4.2.4パテントファミリーにおける国際共同状況

 パテントファミリーにおける国際共同の状況をみると(図表4-2-7)、国際共同(共同国数が2か国と3か国以上)によるパテントファミリーの占める割合は、1980年代において5%に満たなかったが、1990年代以降、徐々に増加し、2000年半ばには13%にまで達しており、パテントファミリーにおける国際協力関係が強まっていることが伺える。その後、国際共同によるパテントファミリーの占める割合は、減少傾向に転じ、2015年には10.5%となっている。国際共同国数の内訳をみると、2か国での国際共同の方が3か国以上での国際共同より多い。2015年時点における、2か国での国際共同の割合は8.6%、3か国以上での国際共同の割合は1.9%となっている。
 続いて、主要国を対象に、近年のパテントファミリーにおける国際共同の状況をみるため、2006-2015年のパテントファミリーにおける国際共同国数別割合を図表4-2-8に示す。主要国の中では、日本が国際共同しているパテントファミリーの割合が最も低く、3.8%となっている。特に、3か国以上での国際共同の割合は0.7%となっており、他の主要国と比較して低い値となっている。逆に、国際共同しているパテントファミリーの割合が最も高いのは英国で42.0%(2か国:27.1%、3か国以上:14.9%)を占めている。続いて、中国が33.7%、米国が28.7%となっている。


【図表4-2-7】 パテントファミリーにおける国際共同状況

(A)共同国数別パテントファミリー数

(B)共同国数別パテントファミリー数の割合

注:
1)パテントファミリーの分析方法については、テクニカルノートを参照。
2)共同国数が2か国と3か国以上が、国際共同に対応。
資料:
欧州特許庁のPATSTAT(2019年秋バージョン)を基に、科学技術・学術政策研究所が集計。

参照:表4-2-7


【図表4-2-8】 主要国のパテントファミリーにおける国際共同国数別割合
(2006-2015年)

注:
1)パテントファミリーの分析方法については、テクニカルノートを参照。
2)共同国数が2か国と3か国以上が、国際共同に対応。
資料:
欧州特許庁のPATSTAT(2019年秋バージョン)を基に、科学技術・学術政策研究所が集計。

参照:表4-2-8