86国立大学法人の財務諸表を用いた研究活動の実態把握に向けた試行的な分析[DISCUSSION PAPER No.157]の公表について

2018年5月31日(木)

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、86国立大学法人の研究活動を、財務諸表を用いて現すことを目的として、試行的な分析を行いました。そのために、86国立大学法人を自然科学系の論文数シェアを用いて5つのグループ(大学グループ)に分類し、大学グループによる状況の違いや変化を見るべく、貸借対照表と損益計算書の勘定項目の可視化や主に研究活動に関する指標の作成を試みました。

分析から得られた結果は以下の通りです。

研究に関する経費の割合は、論文数シェアが大きな大学グループほど大きい傾向にあります。研究経費のうち最も多くを占めているのは減価償却費です。他方、教育経費のうち最も多くを占めているのは奨学費です。教育経費の割合は、論文数シェアが小さな大学グループほど大きい傾向にあります。

経常収益における外部資金比率はどの大学グループも増加しており、財源の多様化が進んでいると考えられます。また、外部資金比率は、論文数シェアが大きな大学グループほど高い傾向にあります。運営費交付金収益に対する人件費(充足率)は100%を下回っており、各大学グループともに運営費交付金のみでは人件費を措置できない状況にあります。

詳細につきましては以下のリンクより御覧ください。

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