STI Hz Vol.10, No.2, Part.1: (ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流)科学技術への顕著な貢献 2023(ナイスステップな研究者)の選定STI Horizon

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  • DOI: https://doi.org/10.15108/stih.00366
  • 公開日: 2024.05.27
  • 雑誌情報: STI Horizon, Vol.10, No.2
  • 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
科学技術への顕著な貢献 2023
(ナイスステップな研究者)の選定

概 要

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、2023年12月、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる10名の方々を「ナイスステップな研究者2023」として選定した。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍され、日本に元気を与えてくれる方々を「ナイスステップな研究者」として選定している。平成17年度より選定を始め、過去にナイスステップな研究者に選定された方の中には、その後ノーベル賞を受賞された山中 伸弥 教授や天野 浩 教授も含まれている。

令和5年度の選定においては、専門家ネットワーク(約1,600人)への調査で得た情報等により、最近の活躍が注目される研究者を特定し、研究実績に加えて、自然科学と人文学・社会科学との融合等の新興・融合領域を含めた最先端・画期的な研究内容、産学連携・イノベーション、国際的な研究活動の展開等の観点から、所内審査会の議論を経て最終的に10名を選定した。

今回の「ナイスステップな研究者2023」には、今後活躍が期待される若手研究者を中心に、AI、宇宙、生物など多岐にわたる分野における、様々な社会的課題に関わる研究のほか、研究活動のみならず様々な形で国内外へ広く成果を還元されている方を選定している。

選定された研究者は、以下の一覧にて紹介する。

科学技術・学術政策研究所 企画課

大臣表敬訪問の様子大臣表敬訪問の様子

(前列左から)熊谷誠慈氏、粉川美踏氏、今枝副大臣、盛山大臣、本田大臣政務官、牛久祥孝氏
(後列左から)中津総務研究官、杉村薫氏、吉岡信行氏、浅川純氏、天野達也氏、大山所長
(モニター内)照井慧氏(左上)、深野祐也氏(右上)、秋葉拓哉氏(下)

科学技術への顕著な貢献2023(ナイスステップな研究者)の一覧

秋葉(あきば) 拓哉(たくや) Stability AI Japan株式会社 Senior Research Scientist

大規模機械学習基盤の研究と開発

浅川(あさかわ) (じゅん) 株式会社Pale Blue 共同創業者 兼 代表取締役

「水」を用いた小型衛星向け推進機の開発:持続可能な宇宙開発の実現へ

天野(あまの) 達也(たつや) クイーンズランド大学環境学部 上級講師

クイーンズランド大学生物多様性・保全科学センター 副所長

学術界の多様性を促進し、生物の多様性を保全する

牛久(うしく) 祥孝(よしたか) オムロンサイニックエックス株式会社 Principal Investigator

視覚と言葉をつなぐ「ビジョン&ランゲージ」の研究開発と応用

熊谷(くまがい) 誠慈(せいじ) 京都大学人と社会の未来研究院 教授

古代の智慧(ちえ)とテクノロジーの融合による「伝統知テック」の研究開発

粉川(こかわ) 美踏(みと) 筑波大学生命環境系 助教

食品や生体試料をそのままの状態で計測する技術

杉村(すぎむら) (かおる) 東京大学理学系研究科 准教授

多細胞集団の秩序形成を物理学と統計学の視点から理解する

照井(てるい) (あきら) ノースカロライナ大学グリーンズボロ校 アシスタントプロフェッサー

生物多様性の成り立ちを理解し、資源管理に活用する

深野(ふかの) 祐也(ゆうや) 千葉大学大学院園芸学研究院 准教授

進化理論の多方面への応用 -雑草や農作物から動物園動物、人間の心理まで-

吉岡(よしおか) 信行(のぶゆき) 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 助教

情報科学と物性物理学の融合による量子科学の深化

(五十音順・敬称略)
(所属は令和5年12月時点)