日時等
日時:2026年3月26日(木)10:00-11:55
形式:オンライン(zoom)
言語:日本語
参加費:無料
対象:どなたでもご参加いただけます(定員500名)
主催:文部科学省 科学技術・学術政策研究所(NISTEP)
概要
第7期科学技術・イノベーション基本計画(2026〜2030年度)は、基礎研究力の回復を最重要課題と位置づけ、「科学の再興」を掲げています。文部科学省は、この計画のもとで、研究者の知的好奇心に基づく多様で豊富な「知」を生み出すエコシステムの活性化を喫緊の課題として取り組んでいます。この「研究エコシステムの活性化」を「人」の視点から支える上で不可欠なのが、研究者のウェルビーイング(well-being)という視座です。研究に携わるすべての人が「より善く生きる」こと——それは科学の質と深く関わる問いであり、英国をはじめ国際的に科学技術・学術政策の重要な課題として認識されつつあります。
NISTEPでは、2026年2月に研究文化チーム(仮称)が正式に発足し、研究者のウェルビーイング——特に、持続的幸福(フラリッシング:flourishing)と創造性を育む研究文化——を科学技術政策の視点から系統的に研究・可視化する新たな取組を開始しました。本企画は、第2回ウェルビーイング神経政策科学研究会として、ヒトの脳イメージング研究の第一人者である定藤規弘氏(立命館大学 教授)をお招きし、研究者のウェルビーイングを神経科学の視点からひもとくご講演をいただきます。NISTEPからは研究文化チーム発足の背景と今後の展望を報告し、パネルディスカッションでは、科学とフラリッシングが共鳴する研究文化とはいかなるものかについて、参加者の皆様とともに議論を深めます。
ともに考え、ともに問う場として——分野や立場を問わず、「研究者がより善く生きることと科学の創造性はどのような関係にあるのか」という問いに関心をお持ちのすべての方のご参加を、心よりお待ちしております。
プログラム
10:00-10:05 開会挨拶
10:05-10:10 趣意説明
酒井 朋子(文部科学省 科学技術・学術政策研究所 研究文化チーム 主任研究官)
10:10-10:50 招待講演「研究者のwell-beingについて」(質疑応答含む)
定藤 規弘(立命館大学 総合科学技術研究機構 教授)
10:50-11:20 報告「研究者のウェルビーイングと研究文化の可視化に向けて:全国調査の設計と国際的展望」
酒井 朋子(文部科学省 科学技術・学術政策研究所 研究文化チーム 主任研究官)
11:20-11:50 議論
コメンテーター:
林 和弘(文部科学省 科学技術・学術政策研究所 上席フェロー) 他
モデレーター:
酒井 朋子(文部科学省 科学技術・学術政策研究所 主任研究官)
11:50-11:55 閉会挨拶
林 和弘(文部科学省 科学技術・学術政策研究所 上席フェロー)
講演者
定藤 規弘(さだとう のりひろ)
講演者略歴
定藤規弘氏は、立命館大学総合科学技術研究機構 教授であり、自然科学研究機構 生理学研究所 研究連携センター 特任教授を務めています。1983年京都大学医学部卒業、1994年京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。米国国立神経疾患卒中研究所(NINDS)客員研究員、福井医科大学高エネルギー医学研究センター講師・助教授を経て、1999年より岡崎国立共同研究機構(現・自然科学研究機構)生理学研究所教授として四半世紀にわたりヒトの脳イメージング研究を牽引してきました。2023年より現職。脳機能イメージング研究の先駆者として、社会脳科学、共感、コミュニケーションの神経基盤に関する研究で国際的に高い評価を受けています。
講演要旨
研究を、予測誤差の発見・再構成・検証を通じて不確実性を減少させる営みとして捉え、その過程を支える研究者のwell-beingの条件を考察する。研究において重要なのは、誤差を単なる失敗としてではなく、知識生成と創造性の駆動源として位置づける視点である。しかし現代の研究環境では、本来は問いや方法に属する誤差が、しばしば能力不足や人格評価へと短絡され、疲弊や燃え尽きの要因となる。これを避けるためには、誤差の所属を適切に識別し、比較単位を個人から問いへと再設計するとともに、不確実性の探索過程そのものを共有できる研究文化を整える必要がある。さらにAIは、不要な誤差の外部化と探索空間の維持を通じて、研究者の創造性とwell-beingを支える基盤となりうる。
講演会の参加申込み
URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_VgHNZkViSmG1_ASkGepm5Q

参加の申込み締切り:3月26日(木)9:30
講演内容についてのお問合せ
科学技術・学術政策研究所 研究文化チーム(担当:林・酒井)
Tel:03-5253-4111(内線 7400)
Eメール:d-unit[at]nistep.go.jp

