イノベーション人材育成をめぐる現状と課題
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NISTEPブックレット-2 13 Ⅱ.グローバル人材の育成と多様な人材の確保 1.大学及び研究機関の人材の国際流動性 (1)博士課程修了者の進路動向とポストドクター等の国際流動性 日本人博士課程修了者の73%は修了直後に国内に留まっており、海外へ移動したものは2%程度に過ぎない。海外の行き先は米国、ドイツ、イギリスなど欧米が中心である(【図表19】)。 2002年から2006年までの就職者動向を比較しても、就職者数の増加によらず国外に出る者の割合は低位で推移している(【図表20-1】)。 さらに国外就職者の職業に注目すると、ポストドクター等が65%、公的研究機関や民間企業の研究開発職(【図表20-2】においては「その他研究開発関連職」)が17%であり、職業選択の指向性が明らかである(【図表20-2】)。 【図表19】 日本人博士課程修了者の修了直後の所在地(2002-2006年度修了者全体) 出典:科学技術政策研究所「我が国の博士課程修了者の進路動向調査 報告書」, NISTEP REPORT No. 126, 2009 出典:科学技術政策研究所「我が国における博士課程修了者の国際流動性」, 調査資料-180, 2010 7699825688499242101032402552492272450200040006000800010000120002002年度2003年度2004年度2005年度2006年度国内国外未就職不明【図表20-1】 日本人博士課程修了者の国内・国外 就職者数の推移(2002-2006年度修了者全体) 【図表20-2】 国内・国外別日本人博士課程修了者の修了直後における職業内訳(2002-2006年度修了者全体) 不明・非該当, 15,170(25%)国内, 44,149(73%)アメリカ合衆国, 737 (1.2%)ドイツ, 83 (0.1%)イギリス, 47 (0.1%)カナダ, 44 (0.1%)フランス, 40 (0.1%)中国, 39 (0.1%)韓国, 27 (0.0%)タイ, 7 (0.0%)ロシア, 4 (0.0%)その他, 109 (0.2%)国外, 1137(2%)17.5%64.6%14.8%15.0%3.0%11.3%9.3%5.3%7.2%22.4%17.0%17.1%21.0%3.0%16.2%5.4%1.4%4.2%5.3%2.7%9.7%4.1%3.0%19.5%0%20%40%60%80%100%国内就職者(44179名)国外就職者(1216名)日本人全体(60535名)不明その他専門知識を要する職医、歯、獣、薬剤師その他研究開発関連職大学教員(その他)大学教員(専任)ポストドクター等注:日本人全体には、未就職者、就職先所在が不明の者が含まれる。

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