サイエンスマップ2020[NISTEP REPORT No.196]を公開しました(3/28)

2023年3月28日(火)

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、論文データベース分析により、国際的に注目を集めている研究領域を俯瞰したサイエンスマップを作成し、世界の研究動向と日本の活動状況の分析を実施しています。このたび、最新版となる「サイエンスマップ2020」(2015~20年の論文を対象)の結果がまとまりましたので、お知らせします。

 サイエンスマップ2020では919の国際的に注目を集めている研究領域が見いだされました。サイエンスマップ2020への日本の参画領域割合は、サイエンスマップ2018の30%から1ポイント増加し31%となりました。英国やドイツの参画割合は約5~6割となっていますが、両国ともサイエンスマップ2016から2020にかけて参画領域数及び参画領域割合を減少させています。中国が先導する研究領域数が216領域となり米国の178領域を上回りました。ただし、現状では中国内での引用が多い状況です。

 今回のサイエンスマップでは、研究段階(基礎段階、臨床研究・応用研究等)についての分析も行っています。研究段階の視点から研究領域数の変化をみると、より応用段階に近い研究領域数の増加が、過去20年間のサイエンスマップにおける研究領域数の増加の要因の一つであることが分かりました。また、人工知能が関係している研究領域の時系列変化、社会科学等が関係している研究領域の動向の分析も行っています。

 詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

サイエンスマップ専用ページはこちら

※サイエンスマップは、これまで約2年おきに10時点にわたり調査研究結果を発表してきましたが、現在の形式による報告は今回を最後とし、今後、マッピング手法等の最新の知見も取り入れつつ、より長期的な観点から科学研究の変化を観測していくため、調査研究の内容や発行頻度を見直すことを検討していきます。