第3章 高等教育

 科学技術に関連する人材の育成は、科学技術振興を図る上で最も重要な基盤のひとつである。本章では、学校教育における科学技術人材の育成について、主に高等教育機関である大学の状況を見る。高等教育の各段階での入学の状況、卒業後の進路、社会人学生の状況、また、学位取得者についての国際比較を試みる。

3.1日本の教育機関の学生数の現状

 図表3-1は、日本の教育システムの全体像を把握するために、2015年度の学校教育における学生・生徒等数の全体像を示したものである。棒グラフの高さは、各教育機関の修業年限、面積は各教育機関に在席する学生・生徒等の数を表している。
 小学校の児童数は654.3万人、中学校の生徒数は346.5万人、高等学校は331.0万人である(ただし本科のみ)。
 大学学部の学生数は255.6万人(うち自然科学系85.7万人)、短期大学の学生数は12.8万人(うち自然科学系1.7万人)である。大学院修士課程は15.9万人(うち自然科学系10.0万人)、博士課程は7.4万人(うち自然科学系5.0万人)である。


【図表3-1】 学校教育における学生・生徒等の現状(2015年度)

注:
1)各教育機関の本科に在席する学生・生徒等の数とその理工系の内訳(網掛け部分)を、概念的に図示したものである。
2)大学、大学院の「自然科学系」とは、理学系、工学系、農学系及び医歯薬系学部の合計である。
3)短期大学の「理工系」とは、工業学科である。
4)棒グラフの高さは、各教育機関の修業年限、面積は各教育機関の在席する学生・生徒等の数を表している。
5)大学院の学生数は専門職学位課程を除く。
資料:
文部科学省、「学校基本調査報告書」

参照:表3-1