イノベーション人材育成をめぐる現状と課題
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NISTEPブックレット-2 4 【図表7】 博士課程進学の検討に重要な項目 出典:科学技術政策研究所「日本の理工系修士学生の進路決定に関する意識調査」, 調査資料-165, 2009 050010001500進学や編入学が容易になる当てはまるものはない自分の研究に直接関連しない学内業務が少ないインターンシップや共同研究を通じて企業等とのつながりを持つ国際学会への参加や留学など国際的な経験を積む機会が多い博士課程に優秀な学生が集まる産業界で幅広く活躍できるようなスキルが身に付く研究や実験設備などの研究環境が充実する任期制が見直されるなど、若手を対象としたアカデミックポストの雇用条件が改善する博士課程修了者がアカデミックポストへ就職する可能性が広がる賃金や昇進が優遇されるなど、博士課程修了者の民間企業などにおける雇用条件が改善する民間企業などにおける博士課程修了者の雇用が増加する博士課程在籍者に対する経済的支援が拡充する1番重要2番重要3番重要 ※1ポストドクター等:博士の学位を取得後、任期付で任用される者であり、①大学等の研究機関で研究業務に従事している者であって、教授・准教授・助教・助手等の職にない者や、②独立行政法人等の研究機関において研究業務に従事している者のうち、所属する研究グループのリーダー・主任研究員等でない者とします。(博士課程に標準修業年限以上在学し、所定の単位を修得の上退学した者(いわゆる「満期退学者」)を含みます。) ※2 医師等:医師、歯科医師、獣医師、薬剤師 ※3 大学等:国・公・私と高専・短大、大学利用機関を含む ※4 公的研究機関:独立行政法人、特殊法人、国立試験研究機関、公設試験研究機関 博士号取得者の数は減少しはじめており、人口あたりの割合も主要国に比して低い。博士課程修了者のキャリアパスの把握は、博士課程修了時点においても2割強が不明である。優秀な人材の博士号取得への進路選択を促すためには、博士課程修了後のキャリアパスを明示することが必要である。 博士課程進学にあたっては、在籍中の経済的状況に加え、修了後のキャリアパスの不透明さ、進路の不安定さが積極的な選択を妨げている。また、雇用環境の改善といった外的環境の変化に対する期待が先行している。

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