[レポート3]
利用ニーズ主導の統合された地球観測システムの構築
―エビアンG8サミットに始まり
グレンイーグルズサミットでも言及された「GEOSS」の推進―

辻野 照久
総括ユニット


1.はじめに

 我が国の重要課題に関する最近のデルファイ調査結果1)では、全858課題の中で重要度が高いとされた上位20課題中、地球温暖化、気候変動、災害対策など、「地球観測」という科学技術領域が関与する課題が14も含まれ、研究者の関心が非常に高いことが示された。それにもかかわらず、我が国ではこれまで地球観測が必ずしも社会的課題を解決する利用ニーズ主導の形で推進されておらず、また宇宙からの観測(リモートセンシング)と地表面での現場観測が必ずしも一体的に取り扱われないという傾向があった。この傾向は地球観測の先端を行く米国や欧州でも少なからず見られる。

 しかし、我が国でも2004年12月に総合科学技術会議においてとりまとめられた「地球観測の推進戦略」2)では、基本戦略を「利用ニーズ主導の統合された地球観測システムの構築」と定め、さらに2005年2月の第3回地球観測サミットにおいて「複数システムからなる全球地球観測システム」(Global Earth Observation System of Systems=GEOSS/ジオス)10年実施計画が承認されたことで、国際的な地球観測への新たな取組みが開始された。すなわち、これまでの技術シーズ主導であった個別のシステム開発は、利用ニーズ主導の統合された地球観測システム構築へと戦略的に転換されることになる。さらに、2005年7月のグレンイーグルズ(英国)における先進国首脳会議では、合意された行動計画3)の中で、G8各国がこのGEOSS10年実施計画を推進することが謳われた。

 GEOSSにおける「地球観測システム」とは、現場観測と衛星観測を統合したシステムである。その構成要素である「複数システム」には、気候、大気、海洋、災害、生態系、沿岸などに関する現場観測システムと、各種の観測機器を搭載した地球観測衛星による衛星観測システムが含まれる。衛星観測は広い範囲のデータを連続的に取得することができるが、現場観測データと比較して校正を行うことでさらに精度が向上する。1つの観測対象に対して現場観測と衛星観測の両方を行って、データを統合化することが技術的な課題である。

 従来、気象観測を除くと、衛星観測と現場観測を融合させて定常的に観測運用を行う組織がなく、国際的な地球観測への取組みを推進する上で弱点となっていた。そこで、国際的な協調の下で地球観測を行う試みとして、統合地球観測戦略パートナーシップ(IGOS‐P)が1998年から開始された。IGOS‐Pでは、我が国は米国や欧州との協同作業を行い、気候変動や水循環など一部のテーマでリーダーシップを発揮してきた。IGOS‐Pの成果はGEOSS 10年実施計画のインプットとなるものであり、今後とも継続的にデータ取得を行いつつ、新しい観測技術も取り込んで、利用ニーズ主導の地球観測システムを構築することが望まれる。本稿では、これまでの現場観測と衛星観測の概要を紹介し、米欧の統合化の状況や新しい観測技術の開発動向なども踏まえて、(1)定常的に衛星観測を行う機関の設置、(2)ODA活用による現場観測の拡大、(3)利用ニーズ主導の新しい衛星観測技術の開発、の3点を提案する。

2.複数システムからなる全球地球観測システム(GEOSS)

2‐1.地球の危機への警告からGEOSSに至る経緯

 1972年、ローマクラブは「成長の限界」と題した研究報告書を発表し、地球規模で急激に進展する人口増大に伴う資源枯渇や食糧不足などの危機を予測して世界に警告を発した。その後石油ショックに端を発する省エネ技術の発達やバブル経済の崩壊などで右肩上がりの経済成長が抑制され、地球の限界に対する危機感がいくぶん沈静化していたが、近年中国やインドなどの経済的台頭が現実化し、資源問題や大気汚染などの問題が顕在化するとともに、温室効果ガスの排出による地球温暖化への影響などがいっそう明らかに解明されてきたことで、全地球規模での社会問題として再び脚光を浴びるようになった。21世紀に入ってからの地球観測関連の国際的な進展の経緯を図表1に示す。

chart01

 この間に、1998年から統合地球観測戦略パートナーシップ(IGOS‐P)が実施され、海洋・大気化学・炭素循環、水循環など8つのテーマについて、国際的な協力のもとでさまざまな種類の観測データをデータベースへ統合する試みが行われ、定常観測を行う装置などが整備されてきた。

2‐2.GEOSS 10年実施計画

 第3回地球観測サミットにおいて承認されたGEOSS 10年実施計画は、「地球観測に関する政府間作業部会」(Ad hoc GEO)が推進してきた成果である。Ad hoc GEOは2005年の第3回地球観測サミットにおいて、10年実施計画の実施のために設置された「地球観測に関する政府間会合」(GEO)に引き継がれている。10年実施計画の中では、地球観測システムによる9項目の達成目標と、それらを達成する上で共通する5つの手法が示された。

(1)地球観測システムによる9つの達成目標

 GEOSSの達成目標は9つの「公共的利益分野」として整理された。これまでに開発された観測技術や蓄積された観測データは、今後複数の分野に利用されていくと思われる。9つの分野とは、(1)災害による人命及び財産の損失の軽減[災害]、(2)健康や福祉に影響を与える環境要因の理解[健康]、(3)エネルギー資源管理の改善[エネルギー]、(4)気候変動の予測・影響軽減など[気候]、(5)水循環の理解と水資源管理の向上[水]、(6)気象予報の向上[気象]、(7)陸域・沿岸・海洋の生態系の管理及び保護[生態系]、(8)持続可能な農業の支援[農業]、(9)生物多様性の保全[生物多様性]、である([ ]内は短縮表現)。

 米国では、過去の観測データが各社会利益分野に対してどの程度の重要性を持っているかについて分析されている5)。図表2はその一部を抜粋したものである。観測データはこれまでのIGOS‐Pで行われた海洋・大気化学・陸域・陸域災害・雪氷などの8テーマにほぼ対応付けができるため、図表2はIGOS‐PとGEOSSの関連度を示すものであるということもできる。

chart02

(2)具体的な手法

 GEOSSでは、上記の社会利益分野における目標を達成するため、共通的な手法として、(1)既存の観測システムの充実・連携と新たな観測手段の導入、(2)適切な情報提供、(3)相互運用性の確立、(4)研究開発の促進、(5)開発途上国の能力開発、の5項目が示された。

3.現場観測システムの動向

 現場観測システムとは、陸域の気象や海中の温度・圧力などを計測し、全世界のデータを統合化するシステムを指す。ここでは国連機関を中心に実施されている気候、海洋、陸域に関する観測システムの概要について述べる。

3‐1.気候観測システム

 世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP/ユネップ)は、1992年に地上・海洋・宇宙の各種の定常的観測と科学的観測とを一段と強化する目的で、全球気候観測システム(GCOS/ジーコス)6)を設置した。気候変動枠組条約加盟国は、単に京都議定書を遵守するだけでなく、その成果の科学的評価と、気候変動予測の一層の高度化に努力する義務を負っている。太陽活動、火山噴火、エルニーニョなどの自然環境の変化の中から、地球温暖化に関係する変化を検出するためには、長期にわたる高精度な観測が必要である。また、各データを突き合わせて研究するためには、世界各国での各年代の測定データの精度が相互に校正され、保証されている必要がある。このように、世界的規模で長期間継続する「組織的な気候変動観測」が、今後の地球環境変動の研究では強く必要とされている。

 我が国では、気象衛星や海洋観測船による観測により気象予報を行っている気象庁(JMA)がGCOSに連携している。

3‐2.海洋観測システム

 国連教育科学文化機関(UNESCO/ユネスコ)に属する政府間海洋学委員会(IOC)をはじめ、世界気象機関、国連環境計画などの機関は、既存の海洋観測システムの利用・改善を通じて、海洋に関する科学的なデータおよび成果物を長期にわたり収集し、これらを広く社会に提供して持続可能な発展に資することを目的として、全球海洋観測システム(GOOS/グース)7)を推進するスポンサーとなっている。我が国におけるGOOS対応の活動としては、日本学術会議海洋科学研究連絡委員会にGOOS小委員会が付置されている。GOOSの個別テーマの研究には、東京大学海洋研究所、北海道大学地球惑星科学研究科など多くの海洋研究機関が参加している。

 西太平洋海域の調査は、1983年以来、海上保安庁海洋情報部が観測データを蓄積し、同庁内に設置された日本海洋データセンター(JODC)において一般にもデータを提供している。

 海洋に関する新しい現場観測装置の例として、全世界中層フロート観測網に用いられるアルゴフロートという海中ロボットがある。この装置は通常水深1,000mの海中を漂流し、10日に1回程度水深2,000mまで降下して、そこから海面に浮上するまでの圧力、水温、塩分の値を観測し、海面に浮上後に、観測データを衛星へ送信する。これまでに全世界で3,000本以上のアルゴフロートが種々の船舶により投入されてきた。このうち1,000本程度が通信途絶などとなったため、運用本数3,000本を目標に追加投入が計画されている。各国のフロートにより得られた海洋データはフランスの全球データセンターに伝送される。我が国では海洋研究開発機構(JAMSTEC/ジャムステック)がアルゴフロートの投入、データの収集、解析を行っている。

 GOOSの1つのパイロットプロジェクトとして、「全球海洋データ同化実験」が行われ、海面や海中の水温の測定によりエルニーニョの発生予測が実現されている8)。全世界の海洋を航行する船舶は、古くから航海の途中で海水の温度を測定しており、海洋研究者はその記録を分析して過去150年にわたる海中温度データを再構成する作業(データ同化)を行った。今後は、現場観測でなければ得られない海中水温や塩分などのデータに加えて、衛星観測による表面水温や降水などの観測をさらに充実させることによって、エルニーニョ予測の向上などが期待されている。

3‐3.陸域観測システム

 国連食糧農業機関(FAO/ファオ)、国際科学会議(ICSU)、国連教育科学文化機関、国連環境計画及び世界気象機関は全球陸上観測システム(GTOS/ジートス)9)のスポンサーとなっている。GTOSは食糧、水、生物などの陸域の生態系の資源に関するデータを収集し、利用者に配信するシステムである。GTOSの主要な関心事は、(1)人口増大に対する十分な食糧生産の可否、(2)水資源の需給関係、(3)危険物質による人間や生態系への脅威、(4)生物多様性、(5)気候変動による陸域生態系への影響、などである。GTOSは、これらの問題に対して観測領域の拡大や持続的なデータ収集、分析システムや予測システムの実現などを目指している。現在行われている観測としては、陸地生態系、純一次生産力、陸上炭素、森林、土地被覆、沿岸周辺の地表・淡水生態系などがある。

4.衛星観測システムの動向

4‐1.米国の地球観測衛星技術の動向

(1)NASAの地球観測衛星開発及び運用の経緯

 米国航空宇宙局(NASA)は、宇宙開発の初期から、衛星を用いた地球観測技術の開発を行ってきた。1960年に初の気象衛星TIROS(タイロス)を打ち上げ、1972年には陸域観測衛星LANDSAT(ランドサット)1号を打ち上げた。その後、1983年にランドサットの監督官庁が海洋大気庁(NOAA/ノア)に代わり、NOAAはランドサットの運用および後継機開発をイオサット(EOSAT)社に移管したことで、定常観測は民間が行うことになった。しかし、イオサット社は急速にシェアを拡大したフランスの商業地球観測衛星SPOT(スポット)との競争に勝てず、期待したほどの画像販売実績は得られなかった。このため、1992年にNASAと国防総省(DoD)がランドサットの運用管理を行うようになった。その一方でNASAの地球観測予算が大幅に削減されたため、Terra(テラ)やAqua(アクア)など中型衛星を中心とする観測体制に再編成されている10)。NASAはこの他に、海洋観測やオゾン観測を行う衛星なども打ち上げている。

 近年、NASAは有人月探査や火星探査に重点を置くという政策変更に伴い、地球観測など他の分野の予算が減少しているが、そのような状況の中でも新しい地球観測衛星を開発しようとしている。NASAが現在開発に注力している地球観測衛星は、炭素循環の研究を行うための軌道上二酸化炭素観測機(OCO)11)である。

(2)NOAAの気象衛星

 米国海洋大気庁(NOAA)は、静止気象衛星(GOES/ゴーズ)と極軌道気象衛星(NOAA衛星)を運用している。2005年5月20日にNASAが打ち上げたNOAA‐18衛星は、定常運用段階でNOAAに引き渡された。この衛星には可視・赤外放射計(AVHRR)など6種類の観測センサが搭載されている。なお、米国空軍(USAF)も軍事気象衛星(DMSP)を運用しており、マイクロ波放射計(SSM)の各種仕様が搭載され、継続的に利用されている。DMSPで最終となるDMSP‐F20衛星は、2011年打上げの予定であり、その後はNOAAの極軌道衛星と統合される予定である。

(3)民間の商業地球観測衛星

 米国の商業地球観測衛星としては、OrbView(オーブビュー)、QuickBird(クイックバード)、IKONOS(イコノス)などがある。ロッキードマーチン社の子会社であるスペース・イメージング社は、小型衛星イコノスにより高度約700kmから解像度1mの画像を取得し、そのデータを販売している。顧客の注文により指定の場所の画像を撮影することもできる。従来高精度といわれていたフランスのSPOTなどに比べてはるかに詳細な画像が得られる。

4‐2.欧州の地球観測衛星技術の動向

 欧州宇宙機関(ESA)は1991年に打ち上げられた欧州リモートセンシング衛星(ERS‐1/エルス)の後継機としてERS‐2を1995年に打ち上げ、さらに観測機器を改良して2002年に環境監視衛星Envisat(エンビサット)を打ち上げた。この間に継続性のある観測データが取得されたことで、欧州の衛星観測技術は成熟したといえる状況に至っている。

 気象観測では、欧州気象衛星機構(EUMETSAT)が静止気象衛星Meteosat(メテオサット)を20年間で7機打ち上げた後、次世代型の静止気象衛星(MSG)の運用が2002年から始まった。現在、極軌道気象衛星MetOp(メトップ)の開発を行っており、2006年の打上げを予定している。

 フランスの商業地球観測衛星SPOTは通常の写真画像では前記イコノスに比べて解像度が低く優位性を失っているが、植生分布の観測による農業などへの応用や立体地図作成などの応用においては、SPOTが有する高度な観測機能により引き続き国際競争力を有している。

4‐3.我が国の地球観測衛星技術の動向

 我が国の衛星観測は、宇宙航空研究開発機構(JAXA/ジャクサ)を中心に、経済産業省所管の財団法人資源探査用観測システム研究開発機構(JAROS/ジャロス)、環境省及び国立環境研究所(NIES/ニース)、総務省所管の情報通信研究機構(NiCT/ニクト)などが、利用ニーズに適合する観測センサを開発することで、世界最先端の衛星観測を行いうる技術を蓄積してきた。

 JAXAは、以前の宇宙開発事業団(NASDA/ナスダ)が実施していた地球観測衛星の開発や解析プログラムの開発、データ利用促進等の業務を引き続き行っており、2005年度はH‐II Aロケットにより陸域観測技術衛星(ALOS/エイロス)を打ち上げる予定である。またGEOSSの中心となる地球温暖化の取組みとして、環境省及び国立環境研究所と共同で、温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT/ゴーサット)12)の開発を行っている。資源探査用観測システム研究開発機構は、ALOS搭載のフェイズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR/パスサー)の開発を終え、打上げを待っているところである。情報通信研究機構は熱帯降雨観測衛星(TRMM/トリム)の降雨レーダ(PR)を開発した実績を踏まえて、現在は全球降水観測計画(GPM)13)主衛星搭載の二周波降水レーダ(DPR)や航空機レーダによる災害監視など最先端の情報通信技術を用いた開発研究を行っている。これらの機関が開発している観測機器の一覧を図表3に示す。

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4‐4.アジア・アフリカ諸国における衛星観測の進展

 アジアでは中国・インド・韓国が自国の経済発展手段や近隣諸国への貢献手段として地球観測衛星の開発及び運用を重視している。中国は気象衛星(静止軌道及び極軌道)、資源探査衛星、海洋観測衛星、宇宙環境観測衛星などを運用し、欧州のEnvisat衛星を利用した「龍計画」も進めている14)。インドも静止気象衛星、陸域観測衛星、海洋観測衛星、立体地図作成衛星15)などを開発・運用し、商業的に画像を販売するレベルにまで達している。韓国では既にカメラを搭載したアリラン1号衛星(KOMPSAT‐1)を運用しているが、2005年中にアリラン2号(KOMPSAT‐2)を打ち上げ、解像度1m以下の性能の実現を目指している。韓国の動きで注目されるのは、この衛星により官民一体で商業活動を行おうとしている点である。アリラン2号は韓国政府が打ち上げるが、その受信局を韓国のベンチャー企業であるSatrec Initiative(サントレック イニシアティブ)社16)が国内外のユーザーに販売するという。この他、イスラエルや台湾も独自の地球観測衛星を複数保有している。

 アフリカ諸国の地球観測衛星としては、南アフリカ共和国が1999年にSunsat(サンサット)衛星を打ち上げたことに始まり、2001年にはモロッコがベルリン工科大学と共同でMAROC‐TUBSAT(マロック・タブサット)衛星を打ち上げた。さらに、2002年にアルジェリアがAlsat(アルサット)‐1衛星を、2003年にナイジェリアがNigeriasat(ナイジェリアサット)‐1衛星をそれぞれ打ち上げ、運用しているが、これらの国では地球観測衛星の技術開発を推進しているのではなく、最初から災害監視など利用ニーズ主導の政策が推進されており、そのために国際協力により多数の地球観測衛星を同時に運用するグループに参加して、自国の社会利益を実現しようとしている。

4‐5.地球観測衛星委員会(CEOS)

 IGOS‐Pの主要なパートナーとして、地球観測衛星を開発し運用する宇宙機関を主体とする「地球観測衛星委員会(CEOS)」がある17)。CEOSは1982年に行われたパリ先進国経済サミットのリモートセンシング専門部会の勧告を受けて1984年に設立された。これまでに地球観測データフォーマット標準、カタログ相互運用など、地球観測データの取得・加工から利用に至る協力の基礎となる実績を残している。CEOSの参加機関(準メンバーを含む)は図表4に示すように宇宙機関、気象観測機関、リモートセンシング機関、支援機関、プログラムなどからなる。主たる参加機関は17カ国21機関と欧州の3機関である。また、準メンバーは21機関で、これらには主に地球観測に関する政策を立案する政府の支援機関、国連機関及びプログラムが含まれる。各プログラムに対してはCEOSメンバー・非メンバーを問わず、関係する機関が観測に参加できる。

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 我が国に関していえば、気象庁や(財)リモート・センシング技術センター(RESTEC)などは、今のところCEOSのメンバーになっていない。しかし、今後は、主に技術シーズを開発する文部科学省(MEXT)/JAXAとは別の立場で、利用ニーズを主導するこれらの機関がCEOSに参加することが望ましいと考えられる。

5.米欧における統合的な地球観測システム構築の動向

5‐1.米国の統合地球観測システム(IEOS)

 米国では2005年4月に、NASA、NOAA、DoD、エネルギー省(DoE)などの省庁をメンバーとする省庁間地球観測作業部会(国家科学技術評議会・環境/天然資源委員会所属)が作成した報告書「Strategic Plan for the U.S. Integrated Earth Observation System」が発表された。米国のGEOSS 10年実施計画は、この報告書に基づいて進められるが、2007年度予算では当面の短期的目標としてIEOSで自然災害予報に注力するという方針を打ち出している18)

 米国はGEOSSに関する国際的な調整の場では共通の社会利益分野を用いているが、国内向けの計画では「生物多様性」の代わりに「海洋」を含めている(図表2参照)。海洋資源の1つの側面として生物多様性の確保という課題があげられるが、生物多様性の観点から見れば海洋の生物多様性はその一部分に過ぎない。陸域の生物多様性の重要性に鑑みると、米国がこのように社会利益分野の設定時点で歪みを作っていることは、今後の国際協力において何らかのマイナス影響を与えるおそれがある。

 NASAのゴダード宇宙飛行センター(GSFC)は最も先端的な地球観測関係のシステムを研究しており、世界の多くの地球観測データ資源をGCMDというサーバに集約している19)。これを見ると、各種の観測データがどこに所在しているかを調べることができる。このサーバは、地球観測衛星委員会の国際ディレクトリネットワーク(CEOS/IDN)のアメリカにおける接続ポイントという位置づけでもある。

 米国の環境保護庁(EPA)は、45種類のリアルタイム観測データ、37種類のデータベース、50種類のモデル、34種類の意思決定支援ツール、33種類のプログラムを大気・水・陸域・生態系などの観測対象別に分類し、それぞれの位置付けを示す表をグラフィカルなユーザー・インタフェースとして提供している20)。傘下の各組織が観測している大気や土壌などのデータをリアルタイムで入手できる。たとえば、紫外線に関する情報が欲しいときに、希望する場所の郵便番号(Zipコード)または都市名を入力すると、現在の紫外線指数が表示され、外出時の注意事項などが示される。

 このように米国では利用者に向けた地球観測システムの普及への努力が窺われるが、これでもまだGEOSSが目指す「統合された観測システム」という概念を満たすレベルには到達していないと思われる。

5‐2.欧州の環境と安全のための地球モニタリング(GMES)

 欧州委員会(EC)は2004年2月、GMESに関する行動計画を採択した。この計画は、衛星観測及び現場観測のデータを利用して環境と安全に関する意思決定を支援し、利用者中心のサービスを提供することを目的としている。例えば、森林火災や洪水のような災害対策や、環境保護に関連する様々な問題に対処するために役立てようとしている。このGMESに関する行動計画では、管理機構、資金調達などの観点も含めて、2008年までに確立すべき機能を規定している。項目によって実現時期の目標は異なるが、その内容は(1)GMESの組織的な枠組み、(2)利用者と対話を行う仕組み、(3)優先度の高いサービスの実施、(4)データや情報に関する戦略、(5)データや情報へのアクセス、交換、共有を改善するための能力やインターフェースの開発、(6)宇宙能力の要素開発、(7)既存の現場観測の能力の評価と補完的な適用や新しい展開の実施計画、(8)サービスの質や進歩を下支えするのに十分なレベルの調査及び実証活動(資金提供を含む)、(9)GMES国際パートナーシップ政策、(10)出資メカニズムの承認を通じてGMESサービスの持続性確保、などとなっている。しかし、欧州でも、現時点では多くの異なる情報源から得られるデータが完全に統合されていない状況である。

6.我が国が注目すべき新しい地球観測手法の研究事例やアイディア

6‐1.レーザ干渉計搭載衛星による広域水循環観測

 我が国はこれまで水循環の研究で世界のリーダーシップを発揮してきた。この分野では、2003年度から科学技術振興調整費により「水循環インフォマティクスの確立」の研究が行われている。この中で地上観測データの統合化や衛星観測データと融合したデータベースの構築などが行われている。このような実績も踏まえて、我が国は水循環を重点的に取り組むべき課題の一つとしている。しかし、地上での観測や従来の衛星による観測だけでは水循環の一部分しか挙動が把握できないと考えられる。広域的な水循環の挙動を把握する上で、今後有効な方法の一つと考えられるのは、二つの衛星の間でレーザ干渉計を用いて重力異常を測定する方式である。米国とドイツはこの目的で重力観測衛星GRACEを打ち上げ、データ解析を行っており、この方法が水循環研究に有効であることを示している21)。我が国でも2004年11月に、東京大学地震研究所、京都大学理学部、情報通信研究機構などが中心となって、「地球の『流れ』を見る衛星重力ミッション」という研究集会を行った。この集会に参加した研究者はGRACEよりも高精度のレーザ干渉計を開発することなどを提案している。しかし、残念ながら、GEOSS 10年実施計画にはまだこの動向が取り込まれていない。水循環研究を推進する上で、衛星重力ミッションの利用についてもっと検討されてよいものと考える。

6‐2.電磁波観測による地震探知

 社会利益分野の中で我が国の安全・安心のための政策として最も重要度が高いと考えられるのは、地震対策である。これまで地下や海底に多数の地震計を設置して、いちはやく地震発生を検知するシステムの構築を行っている。従来、地震計などによる現場観測が主体であった地震探知の分野においても、最近は全く異なる方法での観測技術が研究され始めている。

 例えば、フランスの電磁波観測衛星(DEMETER/デメター)は2005年6月に打ち上げられ、電磁波異常と地震発生の関係について研究するためのデータを収集している22)。米国では民間会社が打ち上げたQuakesat衛星により地震によると思われる電磁波を検出している。

 我が国では2003年より宇宙航空研究開発機構において、1981年に宇宙科学研究所(ISAS)が打ち上げた太陽観測衛星「ひのとり」〔軌道傾斜角30度:高度600km〕が取得したプラズマパラメータと地震発生との相関解析を行った。このような解析をより多く行うよう、研究を促進すべきであると考える。

6‐3.準天頂軌道の気象観測

 気象予報の精度向上もGEOSSの達成目標の1つである。我が国は国土交通省が気象観測機能を含む運輸多目的衛星「ひまわり6号」(MTSAT‐1R)を運用しており、東経140度の赤道上を中心に環太平洋の広い範囲を30分毎に観測して、気象予報の精度向上に役立っている。

 仮に、準天頂衛星(QZSS)23)の軌道に「ひまわり6号」と同等の気象観測センサを搭載した衛星を3機以上配置すれば、静止軌道衛星ではカバーできない北極および南極地域を含めた観測が定常的に行えるようになる。我が国は現在、極軌道気象衛星を保有しておらず、米国のNOAA衛星の観測データに依存している。準天頂気象衛星はNOAA衛星に比べて解像度が低いため、ただちにその代替になるわけではないが、北半球の気象に対して大きな影響力を持つといわれる北極域の観測を常時行えることで、部分的にNOAA衛星や静止気象衛星を補完する重要な役割を担えるという可能性がある。

6‐4.太陽活動と地球システムの関連に関する研究

 太陽の活動は直接的に地球の生命圏に影響を与えることがわかっている。例えば、2005年4月に東京で行われた宇宙天気に関する国際ワークショップにおいて、太陽フレアにより太陽表面磁場がらせん状に引き延ばされた“フラックスロープ”が地球磁気圏に襲来したときに磁気嵐が発生するという最新の研究成果が発表され、このらせん状の惑星間空間磁場構造が地球の北極側を向いている場合に比べて、南極側を向いている場合の方が地球の放射線や電磁プラズマ環境に及ぼす影響が大きいという注目すべき報告が行われた。地球観測を行う上で、太陽活動や太陽風の磁場変化など宇宙環境の変動を観測し、地球気象との長期的な関連を解明することが重要になってきている24)。総合科学技術会議の「地球観測の推進戦略」においても、15の推進戦略の中で「地球科学」が取り上げられており、太陽活動だけでなく、ジオスペース(宙空)、超高層大気、海底・湖沼堆積物、超深度掘削などの観測を通じて、地球システムと人間圏の拡大との係わりをより深く研究する意義が示されている。

7.データ処理環境の整備

 地球観測システムは日々増大する膨大なデータが蓄積されていくため、その処理を適切に行うことは重要な課題である。膨大な地球観測データを処理し、意味のある情報を取り出すため、さまざまな解析手法が開発されており、このようなデータ処理において、先端的な大型計算機システムの果たす役割は大きい。我が国の代表的な大型計算機システムである海洋研究開発機構(JAMSTEC)の地球シミュレータは、Linpack(リンパック)ベンチマークでは既に米国製スーパーコンピュータ等に首位の座を譲っているが、大規模数値シミュレーションの実効速度では現在も引き続き世界一のレベルを維持している。

 衛星データの加工・解析においては、これまでに地球シミュレータ開発・運用で培った技術を応用し、多様なニーズに対応したデータ処理環境を整備することが必要である。特にネットワークを最大限に利用することで、利便性が大幅に向上する。これまで建屋内での利用に限定されていた地球シミュレータも、2005年からはスーパーSINET(サイネット)を経由した遠隔利用が可能になった。

 データ処理環境の利用を中心に考えれば、地球シミュレータ以上の性能を有する大型計算機システムを開発し利用に供することが我が国の科学技術成果の拡大につながるであろう。地球シミュレータは24時間運転で計算を行っているが、現状では幅広い計算需要を満たすことができず、選定された課題についての利用者だけしか利用できない状況である。多数の利用者がアクセスしやすいデータ処理環境を整備するには、例えば地球観測データの解析を行う部門を有する財団法人リモート・センシング技術センターをさらに発展させ、複数の大型計算機システムを運用して幅広い研究者の利用に供するという実施形態が考えられる。

8.おわりに ―我が国の統合的な地球観測体制のあり方への提案―

 2003年に米国の戦略国際問題研究所(CSIS)より発表された「日米宇宙政策21世紀における協力の枠組み」25)の中では、地球観測における将来の日米関係について、3通りの進展シナリオが提示された。

A:「米国優位シナリオ」 現時点で、米国は日本の能力を全くあてにしておらず、一方日本は米国に依存する関係にあり、このような不均衡が継続する。

B:「自立シナリオ」日本が完全な自主能力を開発し、米国への依存度が低くなるが、協力を行うことによる価値が生まれない。

C:「パートナーシップシナリオ」日本が力強い能力を身につけつつ、同時に米国との連携を深め、資源・予算などを分担し、画像をリアルタイムで共有するなどの枠組みが作られる。

 戦略国際問題研究所は、日米間には宇宙協力における阻害要因を克服し、協力を促進する価値は充分あるが、協力によって利益を得るためには、関連機関に対し応分の能力と誘因を与える枠組みを作るなどの措置が必要であると結論付けている。

 筆者は、このような米国の見方に対して、これまで述べたようなGEOSSを推進することで我が国が日米パートナーシップの方向に進む可能性が高くなると考えている。同時に、米国だけでなく、欧州やアジア、特に中国の動向にも同様に注目し、これらの国々とのパートナーシップも模索することが必要であると考える。

 以下に、我が国がGEOSSを推進する上で、留意すべき点を提案したい。

(1)提案1:定常的に衛星観測を行う機関の設置

 現場観測と衛星観測の融合化を図る上で、最大の問題は衛星観測を定常的に行う体制が確立できるかどうかである。この課題に対し、現在の我が国の体制には構造的な問題がある。JAXAは研究開発機構という性質を持つため、新しいタイプの衛星の研究開発に限定され、定常的に用いられる同一性能の衛星を提供することができない。衛星の仕様を公開して国際競争入札を行うと、価格の安い外国製の地球観測衛星を購入することになる可能性もある。当初から米欧との力量差が歴然としていた商業通信衛星に比べて、仕様がより複雑で高度なロボット技術を必要とする地球観測衛星は、我が国のお家芸となる可能性が十分にあると考える。ただし、そのためには定常的な運用の観点から地球観測衛星を調達し、運用を実施する機関が必要であり、一つのアイディアとしては(財)リモート・センシング技術センターを母体として国が直轄する「日本リモートセンシングセンター」を設立し、JAXAと並ぶCEOSのメンバーにするという方法が考えられる。我が国で統合された地球観測を推進するため、科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会に地球観測推進部会が設置されたが、統合的な観測実施の主体を持たないままでは、いくら統合化を唱えても計画は一向に進展しないで10年がすぐに過ぎてしまう結果に終わると危惧される。このような状況に留まっている要因としては、わが国の予算制度の硬直化によって、変化の激しい分野において資金面での政策誘導が困難であることが挙げられる。関係省庁の枠を越えて、利用ニーズに即した地球観測システム構築を主導する力のある機関を設置することが望まれる。現状は、JAXAや気象庁など高度な技術力を有し、規模の大きな組織が存在するが、どちらも立場上GEOSS全体を見渡すことが困難な組織でもある。

(2)提案2:ODAを活用した現場観測の拡大方策

 既に国際的には先進国首脳会議に南アフリカ共和国などの開発途上国の代表が招かれるなど、国際協力で地球観測を行い、地球温暖化の対策も国際的に実行する地ならしが行われつつある。我が国はODAの中で一定割合、例えば10%を「GEOSS対応」として明確化するなどの方策によって、地球観測に対する国際的な貢献を定量的に示すことができるであろう。経済開発のための資金援助と地球環境保護のための援助を同時に提示された場合、ODAを受ける側は経済開発を欲する傾向にあるが、我が国はむしろ IGOS‐Pの成果を受け継ぐ意欲と能力のある開発途上国にGEOSS分のODAが配分されるように工夫すべきであろう。このようなGEOSSへの貢献を明確にしたODAによる資金提供を通じて、開発途上国において経済成長と環境保護を両立させるマインドが育まれることを期待する。またこのような方策によって観測の空白を埋めることができれば、地球規模での地球観測システムの精度向上につながるというメリットもある。

(3)提案3:利用ニーズ主導の新しい衛星観測技術の開発

 我が国は既に温室効果ガス観測衛星GOSATの開発に取り組むなど、地球温暖化の要因となる温室効果ガスの分布や発生源の観測などで貢献しうる世界第一線の活動を行っている。GEOSSに向けて、減災、気象、水循環などの社会利益分野の側からこれまでのIGOS‐Pの成果が評価されているところである。今後さらに、重要な関連があるにも拘わらずデータが欠けている観測対象や、これまで関連付けされていなかった既存データの活用など、統合的な観測システムとして整備を進めるべきであろう。新しい観測手法として開発すべきものとしては、衛星観測が中心になると考えられるが、社会利益分野にとって有益なデータを取得するための手段の開発に必要な資金を拠出する必要がある。筆者は、独自の技術を持つことによって初めて、米国のみならず欧州・アジアなどとも対等なパートナーシップを構築することができると考える。ただし、新しい観測技術を開発する機関は、技術シーズ優先ではなく、常に利用ニーズを重視して技術開発に取り組むべきである。

謝 辞

 本稿を執筆するに当たり、宇宙航空研究開発機構宇宙利用推進本部地球観測利用推進センター(EORC)、同宇宙科学研究本部、国立環境研究所、海洋研究開発機構、(財)リモート・センシング技術センター、東京大学、北海道大学、京都大学、九州大学などの関係者より資料提供や討議をいただいたことに対し、深く感謝します。


参考文献

1) NISTEP REPORT No.97、科学技術の中長期発展に係る俯瞰的予測調査 デルファイ調査 報告書、2005年5月、科学技術政策研究所

2) 地球観測の推進戦略 総合科学技術会議、平成16年12月27日:http://www.nistep.go.jp/achiev/ftx/jpn/rep097j/idx097j.html

3) グレンイーグルズ行動計画―気候変動、クリーン・エネルギー、持続可能な開発(仮訳)、外務省ホームページ、平成17年:http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/gleneagles05/s_03.html

4) 持続可能な開発のための科学技術G8行動計画(仮訳)、外務省ホームページ、平成15年:http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/seaisland04/oecd_z.html

5) Strategic Plan for the U.S. Integrated Earth Observation System、国家科学技術評議会(NSTC)、2005年4月

6)GCOSのホームページ:http://www.wmo.ch/web/gcos/gcoshome.html

7) GOOSのホームページ:http://ioc.unesco.org/goos/

8) 「エルニーニョの予測可能性を148年間の海面水温データにより検証」、科学技術動向2004年7月号

9) GTOSのホームページ:http://www.fao.org/GTOS/

10) 小林博和・浦島邦子、「地球監視・観測衛星の動向」、科学技術動向2003年11月号

11) NASAのOCOプロジェクトのホームページ:http://oco.jpl.nasa.gov/

12) NIESのGOSATプロジェクトのホームページ:http://gosat.nies.go.jp

13) JAXAの全球降水観測計画(GPM)に関するホームページ:http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gpm/

14) 辻野照久、「急速に発展する中国の宇宙開発」、科学技術動向2004年7月号

15) 「インドが立体地図作成衛星の打上げに成功」、科学技術動向2005年7月号

16) 韓国Satrec Initiative社のホームページ:http://www.satreci.com/eng/index.htm

17) 地球観測衛星委員会(CEOS)ホームページ:http://www.ceos.org/

18) 「FY 2007 Administration Research and Development Budget Priorities」、大統領府、科学技術政策局、2005年7月8日

19) 米国の地球観測活動に関するNASA/GSFCのGCMDホームページ:http://gcmd.nasa.gov/records/GEOSS_Tools.html

20) 米環境保護省のGEOSSツール(グラフィカル・インタフェース): http://www.epa.gov/geoss/eos/epa_eos.html

21) 「重力観測衛星GRACEによる水の広域移動観測」、科学技術動向2004年10月号

22) 「フランスが電磁場観測衛星を打上げ」、科学技術動向2003年8月号

23) 辻野照久、「ユビキタス測位における準天頂衛星の有効性」、科学技術動向2005年1月号

24) 辻野照久 「宇宙環境観測・変動監視の研究動向」 科学技術動向2004年10月号

25) U.S.-Japan Space Policy―A Framework for 21st Century Cooperation Kurt M. Champell他 2003年7月、ISCS


略語のフルスペル

ALOS:Advanced Land Observing Satellite 「陸域観測技術衛星」(日)

AVHRR:Advanced Very hige Resolution Radiometer 「改良型高分解能放射計」(米)

AVNIR:Advanced Visible and Near Infrared Radiometer 「高性能可視近赤外放射計」(日)

CEOS:Committee on Earth Observation Satellites 「地球観測衛星委員会」

CSIS:Center for Strategic and International Studies 「戦略国際問題研究所」(米)

DMSP:Defense Meteorological Satellite Program「防衛気象衛星計画」(米)

DoD:Department of Defense 「国防総省」(米)

DoE:Department of Energy 「エネルギー省」(米)

DPR:Dual Precipitation Radar「二周波降水レーダ」(日)

EC:European Commission 「欧州委員会」

EPA:Environmental Protection Agency 「環境保護庁」(米)

EORC:Earth Observation Research and application Center 「地球観測利用推進センター」(日)

ERS:European Remote Sensing Satellite 「欧州リモートセンシング衛星」

ESA:European Space Agency 「欧州宇宙機関」

EUMETSAT:European Meteorological Satellite Organization 「欧州気象衛星機構」

FAO:Food and Agriculture Organization 「国連食糧農業機関」

GCOS:Global Climate Observing System 「全球気候観測システム」

GEO:Group of Earth Observation 「政府間の地球観測作業部会」

GEOSS:Global Earth Observation System of Systems 「複数システムからなる全球地球観測システム」

GMES:Global Monitoring for Environment and Security 「環境と安全のための地球モニタリング」(欧)

GOES:Geostationary Opreation Environment Satellite 「静止気象衛星」(米)

GOOS:Global Ocean Observing System 「全球海洋観測システム」

GPM:Grobal precipitation Measurement「全球降水観測計画」

GOSAT:Greenhouse gases Observing SATellite 「温室効果ガス観測技術衛星」(日)

GSFC:Goddard Space Flight Center 「ゴダード宇宙飛行センター」(米)

GTOS:Global Terrestrial Observing System 「全球陸上観測システム」

ICSU:International Council of Scientific Unions 「国際科学会議」

IEOS:Integrated Earth Observing System 「統合地球観測システム」(米)

IGOS:Integrated Global Observing Strategy 「統合地球観測戦略」

IOC:Intergovernmental Oceanographic Commission 「政府間海洋学委員会」

JAMSTEC:Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology 「海洋研究開発機構」

JAROS:Japan Resources Observation System Organization 「資源探査用観測システム研究開発機構」

JAXA:Japan Aerospace Exploration Agency 「宇宙航空研究開発機構」

JMA:Japan Meteorological Agency 「気象庁」

MSG:Meteosat Second Generation「第二世代メテオサット」(欧)

MTSAT:Multi-functional Transport Satellite 「運輸多目的衛星」

NASA:National Aeronautics and Space Administration 「米国航空宇宙局」

NASDA:National Space Development Agency of Japan 「(旧)宇宙開発事業団」

NiCT:National Institute of Information and Communication Technology「情報通信研究機構」

NIES:National Institute for Environmental Studies 「国立環境研究所」

NOAA:National Oceanic and Atmospheric Administration 「米国海洋大気庁、または同庁が運用する極軌道気象衛星」

OCO:Orbiting Carbon Observatory 「軌道上二酸化炭素観測機」(米)

ODA:Official Development Aid 「政府開発援助」

PALSAR:Phased Array typeL-band Synthetic Aperture Radar 「フェイズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ」(日)

PR:Precipitation Radar 「降雨レーダ」(日)

PRISM:Panchromatic Remote-sensing Instrument for Stereo Mapping 「パンクロマティック立体視センサ」(日)

RESTEC:Remote Sensing Technology Center of Japan 「怎潟a[ト・センシング技術センター」

SPOT:Satellite Probatoir d'Observation de la Terre 「スポット」(仏)

SSM:Special Sensor Microwave「マイクロ波放射計」(米)

TRMM:Tropical Rainfall Measuring Mission 「熱帯降雨観測衛星」(米、日)

UNEP:United Nations Environment Program 「国連環境計画」

UNESCO:United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization 「国連教育科学文化機関」

USAF:United States Air Force 「米国空軍」

WMO:World Meteorological Organization 「世界気象機関」