オープン・イノベーション活動が企業収益に及ぼす影響に関する実証研究[DISCUSSION PAPER No.213]の公表について

2022年9月13日(火)

 本研究では、オープン・イノベーションにおけるインバウンド型とアウトバウンド型という活動類型の有無が、企業の収益にどのような影響を与えるかを調査しています。企業のオープン・イノベーション活動を把握するデータとしては、文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が実施した「民間企業の研究活動に関する調査」アンケートの2008年から2018年の回答を用いました。分析の結果、インバウンド型オープン・イノベーションは企業の収益に対して有意にプラスの影響を示した一方で、アウトバウンド型オープン・イノベーションは企業の収益には影響を与えていないことが示されました。これは外部の技術を積極的に取り込んで開発を実施するインセンティブが企業にあるのに対して、自社技術を積極的に外部に提供するインセンティブが無い、もしくは非常に弱いことを示唆しています。すなわち、オープン・イノベーション活動を通じた生産性向上の課題として、企業が死蔵している技術情報の公開促進などの政策課題があることが示唆されます。

 報告書の詳細については、以下のリンクより御覧ください。

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オープン・イノベーション活動が企業収益に及ぼす影響に関する実証研究 [DISCUSSION PAPER No.213]