※参加登録終了しました※講演会「精神・神経疾患の診断・治療法開発に向けた取り組みと現状の課題 ~うつ病を例として~」(8月3日)開催の御案内

2017年7月24日(月)

※参加登録終了しました※

科学技術・学術政策研究所では、標記の講演会を下記のとおり開催いたしますので御案内申し上げます。皆様、奮って御参加くださいますようお願い申し上げます。なお、参加を希望される方は、御所属・御名前を8月1日(火曜)16時までに参加申込みメールにて事前にお知らせください。会場の都合により出席者を調整させていただく場合もあります。

                   記
○演題:精神・神経疾患の診断・治療法開発に向けた取り組みと現状の課題~うつ病を例として~

○講師:山脇成人(広島大学特任教授、日本学術会議臨床医学委員会・脳とこころ分科会委員長)

○日時: 2017 年8 月3 日(木) 15 時 00 分~16 時 30 分 (受付開始 14 時 30 分)

○場所: 文部科学省 科学技術・学術政策研究所会議室(16B)
    (東京都千代田区霞ヶ関3-2-2 中央合同庁舎第 7 号館東館 16 階 [地図]

○講演会趣旨:
 認知症、うつ病などの精神・神経疾患は、健康・生活被害指標でみると、がん、循環器疾患より上位に位置づけられ、介護負担、自殺、休職などによる社会保障費の増加、生産労働人口減少などによる社会経済的損失は甚大であり、国家基盤に関わる深刻な課題となっています。これら精神・神経疾患の根本的治療法の開発が強く望まれていますが、欧米の巨大製薬企業(メガファーマ)が向精神薬開発から撤退しています。その要因は、病態解明が不十分で、客観的診断法がなく、治療効果を反映するバイオマーカーが特定されていないため、薬剤開発の成功率が低く、投資した開発費が回収できないことにあります。
 国際神経精神薬理学会(CINP)は、この向精神薬開発の危機を克服するためにPublic Private Partnerships (PPPs) の重要性を提唱していますが、欧米では必ずしも成功していません。日本神経精神薬理学会は、CINPと連動して、日本の製薬企業20社の協力を得てPPPsタスクフォースを結成し、開発の障壁課題とその克服戦略について2年間議論を重ねるとともに、我が国の企業ニーズに関するアンケート調査を行いました。その結果、企業単独では解決困難な共通課題(バイオマーカー開発、患者層別化技術開発、大規模患者データベース構築など)については、研究者間-企業間の壁を越えて競争前フェーズから連携する必要があることで意見が一致しました。本講演会では、日本学術会議臨床医学委員会・脳とこころ分科会から公表された「精神・神経疾患の治療法開発のための産学官連携のあり方に関する提言」を基に、特にうつ病の診断・治療法開発を例にPPPsタスクフォースでの議論の内容を御紹介いただくとともに、日本発の向精神薬開発に向けた方向性について議論いただきます。

○講師経歴:
1979年に広島大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学医学部留学、1990年に広島大学医学部 教授就任、同大学病院 副病院長、副理事を経て、2012年に国立精神神経研究医療センター理事。2017年より広島大学大学院特任教授。この間、国際老年精神神経薬理学会(ICGP)理事長、アジア神経精神薬理学会(AsCNP)理事長、国際神経精神薬理学会(CINP)理事長、日本学術会議第二部会員(臨床医学)脳とこころ分科会委員長を歴任。
専門は臨床精神医学、うつ病の精神薬理学・脳機能画像解析学、がん患者のこころの医学(サイコオンコロジー)。
2016年よりAMED・脳科学研究戦略推進プログラムうつ病研究拠点チーム長。2013年より文部科学省・革新的イノベーション創出プログラム感性イノベーション拠点(マツダと連携)研究リーダーを務め、うつ病の脳科学研究だけでなく、感性の可視化によるモノづくりへのイノベーションにも取り組まれています。

○講演内容についてのお問合せ
科学技術・学術政策研究所 科学技術予測センター(重茂) Tel:03-3581-0605

○御参加申込みは以下のメールアドレスにお送りください。
 講演会の前日に受講票をメールにてお送りします。当日は受講票を印刷の上、合同庁舎7号館受付(2F)で御提示ください。
Email: seminar-stfc-b@nistep.go.jp

申込み締切り: 2017年8月1日(火) 16:00