸一
  • 雑誌情報: STI Horizon, Vol.2, No.4
  • 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

STI Horizon 2016冬号発行に当たって

STI Horizon誌編集長 赤池 伸一
(科学技術・学術政策研究所 科学技術予測センター長)

英国のEU からの離脱に関する国民投票、米国の大統領選挙の結果などを見ても、世論調査などでは分からない「隠れた国民の意見」を、どのように把握するかが課題となっています。政策研究においても、アンケート調査をよく実施しますが、バイアスを避けて調査対象の実態にどこまで迫れるかが大切なポイントです。

STI Horizon 2016冬号では、特別インタビューとして、岸輝雄 外務省参与(外務大臣科学技術顧問)に「科学技術外交への期待」として、今後の展望と課題についてお伺いしました。また、新たに発足したAIP(人工知能/ビッグデータ/ IoT /サイバーセキュリティ統合プロジェクト)の理化学研究所革新知能統合研究センターの杉山将センター長に、今後の人工知能研究の将来などのお話を伺いました。関連する記事として、ナイスステップな研究者(2010)を受賞した、まつもとゆきひろRubyアソシエーション代表理事理事長へのインタビューにより、新たなプログラミング言語Rubyの開発の経緯と背景について紹介し、日本発のイノベーションの要因を探ります。

社会や科学技術の新たな「兆し」を捉える「ほらいずん」では、引き続き新たな予測の方法論として、米国IARPA FUSEプログラムの事例をお示しするとともに、これから当研究所で展開する持続可能な「高齢社会× 低炭素社会」の実現に向けた予測活動への取組に関する連載を開始します。また、大隅良典東京工業大学栄誉教授のノーベル賞受賞に際しての小泉周自然科学研究機構特任教授との対談とともに、研究計量に関するライデン声明、興味深い実験動物としてハダカデバネズミに関するトピックスを御紹介します。

当研究所の研究成果等を紹介するレポートとしては、サイエンスマップ、オープンアクセスジャーナル、コンソーシアム型オープンイノベーションに関する研究成果、並びに研究開発統計の国際基準である「フラスカティ・マニュアル」の改訂について報告をいたします。

STI Horizon 2016冬号を是非お楽しみください。