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- DOI: http://doi.org/10.15108/stih.c201703
- 公開日: 2017.09.25
- 著者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)
- 雑誌情報: STI Horizon, Vol.3, No.3
- 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)
目次:2017 秋号 (Vol.3 No.3)
巻頭言
- STI Horizon 2017秋号発行に当たって
- STI Horizon誌編集長 赤池 伸一(科学技術・学術政策研究所 科学技術予測センター長)
特別インタビュー
- 末松 誠 日本医療研究開発機構(AMED)理事長インタビュー
世界最高水準の医療・サービスを国民へ-AMEDによる医療研究開発の新たな仕組み作り-
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、2015年4月の設立以来、医療分野の研究開発の推進とその環境整備の中核的な役割を担う機関として活動してきた。今回、初代理事長に任命された末松誠氏に、その活動の成果や課題について伺った。
ナイスステップな研究者から見た変化の新潮流
- 東京大学大学院工学系研究科附属 医療福祉工学開発評価研究センター/
バイオエンジニアリング専攻/工学部精密工学科 中川 桂一 助教インタビュー - イェール大学 経済学部 伊神 満 准教授インタビュー
中川桂一氏は全く新しい撮影原理で1000兆分の1秒の変化を捉える超高速カメラ(STAMP)を開発した。STAMP開発の根幹となるアイデア、開発経緯、今後に向けた構想等を紹介する。
伊神満氏は経済学の先端的な方法論を用いて「イノベーターのジレンマ」を世界で初めて理論面と実証面の双方から明らかにした。伊神氏のこれまでのキャリアや将来の研究の方向性を紹介する。
ほらいずん
- カナダにおける未来探索/フォーサイト活動の紹介
- 科学技術予測センター 上席研究官 浦島 邦子
カナダにおけるフォーサイト活動は、公共政策に役立たせるためのツールとして位置づけられ、最近はホライズンスキャニングによってガバナンス、持続可能性、インフラ、デジタル経済をキーワードとして、今後10年から15年で起こりうる未来を模索している。
- 持続可能な「高齢社会×低炭素社会」の実現に向けた取組
(その4(最終回)総合検討)- 科学技術予測センター 予測・スキャニングユニット
2035年の地域の将来社会像とその実現のための戦略を検討した予測調査の最終段階として、社会の視点と科学技術の視点を統合した総合検討を行った。また、予想活動の高度化に向けて本調査において試みた新たなアプローチについて整理した。
- 学術情報流通のオープン化がもたらすオープンサイエンスに向けた成果公開プロセスと共有の変革
- 科学技術予測センター 上席研究官 林 和弘
近年オープン化とシェアリングを軸として、研究者の成果公開と共有に対する新しい試みが繰り返されている。プレプリントサーバーやSNSなどを活用した新しい学術情報流通の枠組み作りへの挑戦を幾つか紹介し、学術情報流通の将来を議論する。
- “ポストトゥルース”時代のエビデンスと科学コミュニケーション
-米国科学振興協会(AAAS)年次総会及び科学技術政策フォーラムにおける科学への理解増進と社会への働きかけに関する議論-- 科学技術予測センター 主任研究官 白川 展之、特別研究員 矢野 幸子
米国における科学的発見に基づくエビデンスが重視されにくい社会風潮の中での科学コミュニケーションや政策的な働きかけ(アドボカシー)の今後の方向性について、筆者らの予想を示す。
レポート
- 日本の研究開発システムにおける人材、知、資金の循環の動向と課題
-「民間企業の研究活動に関する調査」からの示唆-- 第2研究グループ 総括主任研究官 富澤 宏之
科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、毎年実施している「民間企業の研究活動に関する調査」の調査結果より、「企業の研究開発の変化」及び「大学と企業との間の“人材”と“知”の循環の状況」を読み取り、第5期科学技術基本計画と関連付けて考察した。
- 論文を生み出した研究活動の実態を探る
-インプットとアウトプットの間を結ぶプロセスの理解に向けたNISTEPの取組-- 科学技術・学術基盤調査研究室 室長 伊神 正貫
当研究所は、論文を生み出した研究活動の実態を探るための調査(論文実態調査)を実施した。本レポートでは、研究に用いている資金源や研究チームの構成など調査の結果とそこから得られた示唆について述べる。加えて、国立大学等における基盤的研究経費の減少が、研究活動に大きな影響を及ぼしたことを定量的に示す。
編集後記