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科学技術・学術政策研究所(NISTEP)では、⽇本の研究者によるデータと論⽂の公開状況や認識を明らかにするために2016, 2018年に引き続き、2020 年11⽉に科学技術専⾨家ネットワークを活⽤したウェブアンケート調査を実施しました。(回答者1, 349名(回答率70.5%))

その結果、研究活動を⾏っている1,268 名のうち、データは44.7%、論⽂は80.1%が公開経験を有していました。2016 年、2018年調査の結果と⽐較すると、全体としてはデータの公開が進んでいませんが、引き続き分野による差、進展の差があることがわかりました。

また、助成機関等が要求しているデータマネジメントプラン(DMP)の作成経験を持つ回答者は20.8%(2018年18.7%)にやや増加しました。研究者のデータ公開に対する懸念は依然として強いものの、問題点に対する意識が経年で変化していることなどがわかりました。

さらに、今回データ公開に対する評価を伺ったところデータ公開を「⾼く評価している」と「やや評価している」の合計は、コミュニティや機関が33.0%、回答者⾃⾝が45.2%でした。

詳細は以下のリンクより御覧ください。

ライブラリ:研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査2020[NISTEP RESEACH MATERIAL No.316]

 

 

本レポートでは、研究職公募の応募書類について我が国と主に北米を中心とした海外とを調査しました。

調査の結果、我が国の公募では論文数やその引用数などを求めるものが一定数ある一方、
海外では推薦書(Reference Letter)を求めるものが相対的に多いことが分かりました。
こうした差異は国際頭脳循環などを考える際に重要となる可能性があります。

詳細については,以下のリンクより御覧ください。

https://doi.org/10.15108/dp199

要旨
報告書全文

本研究では,生物系のプレプリント(論文草稿)サーバであるbioRxivを対象として,プレプリントとその後 査読を経てジャーナルになったものなどの比較を行いました。

分析の結果,単語数や図表の数,構成などについてプレプリントとジャーナル,ジャーナルになっていない内容的に類似するプレプリントなどの間の差異は少なく、
外形的な基準のみでそれらを識別することは困難であることが分かりました。

詳細については,以下のリンクより御覧ください。

https://doi.org/10.15108/dp200

要旨
報告書全文

本報告書では,生物科学のプレプリントサーバーとして近年注目を集めているbioRxivに掲載されているプレプリントについて分析した結果を報告しています.

 

定量的なデータに裏打ちされたエビデンスに基づく科学技術政策形成が求められる中,学術ジャーナルに掲載される原著論文の量(論文数)と被引用数に基づく質に関する調査研究を補完することを目的に,原著論文の草稿であるプレプリントに着目した試行分析をNISTEPでは行っています.今回,arXivの調査に引き続き,2010年代に入って生物学系で進展しているプレプリントサーバであるbioRxivに着目し,原著論文との関係,プレプリントの引用などの観点から,bioRxivの特徴および分野別特性を分析した結果,arXivに比較して分野間の差はほとんど見られないことや,原著論文となった割合は4割程度であり,オープンアクセス誌に掲載されているものが多いこと等が分かりました.

詳細については,以下のリンクより御覧ください.
https://doi.org/10.15108/dp197
報告書全文