イノベーション人材育成をめぐる現状と課題
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NISTEPブックレット-2 15 2.グローバル人材の集まる環境構築の現状 (1)組織・研究チームの国際性 日米の研究チームにおける論文筆頭著者の生誕国に注目すると、米国の方が大幅に多様性に富み、6割以上の若手研究者は米国以外が生誕国である。 日本では若手研究者の3割、シニア研究者の1割が日本以外の生誕である。(【図表23】) 注1: 通常論文の高等教育部門、自然科学系の分析結果。著者の配列が「調査対象論文への貢献の順番」とされた回答を対象とした。 注2: ここでは、学生(学部、修士、博士)やポストドクターを若手研究者、講師・助教、准教授、教授、その他をシニア研究者とした。 注3: 日米の分野構成の差異は調整していない。 【図表23】 対象論文の筆頭著者の国籍(通常論文、高等教育部門、自然科学系) 出典:科学技術政策研究所、一橋大学イノベーション研究センター、ジョージア工科大学 「科学における知識生産プロセス:日米の科学者に対する大規模調査からの主要な発見事実」, 調査資料-203, 2011 (2)研究チームの国際化と論文生産 論文著者の生誕国を職階別にみると、米国ではポストドクターの7割、博士課程学生の5割が外国生誕となっている。他の職階においても3~4割が外国生誕の研究者である。 日本でも、ポストドクター、博士課程学生の外国生誕の者の割合は、他の職階と比べると高くなっている。(【図表24】) 【図表24】 国内論文における研究者の生誕国の分布(自然科学、大学) 出典:科学技術政策研究所「研究チームに注目した「科学における知識生産」の分析 ~大規模科学者 サーベイから見えてきた日米の相違点と類似点~」, 科学技術政策研究レビュー 第5巻, 2013 日本中国他のアジア欧州米国その他・不明若手研究者(297)71.4%10.1%7.7%3.4%1.3%6.1%シニア研究者(552)89.5%2.7%2.4%2.7%1.1%1.6%若手研究者(299)2.7%14.7%13.7%20.4%37.8%10.7%シニア研究者(307)3.3%6.5%13.4%13.7%53.7%9.4%大学等日本米国95%97%87%76%97%97%98%0%0%0%0%0%0%0%1%1%5%12%1%1%0%1%1%6%5%1%0%0%1%0%0%3%0%0%0%2%1%2%4%1%1%2%0%20%40%60%80%100%その他(236)修士・学部(498)大学院生(PhD)(473)ポストドクター(225)講師・助教クラス(753)准教授クラス(707)教授クラス(1459)日本米国中国アジア(日中以外)ヨーロッパその他1%0%1%5%1%0%1%61%78%49%30%59%70%71%8%3%18%19%9%5%3%6%6%15%13%11%8%7%7%3%6%24%12%10%9%18%10%12%9%9%7%9%0%20%40%60%80%100%その他(506)修士・学部(176)大学院生(PhD)(598)ポストドクター(579)講師・助教クラス(419)准教授クラス(428)教授クラス(1194)日本米国中国アジア(日中以外)ヨーロッパその他日本(著者のべ4,351名) 米国(著者のべ3,900名)

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