外国技術導入の動向分析

外国為替・外国貿易管理法に基づく技術輸入及び 技術に関連する輸入の実態

(「ソフトウェア」及び「商標」を含む) - 平成6年度 -


1. 調査概要

 本調査は、わが国における平成6年度の外国技術導入の実績をとりまとめるとともに、最近の技術導入の動向を分析したものである。
 本報告書は、第1部「外国技術導入の動向分析」、第2部「技術形態別動向分析」及び第3部「統計表」から構成されている。
 なお、これらの導入技術の集計・分析は、「外国為替及び外国貿易管理法」に基づく「技術導入契約の締結(変更)に関する報告書」及び「同届出書」により行っている。

2.調査結果

(1)新規導入件数

 新規技術導入件数は、3161件で前年度に比べて4.4%(132件)の増加であり、ここ数年は、大きな変動はなく、このレベルで推移している。(図1)

図1 技術導入契約件数の推移


(2)国別導入件数

 国別導入件数は、アメリカからの導入が、2056件で全体の3分の2を占め、一極集中を示している。第2位のイギリスは、全体の9%に過ぎない。(表1)
 アメリカからの導入の約65%(1327件)は、コンピュータ関係である。アジア圏は、ソフトウェアを中心に急伸している。

表1 主要国別導入状況

国  名 1994年度 割合(%) 対前年比(%) 1993年度 1989年度 1984年度
 アメリカ  2056 65.0 3.6 1985 1808 1355
 イギリス 283 9.0 45.1 195 196 155
 フランス 154 4.9 - 4.3 161 187 240
 ドイツ 127 4.0 - 13.6 147 196 232
 オランダ 89 2.8 9.9 81 79 46

(注)ドイツは、統一前の東独を含む。


(3)技術形態別導入件数
 技術形態別(ハード系技術、ソフトウェア、商標のみ)では、「ソフトウェア」が1629件となり、全体の約52%を占め、最近5年間でも50%前後の一定した推移が見られる。一方「ハード系技術」は1117件で35%となり、92年度以降減少が続いている。(図2)(図3)
 従って、「ソフトウェア」と「ハード系技術」の導入件数の差は、91年度以降漸次拡大している。(図4)

図2技術形態別導入割合


図3導入件数の推移


図4 技術形態別導入件数の推移

(4)技術分類別導入件数

 技術分類別では、「電子計算機」が全体の55%を占め、「電子計算機」主導の技術導入が続いている。(表2)
 また、技術形態別にみると、「電子計算機」の92%強は「ソフトウェア」で占められており、コンピュータ関係の導入技術が、ハードよりもソフトに年々重点が置かれてきている。従って、技術導入は「ソフトウェア」主導であるとも言える。(図5)


表2 上位5技術分類(細目分類)別技術導入件数の推移

 技術分類(細目分類) 1994年度 割合 前年比 93年度 89年度 84年度
 電子計算機

 外衣

 電子部品・デバイス

 医薬品

 精密機械

1740 

 148 

 125 

  95 

  90 

55.0 

4.7 

4.0 

3.0 

2.8 

3.4 

43.7 

-13.8 

1.1 

30.4 

1683 

103 

145 

94 

  69 

1268 

117 

106 

121 

63 

587 

158 

76 

65 

68 

図5「電子計算機」における技術形態別の割合


(5)対価の支払条件
 対価の支払条件では、「ソフトウェア」のロイヤルティは、8割が単価建てであり、料率設定の場合は、その7割が高率の設定である。(図6)

図6ランニングロイヤルティの料率



(6)契約期間   

 契約期間では、「1年以上5年未満」が最も多く、全体の37%を占めている。(表3)

表3 契約期間の状況

契約期間の内訳 1994 年度  割合(%)対前年比(%)1993年度1989年度
1年未満

1年以上5年未満

5年以上10年未満

10年以上15年未満

15年以上

118

1163

376

155

 48

 3.7

36.8

11.9

 4.9

 1.5

- 15.7

 28.7

  2.5

- 14.4

- 46.7

140

904

367

181

 90

116

779

332

241

 78

特許等の期間まで

その他

  240

1061

  7.6

 33.6

   - 1.2

   - 3.9

 243

1104

 296

1056


(7)資本金規模の業種別導入件数

 資本金規模の業種別導入状況については、全体としては資本金規模の大きい企業の導入件数が多いが、情報サービス関係の小規模企業がソフトウェアを中心に伸長している。(図7)

図7主要業種別資本金別導入割合




(8)技術貿易収支

 技術貿易収支については、対価支払額は、前年度より18%(1288百万$)増、対価受取額は、前年度より35%(1431百万$)増で、技術貿易収支比率(受取額/支払額)は、前年度の0.55から0.64と大幅増(16.4%増)になった。(図8)

図8 我が国の技術貿易収支の推移
資料:国際収支統計月報