「日本の大学教員の女性比率に関する分析」[調査資料-209]の結果公表について

2012年5月24日(木)

科学技術政策研究所では、日本の研究者に占める女性比率が国際的に低いという問題について、研究者の約6割が所属する大学の教員に占める女性比率や、大学・大学院の学生に占める女性比率について分析しました。

  1. 近年、日本の大学学部卒業者及び大学院修了者に占める女性比率は増加し、例えば1975年から2010年の35年間に博士課程修了者の女性比率は約5倍に増え3割程度になっています。
  2. 多くの分野では大学から大学院に上がるほど女性学生比率が低くなりますが、工学と社会科学分野では大学と大学院での女性比率がほぼ等しくなっています。これは大学院で女性留学生が増加するためです。
  3. 擬似コホートを用いた分析によって、若い世代ほど改善しているとは言え、大学教員では職階が高いほど女性比率が低いことが示されました。2007年度の日本人女性教員の離職率(定年退職を除いた値)は6.6%であり日本人男性よりも2.2%ポイント高いことから、女性が大学に勤務する上で男性と異なる隘路があると考えられます。

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