COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析[DISCUSSION PAPER No. 186]の公表について

2020年6月30日(火)

 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、プレプリントを用いたエマージングな研究動向の把握手法開発を念頭に、arXiv や medRxiv など主要なプレプリントサーバにおける COVID-19 に関する文献リストを対象として、COVID-19 に関する研究の概況把握を試みました。
 全体としては COVID-19 に関するプレプリント投稿件数が伸びていること、医療系のみならず、人文社会系や物理・情報系に主軸を置くプレプリントサーバにおいてもプレプリントの投稿があること、などが確認されました。
 その上で、論文の内容(トピック)について、人工知能関連技術を用いて分類し、その時系列分布を調査したところ、トピックの分類および時系列推移は疫学調査のステップに合致するような傾向を示していることがわかりました。特に通常の査読論文も含めて分析した先行研究では明確には検出ができていなかった、医薬・ワクチン開発に関するトピックを抽出することができ、プレプリントを用いてエマージングな研究動向を把握できる可能性を確認しました。

 なお、本分析に用いたデータは別途データセット( http://doi.org/10.15108/data_covid19_2020_5 )としても公開しています。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。
ライブラリ:COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析[DISCUSSION PAPER No.186]