科学技術イノベーション政策における重要施策データベースの構築[NISTEP NOTE No.8]中の通史・概説

3.科学技術システム改革

3.10 知的基盤

本項目では、遺伝資源、地理情報システム、計量標準など「知的基盤」として取り上げられるものの整備に関する施策について記載する。データベースの整備については、別項目「情報基盤」において記載する。

昭和61年3月に閣議で決定された科学技術政策大綱において、科学技術情報の流通の促進と並んで機材、遺伝子資源等の開発保存供給等の科学技術振興基盤の整備を図ることがうたわれ、各省庁それぞれが所要の対策を推進した。平成2年1月には、「科学技術振興基盤の整備に関する基本指針」が内閣総理大臣決定され、研究用資材、遺伝子資源等の供給体制の充実等が位置づけられた。

第2期科学技術基本計画では、科学技術振興のための基盤の整備として「知的基盤の整備」が位置づけられ、研究用材料(生物遺伝資源等)、計量標準、計測・分析・試験・評価方法及びそれらに係る先端的機器、並びにこれらに関連するデータベース等 の整備を促進することとされた。科学技術・学術審議会では、関係省庁の協力を得て平成22年までの知的基盤整備の具体的方策を示した「知的基盤整備計画」を定め、平成13年8月に文部科学大臣に答申した。