STI Hz Vol.3, No.1, Part.5: STI Horizon 2017春号発行に当たってSTI Horizon

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  • DOI: http://doi.org/10.15108/stih.00066
  • 公開日: 2017.3.25
  • 著者: 赤池 伸一
  • 雑誌情報: STI Horizon, Vol.3, No.1
  • 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

STI Horizon 2017春号発行に当たって

STI Horizon誌編集長 赤池 伸一
(科学技術・学術政策研究所 科学技術予測センター長)

オックスフォード大学出版局(Oxford University Press)が選んだ「2016年の言葉」として、公的な意見形成において客観的な真実が人々の感情や信念に比べて影響力を持たないという意味を持つ、Post truth(ポスト真実)が選ばれました。もちろん現実の意思決定においては様々な要因が考慮されますが、エビデンスに基づく政策形成の重要性は言うまでもありません。2017年は、‘ポスト’Post truth を見据えて様々な活動を行っていきます。

STI Horizon 2017春号では、特別インタビューとして、岸本喜久雄日本機械学会会長/ 東京工業大学環境・社会理工学院長より工学系高度人材育成の現状と課題、土井美和子情報通信研究機構監事より産学連携とオープンサイエンスのこれまでとこれからとして幅広いお話を伺いました。また、ナイスステップな研究者として、新進気鋭の女性研究者である玉城絵美早稲田大学人間科学学術院助教と望月優子理化学研究所仁科加速器研究センター望月雪氷宇宙科学研究ユニット研究ユニットリーダーを御紹介します。

社会や科学技術の新たな「兆し」を捉える「ほらいずん」では、引き続き新たな予測の方法論として「未来洞察の思考法」を取り上げるほか、当研究所で行った「高齢社会×低炭素社会」の実現に向けた取組を報告します。このほか、フィンランドのフォーサイト活動、独立系研究者、「文系」と「理系」の知の総合と発信の視点から、新潮流を見いだしていきます。

当研究所の研究成果等を紹介するレポートとしては、前号に引き続きオープンイノベーションに対する大学の取組を御紹介するとともに、第4回全国イノベーション調査の結果及びOECDブルースカイⅢ科学・イノベーション指標フォーラムの結果を報告いたします。

STI Horizon 2017春号を是非お楽しみください。