イノベーション人材育成をめぐる現状と課題
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NISTEPブックレット-2 14 米国においてポストドクター等になった者のその後については、不明が多いものの、博士課程修了後5年を経過した者は、帰国者と現地に留まる者の比が2対1にまでなっており、多くの者が日本に帰国している(【図表21】)。 【図表21】 米国でポストドクター等になった者のその後の帰国状況の推移 出典:科学技術政策研究所「我が国における博士課程修了者の国際流動性」, 調査資料-180, 2010 (2)日本への留学生の流動性 途上国からの留学生は、工学及び農学の専攻割合が高く、中国は保健、韓国は人文・社会系の専攻割合が高い(【図表22-1】)。また、中国、韓国からの留学生は他国の留学生に比して、博士課程修了後に日本に留まる割合が高いが、他のアジアからの留学生は、帰国者が日本に留まる者を大きく上回っている(【図表22-2】)。 出典:科学技術政策研究所「我が国における博士課程修了者の国際流動性」, 調査資料-180, 2010, 図2-7, 図2-12より抜粋 0%20%40%60%80%100%中国(4930名)韓国(2223名)タイ(626名)インドネシア(604名)ベトナム(259名)バングラデシュ(653名)留学生全体(12633名)理学工学農学保健人文社会その他不明0%20%40%60%80%100%中国(4930名)韓国(2223名)タイ(626名)インドネシア(604名)ベトナム(259名)バングラデシュ(653名)留学生全体(12633名)帰国日本第3国未就職不明若年層に限って見ても、日本の高度人材の国際的流動性は低く、大半は数年後には日本に戻ってきており、中長期的な“還流”にはほど遠い状況である。 アジアからの留学生に関しても、十分な活躍の場が提供できているとは言い難い。 【図表22-1】 留学生修了者の国別研究分野内訳 【図表22-2】 留学生修了者の国別帰国状況 51.0%47.2%36.5%30.2%6.4%19.6%23.6%30.8%39.6%61.5%2.0%0.8%1.0%2.1%27.5%28.3%31.7%28.1%32.1%0%20%40%60%80%100%5年経過2002年度修了者(102名)4年経過2003年度修了者(127名)3年経過2004年度修了者(104名)2年経過2005年度修了者(96名)1年経過2006年度修了者(109名)不明その他現地(米国)帰国(日本)

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