STI Hz Vol.8, No.2, Part.4:(総務研究官就任挨拶)ポストCOVID-19に向けた科学技術・学術政策とエビデンスの重要性STI Horizon

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  • DOI: https://doi.org/10.15108/stih.00293
  • 公開日: 2022.06.27
  • 著者: 須藤 憲司
  • 雑誌情報: STI Horizon, Vol.8, No.2
  • 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

総務研究官就任挨拶
ポストCOVID-19に向けた科学技術・学術政策と
エビデンスの重要性

文部科学省 科学技術・学術政策研究所
総務研究官 須藤 憲司

2022年4月に科学技術・学術政策研究所総務研究官に着任しました須藤憲司です。平素よりSTI Horizon誌を御愛読賜り、心より御礼申し上げます。

2019年末より世界はCOVID-19による試練を迎えています。ワクチンの開発と接種がある程度進んだ2022年になっても感染が完全に収まることはないままに、交通、経済、教育の活動をどのように維持するかを試行錯誤している状態にあると言えます。そして、新しい常態に向けて社会秩序は不可逆に変容しようとしております。この変容において、科学技術が果たす役割は非常に大きく、それを推進する政策も、データをより活用し、エビデンスに基づくスピード感ある政策づくりが求められる時代となりました。もとより、NISTEPにおいては、科学技術指標、科学技術予測調査、民間企業の研究活動に関する調査といった設立時からの調査分析に加え、サイエンスマップや定点調査など、その後の研究活動の中核となるプロジェクトも大きく進展し、これらのデータは、政策決定プロセスで活用されてきました。そのほかにも、博士人材に関する調査、全国イノベーション調査、オープンサイエンスに関する調査等、当研究所ならではの種々のエビデンス整備の取組と政策への反映も進んでいる状況です。

NISTEPとしては、依然として見通しが不明瞭な世の中を見据えつつ、また、科学技術・学術政策に資するため、本誌の編集・発行をはじめとする調査研究活動・成果の発信・展開についても、なお一層の充実強化を図っていく所存です。読者各位におかれましては、NISTEPの調査研究活動への一層の御理解・御支援を賜りますとともに、引き続き当誌記事を御愛読・御活用くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。