STI Hz Vol.11, No.2, Part.2:(ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流)科学技術への顕著な貢献 2024(ナイスステップな研究者)の選定STI Horizon

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  • DOI: https://doi.org/10.15108/stih.00401
  • 公開日: 2025.06.02
  • 雑誌情報: STI Horizon, Vol.11, No.2
  • 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
科学技術への顕著な貢献 2024
(ナイスステップな研究者)の選定

概 要

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2024年12月、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる10名の方々を「ナイスステップな研究者2024」として選定した。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる方々を「ナイスステップな研究者」として選定している。平成17年度より選定を始め、過去にナイスステップな研究者に選定された方の中には、その後ノーベル賞を受賞された山中 伸弥 教授や天野 浩 教授も含まれている。

令和6年度の選定においては、専門家ネットワーク(約1,700人)への調査で得た情報等により、最近の活躍が注目される研究者を特定し、研究実績に加えて、自然科学と人文学・社会科学との融合等の新興・融合領域を含めた最先端・画期的な研究内容、産学連携・イノベーション、国際的な研究活動の展開等の観点から、所内審査会の議論を経て最終的に10名を選定した。

今回の「ナイスステップな研究者2024」には、今後活躍が期待される若手研究者を中心に、物理学、生物学、コンピュータ科学、言語学など多岐にわたる分野における、様々な社会的課題に関わる研究のほか、研究活動のみならず様々な形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定している。

選定された研究者は、以下の一覧にて紹介する。

科学技術・学術政策研究所 企画課

大臣表敬訪問の様子大臣表敬訪問の様子

(前列左から)坪山幸太郎氏、久富隆史氏、野中副大臣、あべ大臣、赤松大臣政務官、高山和雄氏
(後列左から)千原所長、平松光太郎氏、藤代有絵子氏、宮川創氏、加藤淳氏、佐々田槙子氏、
       高本聡氏、末広総務研究官*
(モニター内)矢部貴大氏
*所属は表敬訪問当時

科学技術への顕著な貢献2024(ナイスステップな研究者)の一覧

加藤(かとう) (じゅん) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 主任研究員

現場に根差す創作支援ツールのインタラクション研究

佐々田(ささだ) 槙子(まきこ) 東京大学大学院数理科学研究科 教授

ミクロとマクロの世界をつなぐ数学 -非平衡統計力学の普遍的な理解を目指して-

高本(たかもと) (そう) 株式会社Preferred Networks マテリアル&創薬 研究担当General Manager

機械学習と物質科学の融合による汎用原子シミュレーション

高山(たかやま) 和雄(かずお) 京都大学iPS細胞研究所 講師

iPS細胞やオルガノイド、臓器チップを用いた感染症研究

坪山(つぼやま) 幸太郎(こうたろう) 東京大学生産技術研究所 講師

人工タンパク質の合理設計法への挑戦

久富(ひさとみ) 隆史(たかし) 信州大学アクア・リジェネレーション機構 教授

再生可能なグリーン水素製造用粉末光触媒の開発

平松(ひらまつ) 光太郎(こうたろう) 九州大学大学院理学研究院化学部門 准教授

高速分光技術の開発と大規模細胞解析への応用

藤代(ふじしろ) 有絵子(ゆかこ) 理化学研究所創発物性科学研究センター(兼)開拓研究本部

極限量子固体物性理研ECL研究ユニット ユニットリーダー

極限環境で探るトポロジカル磁気相転移と電子物性の新展開

宮川(みやがわ) (そう) 筑波大学人文社会系 准教授(西アジア文明研究センター専任)

国立国語研究所研究系 客員准教授

最新テクノロジーを駆使したエジプト学およびアジア・アフリカの消滅危機にある言語の研究

矢部(やべ) 貴大(たかひろ) New York University, Assistant Professor

人流データ解析を用いた都市のレジリエンス研究

(五十音順・敬称略)
(所属は令和6年12月時点)