イノベーション人材育成をめぐる現状と課題
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NISTEPブックレット-2 3 (3)博士課程進学時には、就職先として大学等(※3)の教育機関を希望している者が最も多く、次いで民間企業、公的研究機関(※4)の希望が同数程度見られる(【図表5】)。 【図表5】 博士課程進学時に修了後の進路として意識していた就職先(国内) 出典:科学技術政策研究所「我が国の博士課程修了者の大学院における修学と経済状況に関する調査研究」, 調査資料-206, 2012 博士課程に進む以前の進路選択の検討にあたっては、修士課程の学生が、博士課程進学ではなく就職を選んだ理由として、「経済的に独立したい」「修了後の就職が心配」など、経済的負担及び修了後の経済的自立の見通しの低さを挙げている(【図表6】)。 また、博士進学を検討する際、進学を考えるための最も重要な条件として、経済的支援の拡充を最も多く選択しており、次いで民間企業による博士課程修了者の雇用増加を選択している(【図表7】)。 【図表6】 博士課程進学ではなく就職を選んだ理由 出典:科学技術政策研究所「日本の理工系修士学生の進路決定に関する意識調査」, 調査資料-165, 2009 1,292 831 756 161 157 123 70 68 05001,0001,500教育機関(大学、大学共同利用機関、高専・短大)民間企業(外国法人、日本企業の外国法人を除く)公的研究機関公益法人(社団、財団、医療、NPO法人等)官公庁その他教育機関(幼稚園、養護学校、小・中・高等学校)教育機関(その他)(人)0%20%40%60%80%100%経済的に自立したい社会に出て仕事がしたい博士課程に進学すると修了後の就職が心配である博士課程に進学すると生活の経済的見通しが立たない博士課程進学のコストに対して生涯賃金などのパフォーマンスが悪い大学教員などの仕事に魅力を感じない博士論文に値する研究テーマを見つけられない社会人入学制度を利用すればいつでも博士課程に進学できる現在の成績では博士課程への編入学・進学は厳しい大学よりも企業の研究環境がよいそう思うどちらともいえないそう思わない
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