女性博士のキャリア構築と家族形成[DISCUSSION PAPER No.147]の公表について

2017年6月22日(木)

科学技術・学術政策研究所では、「博士「博士人材追跡調査(2012年コホート)」(Japan Doctoral Human Resource Profiling, JD-Pro2012)の個票データを用い、博士の労働力率と失業率を明らかにした。35歳未満の女性博士の労働力率は95.8%で、一般の大学卒以上(25-34歳)の者に比べ著しく高い。
しかし女性の場合、学位取得率は男性に比べ5%低く、また任期制やパート・アルバイトといった非正規雇用率は高いことから、キャリア構築に困難があることを指摘し、学位取得率と正規職雇用率への家族形成の影響をロジスティック回帰分析等で検証した。結果は、子供のいる女性の場合に学位取得率が下がること、また雇用先が大学等と民間企業の場合に、既婚女性(子供もあり、なし共)で、有意にマイナスの影響があること等が明らかになった。特に民間企業では子供のいる女性で正規職率へのマイナスの影響が強いことから、今後、企業の中での女性研究者の活躍をどう支えるかが、一層、重要な課題となる。

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ライブラリ:「女性博士のキャリア構築と家族形成」[DISCUSSION PAPER No.147]