STI Hz Vol.3, No.2, Part.2:科学技術イノベーション政策に資する連携と発信STI Horizon

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  • DOI: http://doi.org/10.15108/stih.00076
  • 公開日: 2017.06.25
  • 著者: 加藤 重治
  • 雑誌情報: STI Horizon, Vol.3, No.2
  • 発行者: 文部科学省科学技術・学術政策研究所 (NISTEP)

科学技術イノベーション政策に資する連携と発信

文部科学省 科学技術・学術政策研究所
所長 加藤 重治

2017年4月、科学技術・学術政策研究所所長に着任しました加藤重治です。STI Horizon誌2017夏号の発行に当たり御挨拶申し上げます。

我が国の持続的な成長のために、科学技術イノベーションへの期待がますます大きくなる中、当研究所では、時代の変化を捉えながら様々な調査研究を実施しております。科学技術人材、科学技術予測、科学技術指標等の調査研究は、科学技術イノベーション政策の企画立案・推進に不可欠な基盤的なデータの蓄積として、政策立案や研究戦略等に活用されています。

第5期科学技術基本計画では、Society 5.0というコンセプトが示されていますが、デジタル化、ネットワーク化が進んだ社会では、データの量自体は指数関数的に増え、必要な情報を的確に取り出し分析することが重要になります。特に未来を的確に見通すためには、多量のデータから意味のある変化の兆しとノイズとをいち早く選別する必要があります。あるいは、個々に独立したデータを組み合わせることによって新たな価値を生み出すことが重要です。いずれにおいても、洞察し意味づけすることが不可欠で、多様なステークホルダーとのインタラクションも重要です。

当研究所では、1970年代から引き続く科学技術予測で培った経験と知見を生かして、変化の起点となり得る各種の動向をホライズン・スキャニングとして探索しております。また、科学技術イノベーション政策研究の中核機関として国内外の関係行政機関、大学等の研究機関等との連携を進めております。

STI Horizon誌では、これらの当研究所の知見と結果を踏まえ、有識者の見識の紹介(キーパーソンのインタビュー記事)やホライズン・スキャニングの成果(ほらいずん)を発信し、当研究所の調査研究活動・成果をわかりやすく解説した記事(レポート)もお届けしております。

読者各位におかれましては、引き続き御愛読いただくとともに、率直な御指導、御鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


文部科学省 科学技術・学術政策研究所 所長 加藤 重治