「大学の論文生産に関するインプット・アウトプット分析 ―Web of Scienceと科学技術研究調査を使った試み―」[Discussion Paper No.89]の結果公表について

2013年4月19日(金)

科学技術政策研究所では、日本の大学の自然科学分野における論文生産活動について、Web of Scienceの論文データと科学技術研究調査の研究者数・研究費データを大学ごとに集計したパネルデータに、大学間の違いをみる回帰分析と大学内の時点間の違いをみる回帰分析を適用し、研究者数・研究費(インプット)と論文数(アウトプット)の関係の検証を試みました。

主な結果は次の通りです。

  1. まず、全分析対象を大学間の違いでみた場合、研究者数と研究費をより多く有する大学は、より多くの論文を生み出していることが確認されました。一方、大学内の時点間の違いでみた場合、教員数、自己資金(内部使用)、人件費が論文数と正の相関をもちました。
  2. さらに、大学内の時点間の違いについて、国立大学と私立大学で分けてみると、国立大学では教員数が、私立大学では自己資金(内部使用)、人件費、人件費以外の研究費が、それぞれ論文数とロバストな正の相関をもちました。また、国立大学と私立大学ともに、外部受入研究費(内部使用)と論文数の間に弱い正の相関がみられました。

詳細につきましては、以下のリンクより御覧ください。